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低用量ピルの服用を開始
恋愛って……?
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母から「結局アンタはエロに溺れてるだけなんだわ」と言われて悲しかった。
なぜ悲しいんだろうなぁ?
たしかに「友達」と「恋愛」の違いはセックスだ。じゃあ恋愛というのは「セックスがしたいだけ」と言われても、まぁ……そう言うこともできるのかもしれない。「そうじゃない」ならセックスしないはずだし。
いや、世の中「セフレ」といった言葉があるらしいし、「友達同士でセックス……」とか言われたら、よく分からないんだけど。友達同士でセックスするなら、セフレと彼氏・彼女の違いって何?
恋愛って何だろう。
私は「恋愛」が何かは知らない。彼のことしか知らない。
いや、彼のことも分からない。
彼は休日をすべて私に使うくらいの勢いで構ってくださる。
なんで? なんでそんなに向き合ってくださるのか?
それが「恋愛」なのか。恋愛って何?
何か商品を買うために契約するとか。病院での診察とか。進路を決めるために面談するとか。
何か理由があれば、人は丁寧に向き合ってくださる。けどそこには目的とか目標があり、向き合ってくださるのは大抵「仕事だから」である。
恋愛にだって目的があるのかもしれない。でも私は嬉しかった。ただ「会う」ためだけに時間を使ってくださることが。
当たり前のように時間を作ってくださる。自分のことを大切にしてもらえる。楽しくて、幸せで。
その代償が妊娠のリスクだとしても。人としてこんなに、大事に丁寧に扱われたことがなかったから。離れがたい。
でも離れがたいとか言って、現実から目を逸らして妊娠したら、エロ馬鹿女と言われてもしょうがない。
色々検索してみたが、結局、「セックスをする」「性に踏み込む」というのは妊娠と隣り合わせであり、それ以外ない様子だった。
いくら避妊をしても、妊娠の可能性がゼロではないのだ。「何が何でも妊娠したくない」人は恋愛NGなのだ。
避妊は絶対ではない。……ということに気づかない人が、「妊娠させて逃げる」といった無責任なことをするんじゃないだろうか。「避妊」したら妊娠することはないと思っているのだ。轢き逃げも多分そんな感じ……自分が「轢く」ことなどないと思っていたんだろう。
彼は避妊には自信がある様子。だが、外出し+リズム法で十分だと思っておられる節がある。
もし「妊娠」が、そこまで重いことでないならば。彼が「大丈夫」とおっしゃるなら彼のやり方にいっぺん任せてみて、それで妊娠したら「ほらね、やっぱりこうなるでしょ」と言えばいい話。だが、妊娠がそんな軽いものじゃないはずだから心配になる。
避妊方法がこれで大丈夫か、大丈夫じゃないか。妊娠のメカニズム。女性の体について。そういうこと、私は何も知ってこなかった。今だって頭に入っていない。だから「こうなんだよ」と自信を持って語れるような知識はないし、誰の言うことが正しいのか分からない。
まだ快楽に溺れていない私だが、結局、愛に飢えていたのだ。
私のまわりの人は、私と同じく社会不適合者だったり、いっぱいいっぱいで必死でキツかったりした。だから優しくて穏やかで、違う世界を生きてきた彼に魅力を感じたし、尊敬している。
私のまわりの人はみんなコミュニケーション下手。本人は伝えている気だが、感情的なばかりで長時間責め立ててきたり。無関心でぶっきらぼうだったり。普通に言えばいいことも、余計な言い方をしたり。厳しいというよりキツかったり。どうでもいい同じ話は何度もするくせに、伝えたいことは「こないだ言ったでしょ!」と「一回」にこだわったり。一度喧嘩が始まると、延々と人格否定したり。言った・言わない、やった・やってない、どうでもいい水掛け論を繰り返したり。
だが、彼の言い方を聞いているとホッとする。何でもないことまで楽しく、面白く感じられる。
面白いエッセイも、何でもないことをすごい言い回しでおっしゃるから、楽しくなれる。そんな感じで、言い方一つで世界が違って見える。
自分だけでは打破できない状況。変えられない性格。動かない現実。それが、彼と一緒にいることで何か変わる気がした。
何より世界がパァッと明るかった。どんよりと暗く、八方塞がりのように見えた現実から抜け出せたように思えた。違う世界に行った気がした。
価値観や、生まれ育った世界が違う人を見ていることが楽しかったし、自分も別人になった気がした。
今まではふと嫌なことを思い出していた時間も、思い出し笑いをする時間に変わったりした。楽しい思い出が増えた。
「仕事」や「上司」のイメージが「彼」に繋がるようになった。それによって仕事が上手くなったりはしていないが、少し前向きに頑張れるようになった。
まぁ彼は私以外の仲のいい人には鋭いツッコミを入れたりするが、私のメンタルが弱いことをご存知なので、そっと接してくださっているのだ。それは自然体ではないかもしれないし、いずれ窮屈になるかもしれない。
それにまだデートしているだけで、私の生活力や記憶力のなさは実際にはご存知ないし(ある程度伝えはしたけど)、私は受け身なばかりだから、どこまで付き合っていただけるかは分からないけど。
もし「別れよう」と言われたとしても、付き合う前と後では、私自身に何か変化があるかもしれない。そんなふうに希望を感じられた。
なのに。
漫画の世界観だったら、一つ一つ、全部違う。リアルな世界もあれば、何でもアリの世界もある。
でも現実は一つ。いくら価値観がみんな違ったって、老いることも、妊娠の可能性も、病気になることも、みんな一緒なのだ。
妊娠したくないなら恋愛すべきでなかったのか。「子どもを持つ選択・持たない選択」とか聞いたけど、そんな思い通りに選択できるもんじゃないのか。
男性のための経口避妊薬が研究されている、なんてニュースもあったけど。ある程度安全性の分かっている低用量ピルと違って、新しい薬など、体にどんな影響を及ぼすか分からない。実際に使われたり、日本に入ってきたりするのは、何十年先のことになるか。いいや、未来の技術や研究の話など、いつの間にか消えてなくなるかも。
少子高齢化の現代、「確実な避妊」の研究や推進などされるだろうか。
意図して不妊になりたければ、どうしても手術しかないのか。
妊娠が嫌ならセックスはダメ。そのように生きていくなら、男性に近づかず、親しくならず、もし誘われても頑なに拒むしかない。現代社会でレイプされる確率はそんなにないはずと信じつつ、男性と二人きりになる状況を避け続けねば。そして、新たな世界との出会いは女性のみに求めることになる。
でもどうも私は普通に女だった。男性に魅力を感じる。というか恐怖だったものが魅力に変わりつつある。なのに男性を避けねばならないのか。
仕事でも「男性恐怖症なんです」とか言って距離を取り続けるしかないのか。それもかなりの拒絶に見えるというか印象悪いが、そうでもしないと……。
私を誘うような人、彼が最初で最後かもしれないが。分からん。
いやいや、自分で選択できる、手軽で確実な避妊方法があればいいだけの話。それで私は救われる。彼も子どもは望まないようだし(多分)、避妊さえ確実に成功すれば。安心できれば。一緒に過ごす楽しい時間にもっと集中できる。不安に幸せを潰されなくて済む。
男性のパワーはやはりすごい。それを自分のために使っていただけるのが幸せ。
でも男性に怯え、避け続ける方が良かったんだろうか?
自分だけの発想でも八方塞がりだった。行動力がなかった。この先、吉と出るか凶と出るか分からないけれど。
男性と関わらなければ、妊娠の危機からはひとまず逃げ続けられた。
彼と関わることで、男性のイメージが変わった。彼に魅力を感じるし、楽しい。支えてもらってばかりで申し訳ないとも思うけれど、積極的に構ってくださることが嬉しい。以前から構ってくださっていたから好きだ。仕事中も彼と一緒にいられて幸せ(まだオンオフ・距離感うまくできないけれど)。
どうすれば良いんだ? これで良いのか? この先どうなる?
低用量ピルを過信していればいい? 避妊手術を検討するべき?
案外あっさり「別れよう」とおっしゃって終了するかもしれない? うーん。
なぜ悲しいんだろうなぁ?
たしかに「友達」と「恋愛」の違いはセックスだ。じゃあ恋愛というのは「セックスがしたいだけ」と言われても、まぁ……そう言うこともできるのかもしれない。「そうじゃない」ならセックスしないはずだし。
いや、世の中「セフレ」といった言葉があるらしいし、「友達同士でセックス……」とか言われたら、よく分からないんだけど。友達同士でセックスするなら、セフレと彼氏・彼女の違いって何?
恋愛って何だろう。
私は「恋愛」が何かは知らない。彼のことしか知らない。
いや、彼のことも分からない。
彼は休日をすべて私に使うくらいの勢いで構ってくださる。
なんで? なんでそんなに向き合ってくださるのか?
それが「恋愛」なのか。恋愛って何?
何か商品を買うために契約するとか。病院での診察とか。進路を決めるために面談するとか。
何か理由があれば、人は丁寧に向き合ってくださる。けどそこには目的とか目標があり、向き合ってくださるのは大抵「仕事だから」である。
恋愛にだって目的があるのかもしれない。でも私は嬉しかった。ただ「会う」ためだけに時間を使ってくださることが。
当たり前のように時間を作ってくださる。自分のことを大切にしてもらえる。楽しくて、幸せで。
その代償が妊娠のリスクだとしても。人としてこんなに、大事に丁寧に扱われたことがなかったから。離れがたい。
でも離れがたいとか言って、現実から目を逸らして妊娠したら、エロ馬鹿女と言われてもしょうがない。
色々検索してみたが、結局、「セックスをする」「性に踏み込む」というのは妊娠と隣り合わせであり、それ以外ない様子だった。
いくら避妊をしても、妊娠の可能性がゼロではないのだ。「何が何でも妊娠したくない」人は恋愛NGなのだ。
避妊は絶対ではない。……ということに気づかない人が、「妊娠させて逃げる」といった無責任なことをするんじゃないだろうか。「避妊」したら妊娠することはないと思っているのだ。轢き逃げも多分そんな感じ……自分が「轢く」ことなどないと思っていたんだろう。
彼は避妊には自信がある様子。だが、外出し+リズム法で十分だと思っておられる節がある。
もし「妊娠」が、そこまで重いことでないならば。彼が「大丈夫」とおっしゃるなら彼のやり方にいっぺん任せてみて、それで妊娠したら「ほらね、やっぱりこうなるでしょ」と言えばいい話。だが、妊娠がそんな軽いものじゃないはずだから心配になる。
避妊方法がこれで大丈夫か、大丈夫じゃないか。妊娠のメカニズム。女性の体について。そういうこと、私は何も知ってこなかった。今だって頭に入っていない。だから「こうなんだよ」と自信を持って語れるような知識はないし、誰の言うことが正しいのか分からない。
まだ快楽に溺れていない私だが、結局、愛に飢えていたのだ。
私のまわりの人は、私と同じく社会不適合者だったり、いっぱいいっぱいで必死でキツかったりした。だから優しくて穏やかで、違う世界を生きてきた彼に魅力を感じたし、尊敬している。
私のまわりの人はみんなコミュニケーション下手。本人は伝えている気だが、感情的なばかりで長時間責め立ててきたり。無関心でぶっきらぼうだったり。普通に言えばいいことも、余計な言い方をしたり。厳しいというよりキツかったり。どうでもいい同じ話は何度もするくせに、伝えたいことは「こないだ言ったでしょ!」と「一回」にこだわったり。一度喧嘩が始まると、延々と人格否定したり。言った・言わない、やった・やってない、どうでもいい水掛け論を繰り返したり。
だが、彼の言い方を聞いているとホッとする。何でもないことまで楽しく、面白く感じられる。
面白いエッセイも、何でもないことをすごい言い回しでおっしゃるから、楽しくなれる。そんな感じで、言い方一つで世界が違って見える。
自分だけでは打破できない状況。変えられない性格。動かない現実。それが、彼と一緒にいることで何か変わる気がした。
