27 / 36
Brothers
4.
しおりを挟む
膝に乗せた弟の腿の間で、エメットがおもむろに自分の前をくつろげる。そこに現れたのは、赤黒く怒張した凶悪なもの。醜い欲望が具現化したような姿は、自分でも目を背けたいほどだ。
「怖くないか? この、姿でも……」
エメットが聞くと、アゼルは潤んだ目を細めて首を振った。
「兄さんなら、どんな姿でも……たとえ大蛇になってても、怖くなんかないよ」
彼はそう答えて膝立ちになり、その凶悪なものの先端を小さな後孔に押し当てた。
「ん、んん……っ」
アゼルがゆっくりと腰を落とし、大きな熱が柔らかな肉に沈んでゆく。
「んぁぁ……っ」
アゼルが自らそれを受け入れたのは、兄の心にある怯えに気がついたからだ。その優しさを涙が滲むほど嬉しく思いながら、エメットは彼の耳元で低く囁いた。
「自分から挿れるなんて、いつからそんな淫乱な子になった?」
太く熱いものに貫かれ、生理的な涙を下まぶたのふちいっぱいに溜めたアゼルは、薄い唇を震わせた。
「ごめんなさい……」
笑顔でその唇を塞ぎ、小さな舌を思うさま貪りながら、エメットはゆっくりと腰を動かした。強く突き上げないように、無理に押し拓かないように。慣らしながら少しずつ進めて、弟の中に埋まるのはやっと半分だ。
「アゼル、愛してるよ」
「兄さん、僕も……」
唇を離しては愛を囁く。それに応えていたアゼルは次第に夢見るような表情になり、熱い息とうわずった喘ぎを漏らすだけになった。
「怖くないか? この、姿でも……」
エメットが聞くと、アゼルは潤んだ目を細めて首を振った。
「兄さんなら、どんな姿でも……たとえ大蛇になってても、怖くなんかないよ」
彼はそう答えて膝立ちになり、その凶悪なものの先端を小さな後孔に押し当てた。
「ん、んん……っ」
アゼルがゆっくりと腰を落とし、大きな熱が柔らかな肉に沈んでゆく。
「んぁぁ……っ」
アゼルが自らそれを受け入れたのは、兄の心にある怯えに気がついたからだ。その優しさを涙が滲むほど嬉しく思いながら、エメットは彼の耳元で低く囁いた。
「自分から挿れるなんて、いつからそんな淫乱な子になった?」
太く熱いものに貫かれ、生理的な涙を下まぶたのふちいっぱいに溜めたアゼルは、薄い唇を震わせた。
「ごめんなさい……」
笑顔でその唇を塞ぎ、小さな舌を思うさま貪りながら、エメットはゆっくりと腰を動かした。強く突き上げないように、無理に押し拓かないように。慣らしながら少しずつ進めて、弟の中に埋まるのはやっと半分だ。
「アゼル、愛してるよ」
「兄さん、僕も……」
唇を離しては愛を囁く。それに応えていたアゼルは次第に夢見るような表情になり、熱い息とうわずった喘ぎを漏らすだけになった。
1
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる