25 / 47
第25話 泡沫の夢
しおりを挟む
「何を取引しようとしてるかは知りませんけど、そういうことなら一応家具付き物件としてお貸ししますので、勝手に取引するのはご遠慮ください。」
「はあい。ついでに昨日、持ってきていただいたお布団もいいんですか?」
「娘の使っていた物なので別に構いませんけど、他人の使っていた布団で大丈夫ですか?」
「残念、娘さんのか。でもDNAの繋がりはあると考えればイケるか。
えぇ、大丈夫です。私、新しい布団だと寝つきが悪くて。昨日はお陰様でゆっくり休めたので使わせていただければありがたいです。」
前半、何やらブツブツ言っていたようだがよく聞こえなかった。
しかし、大丈夫というなら使ってもらって構わないだろう。
娘用には新しいものを買って用意しておこう。
「それで、あちらの解約手続きは進んでいるんですか?」
「それが、電話がつながらないんですよね。」
「それは困りましたね。苦情が殺到しているのか、事務所に出勤できていないのかどちらでしょうか。余計なお節介ですが、契約解除の理由はちゃんと伝えて伴さんの不利にならないようにした方がいいですよ。なんなら、この後も向こうで検証するつもりなので証拠の動画を撮っておきましょうか。」
全部が全部だとは言わないが貸し手の方には金儲けのことしか考えていない人がいる。
知人が物件を借りた時には内装工事中にとんでもない量の雨漏りが発覚した際に、仲介した不動産会社に連絡して対処してもらい何度か工事して漏れる水の量は減ったけど止まることはなく、最終的に漏れてきた水を外に流すための樋を部屋の中に作成したんだとか。
当然のようにその部分は正常に使えないのだが賃料は契約時のままで一円たりとも下がることはなかったらしい。
逆に、賃料のことをこれ以上口にするなら出てってもらいますよ、なんて言われたんだとか。
契約不履行なのはどっちなんだよって話だよね。
話がそれた。
この後は、樋渡さんを伴って獣人賃貸で更に検証を進める予定だ。
なので、ついでに獣人が溢れかえっている様子を動画に収めて、物件として問題があるので退居しますという動かぬ証拠にしておきましょうという話だ。
じゃないと、敷金を返さないどころか違約金寄こせとか言い出しかねないからね。
伴さんは仕事に行くまで部屋の片づけをしながらスキルの鍛錬をすることになった。
お礼をしたいので是非お店に来てくださいね、とショップカードを渡されたが、さて、どうしたものか。
別に恩に着せるつもりはさらさらないのだが、獣人にならなくてすんだお礼を是非したいとか、宿なしにもならずにすんだし、引っ越し代もかからなかったので助かったとか、これでもかと並べ立てられてしまっては行かないのは失礼になりそうなぐらいだ。
困っていたら樋渡さんが割り込んできた。
「全身綺麗にしてあげたから私も行っていいよね。」
「いいですよ。その代わり、責任もって多田さんを連れてきてくださいね。」
「はいはい。私、こういうの好きだからよろしくね。」
そう言って、さっきスーパーで買ったワインボトルを伴さんに見せている。
そんな流れで、伴さんの働いているバーに今晩お邪魔することになりそうだ。
伴さんと別れて獣人賃貸に向かうと最初に二階の様子を動画に収めておいた。
当然、ガーゴイルが映り込まないようにしたが、熱光線で攻撃しないとこっちの身が危ないのでそこは編集で誤魔化すことにした。
この熱光線がうまい具合にできているのか、壁とかに当たっても特に影響を及ぼさない優れもので編集がしやすくて助かる。
ちなみに私の射撃で試したところ目に見えて穴が開いたり凹んだので、ガーゴイルを止めて私が攻撃する撮影パターンはやめておいた。
もちろん私の射撃でできた穴やへこみは、しばらく時間が経つと自分の部屋に穴を開けた時のように自動修復されてしまった。
さて、これから何を検証するかというと「スキルガチャ」だ。
「さて、樋渡さん。人間をやめる気はありますか?」
「多田さん、何言ってくれちゃってるんですか。アホなんですか。」
「あぁ、ごめんなさい。説明が足りないですよね。」
スキルガチャというものが入手できるようになり、新たにスキルを獲得できそうなこと。
今のところ、私以外に攻撃的なスキルを持っている眷属がいないこと。
当然、最初は私が実験台になることなどを順番に説明する。
人間をやめる云々はイニシャルがJ.J.の主人公が活躍する漫画で宿敵が石仮面を使って新しい能力を手に入れる場面を思い出したからだ。
「ふーん、でもガチャってことは狙ったものを得るのは難しそうですね。」
「そうなんですよ。とりあえず一回試してみますね。」
ポイント交換でスキルガチャを入手すると使用する眷属を選択するように促された。
なんと、自分には使えないみたいだ。
眷属専用なのか?それとも他に条件がある?
うーん、残念。
スキルガチャでスキル取りまくって無双する夢はあえなく潰えた。
「はあい。ついでに昨日、持ってきていただいたお布団もいいんですか?」
「娘の使っていた物なので別に構いませんけど、他人の使っていた布団で大丈夫ですか?」
「残念、娘さんのか。でもDNAの繋がりはあると考えればイケるか。
えぇ、大丈夫です。私、新しい布団だと寝つきが悪くて。昨日はお陰様でゆっくり休めたので使わせていただければありがたいです。」
前半、何やらブツブツ言っていたようだがよく聞こえなかった。
しかし、大丈夫というなら使ってもらって構わないだろう。
娘用には新しいものを買って用意しておこう。
「それで、あちらの解約手続きは進んでいるんですか?」
「それが、電話がつながらないんですよね。」
「それは困りましたね。苦情が殺到しているのか、事務所に出勤できていないのかどちらでしょうか。余計なお節介ですが、契約解除の理由はちゃんと伝えて伴さんの不利にならないようにした方がいいですよ。なんなら、この後も向こうで検証するつもりなので証拠の動画を撮っておきましょうか。」
全部が全部だとは言わないが貸し手の方には金儲けのことしか考えていない人がいる。
知人が物件を借りた時には内装工事中にとんでもない量の雨漏りが発覚した際に、仲介した不動産会社に連絡して対処してもらい何度か工事して漏れる水の量は減ったけど止まることはなく、最終的に漏れてきた水を外に流すための樋を部屋の中に作成したんだとか。
当然のようにその部分は正常に使えないのだが賃料は契約時のままで一円たりとも下がることはなかったらしい。
逆に、賃料のことをこれ以上口にするなら出てってもらいますよ、なんて言われたんだとか。
契約不履行なのはどっちなんだよって話だよね。
話がそれた。
この後は、樋渡さんを伴って獣人賃貸で更に検証を進める予定だ。
なので、ついでに獣人が溢れかえっている様子を動画に収めて、物件として問題があるので退居しますという動かぬ証拠にしておきましょうという話だ。
じゃないと、敷金を返さないどころか違約金寄こせとか言い出しかねないからね。
伴さんは仕事に行くまで部屋の片づけをしながらスキルの鍛錬をすることになった。
お礼をしたいので是非お店に来てくださいね、とショップカードを渡されたが、さて、どうしたものか。
別に恩に着せるつもりはさらさらないのだが、獣人にならなくてすんだお礼を是非したいとか、宿なしにもならずにすんだし、引っ越し代もかからなかったので助かったとか、これでもかと並べ立てられてしまっては行かないのは失礼になりそうなぐらいだ。
困っていたら樋渡さんが割り込んできた。
「全身綺麗にしてあげたから私も行っていいよね。」
「いいですよ。その代わり、責任もって多田さんを連れてきてくださいね。」
「はいはい。私、こういうの好きだからよろしくね。」
そう言って、さっきスーパーで買ったワインボトルを伴さんに見せている。
そんな流れで、伴さんの働いているバーに今晩お邪魔することになりそうだ。
伴さんと別れて獣人賃貸に向かうと最初に二階の様子を動画に収めておいた。
当然、ガーゴイルが映り込まないようにしたが、熱光線で攻撃しないとこっちの身が危ないのでそこは編集で誤魔化すことにした。
この熱光線がうまい具合にできているのか、壁とかに当たっても特に影響を及ぼさない優れもので編集がしやすくて助かる。
ちなみに私の射撃で試したところ目に見えて穴が開いたり凹んだので、ガーゴイルを止めて私が攻撃する撮影パターンはやめておいた。
もちろん私の射撃でできた穴やへこみは、しばらく時間が経つと自分の部屋に穴を開けた時のように自動修復されてしまった。
さて、これから何を検証するかというと「スキルガチャ」だ。
「さて、樋渡さん。人間をやめる気はありますか?」
「多田さん、何言ってくれちゃってるんですか。アホなんですか。」
「あぁ、ごめんなさい。説明が足りないですよね。」
スキルガチャというものが入手できるようになり、新たにスキルを獲得できそうなこと。
今のところ、私以外に攻撃的なスキルを持っている眷属がいないこと。
当然、最初は私が実験台になることなどを順番に説明する。
人間をやめる云々はイニシャルがJ.J.の主人公が活躍する漫画で宿敵が石仮面を使って新しい能力を手に入れる場面を思い出したからだ。
「ふーん、でもガチャってことは狙ったものを得るのは難しそうですね。」
「そうなんですよ。とりあえず一回試してみますね。」
ポイント交換でスキルガチャを入手すると使用する眷属を選択するように促された。
なんと、自分には使えないみたいだ。
眷属専用なのか?それとも他に条件がある?
うーん、残念。
スキルガチャでスキル取りまくって無双する夢はあえなく潰えた。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました
チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。
完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。
【捕食】
それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。
ゴブリンを食べれば腕力を獲得。
魔物を食べれば新スキルを習得。
レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。
森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。
やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。
これは――
最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。
無属性魔法しか使えない少年冒険者!!
藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。
不定期投稿作品です。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる