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砂一粒の回想
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紙ですっと切ってしまった指
細くて微かな傷でも
案外痒くて
地味に痛くて
煩わしいものだ
人知れず小さな傷を庇った
どうでも良いような記憶
あのとき盛大にこけた傷も
未だに跡になって残ってるな
こうした些細なこと
通り過ぎた痕跡
一つ一つ
思い出にも似た微細なもの
棺桶に入れば終わりか
骨になり灰となり
やがて現代文明が尽きる頃
土にでも戻っているか
腹は減ったか
暑くないか寒くないか
具合はどうだ
あんなにも体を気遣ったのに
その体は失われるのか
何のためにこんなにも必死に
体の手入れをしているのだ
美も醜も価値観も違いも
すべてはやがて大地の奥底に
腹が減ったこと
暑かったこと寒かったこと
具合の悪かった日
ささやかな傷や
笑い方や声や
姿勢の良さ悪さ
名前があったこと
字を書いたこと
出会ったこと
やりたかったこと
叶えたかった夢も
すべて
すべて
幻想なのか
私だけではない
私が毎日掃除した建物も
いつか跡形もなく崩れ去り
私の生きた時代の面影
知っている道具たち
言葉
文化
形を変えてゆくのだろう
けれど何故だろうな
無意識に失言して回った
誰かに負わせた心の傷だけは
消せない気がするのは
傷つけたいわけではなくても
命あるものは騒々しい
身構えて
躊躇って
愛することもなく別れるのか
物言わぬ残像ならば
一人一人頬に手を添えて
慈しみたいところだが
そうできないのは何故だろう
喜びも悲しみも
どこかの誰かと同じもの
私と似た人間はきっと多い
似ていると
思っても
思いたくなくても
親しんでも憎んでも
傍目には大差ない
血の繋がりがなくても
人間は似ている
生物も似ている
いいや
宇宙物質を通して
私たちの血はすべて
繋がっている
ならば遠い星の
まったく知らない時代にも
心の通じる
何かがあるだろうか
懐かしいと思えるような……
なぁどうせ消える体なら
たまには命をサボらせてくれ
飢えもせず疲れもせず
街から街へと飛び回りたい
夢と現実をひっくり返せ
揺さぶられて目覚めた先が
夢であってほしいのだ
私たちの住む世界を
俯瞰して見たいのだ
細くて微かな傷でも
案外痒くて
地味に痛くて
煩わしいものだ
人知れず小さな傷を庇った
どうでも良いような記憶
あのとき盛大にこけた傷も
未だに跡になって残ってるな
こうした些細なこと
通り過ぎた痕跡
一つ一つ
思い出にも似た微細なもの
棺桶に入れば終わりか
骨になり灰となり
やがて現代文明が尽きる頃
土にでも戻っているか
腹は減ったか
暑くないか寒くないか
具合はどうだ
あんなにも体を気遣ったのに
その体は失われるのか
何のためにこんなにも必死に
体の手入れをしているのだ
美も醜も価値観も違いも
すべてはやがて大地の奥底に
腹が減ったこと
暑かったこと寒かったこと
具合の悪かった日
ささやかな傷や
笑い方や声や
姿勢の良さ悪さ
名前があったこと
字を書いたこと
出会ったこと
やりたかったこと
叶えたかった夢も
すべて
すべて
幻想なのか
私だけではない
私が毎日掃除した建物も
いつか跡形もなく崩れ去り
私の生きた時代の面影
知っている道具たち
言葉
文化
形を変えてゆくのだろう
けれど何故だろうな
無意識に失言して回った
誰かに負わせた心の傷だけは
消せない気がするのは
傷つけたいわけではなくても
命あるものは騒々しい
身構えて
躊躇って
愛することもなく別れるのか
物言わぬ残像ならば
一人一人頬に手を添えて
慈しみたいところだが
そうできないのは何故だろう
喜びも悲しみも
どこかの誰かと同じもの
私と似た人間はきっと多い
似ていると
思っても
思いたくなくても
親しんでも憎んでも
傍目には大差ない
血の繋がりがなくても
人間は似ている
生物も似ている
いいや
宇宙物質を通して
私たちの血はすべて
繋がっている
ならば遠い星の
まったく知らない時代にも
心の通じる
何かがあるだろうか
懐かしいと思えるような……
なぁどうせ消える体なら
たまには命をサボらせてくれ
飢えもせず疲れもせず
街から街へと飛び回りたい
夢と現実をひっくり返せ
揺さぶられて目覚めた先が
夢であってほしいのだ
私たちの住む世界を
俯瞰して見たいのだ
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