何より世界がパァッと明るかった。どんよりと暗く、八方塞がりのように見えた現実から抜け出せたように思えた。違う世界に行った気がした。
価値観や、生まれ育った世界が違う人を見ていることが楽しかったし、自分も別人になった気がした。
今まではふと嫌なことを思い出していた時間も、思い出し笑いをする時間に変わったりした。楽しい思い出が増えた。
「仕事」や「上司」のイメージが「彼」に繋がるようになった。それによって仕事が上手くなったりはしていないが、少し前向きに頑張れるようになった。
まぁ彼は私以外の仲のいい人には鋭いツッコミを入れたりするが、私のメンタルが弱いことをご存知なので、そっと接してくださっているのだ。それは自然体ではないかもしれないし、いずれ窮屈になるかもしれない。
それにまだデートしているだけで、私の生活力や記憶力のなさは実際にはご存知ないし(ある程度伝えはしたけど)、私は受け身なばかりだから、どこまで付き合っていただけるかは分からないけど。
もし「別れよう」と言われたとしても、付き合う前と後では、私自身に何か変化があるかもしれない。そんなふうに希望を感じられた。
なのに。
漫画の世界観だったら、一つ一つ、全部違う。リアルな世界もあれば、何でもアリの世界もある。
でも現実は一つ。いくら価値観がみんな違ったって、老いることも、妊娠の可能性も、病気になることも、みんな一緒なのだ。
妊娠したくないなら恋愛すべきでなかったのか。「子どもを持つ選択・持たない選択」とか聞いたけど、そんな思い通りに選択できるもんじゃないのか。
男性のための経口避妊薬が研究されている、なんてニュースもあったけど。ある程度安全性の分かっている低用量ピルと違って、新しい薬など、体にどんな影響を及ぼすか分からない。実際に使われたり、日本に入ってきたりするのは、何十年先のことになるか。いいや、未来の技術や研究の話など、いつの間にか消えてなくなるかも。
少子高齢化の現代、「確実な避妊」の研究や推進などされるだろうか。
意図して不妊になりたければ、どうしても手術しかないのか。
妊娠が嫌ならセックスはダメ。そのように生きていくなら、男性に近づかず、親しくならず、もし誘われても頑なに拒むしかない。現代社会でレイプされる確率はそんなにないはずと信じつつ、男性と二人きりになる状況を避け続けねば。そして、新たな世界との出会いは女性のみに求めることになる。
でもどうも私は普通に女だった。男性に魅力を感じる。というか恐怖だったものが魅力に変わりつつある。なのに男性を避けねばならないのか。
仕事でも「男性恐怖症なんです」とか言って距離を取り続けるしかないのか。それもかなりの拒絶に見えるというか印象悪いが、そうでもしないと……。
私を誘うような人、彼が最初で最後かもしれないが。分からん。
いやいや、自分で選択できる、手軽で確実な避妊方法があればいいだけの話。それで私は救われる。彼も子どもは望まないようだし(多分)、避妊さえ確実に成功すれば。安心できれば。一緒に過ごす楽しい時間にもっと集中できる。不安に幸せを潰されなくて済む。
男性のパワーはやはりすごい。それを自分のために使っていただけるのが幸せ。
でも男性に怯え、避け続ける方が良かったんだろうか?
自分だけの発想でも八方塞がりだった。行動力がなかった。この先、吉と出るか凶と出るか分からないけれど。
男性と関わらなければ、妊娠の危機からはひとまず逃げ続けられた。
彼と関わることで、男性のイメージが変わった。彼に魅力を感じるし、楽しい。支えてもらってばかりで申し訳ないとも思うけれど、積極的に構ってくださることが嬉しい。以前から構ってくださっていたから好きだ。仕事中も彼と一緒にいられて幸せ(まだオンオフ・距離感うまくできないけれど)。
どうすれば良いんだ? これで良いのか? この先どうなる?
低用量ピルを過信していればいい? 避妊手術を検討するべき?
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