せめく

月澄狸

文字の大きさ
194 / 400

ループ

しおりを挟む
画像 動画
検索すれば何だって見られる

見るのとやるのは違うとか
画像や動画じゃ見えないものが
あるとか言ったって
大抵のことはパッと見て
アプリで疑似体験でもすりゃ
満足じゃない?

特に我々三日坊主は
飽きやすい冷めやすい
パッと見りゃもういいや


頑張って何かを
成し遂げなくていいじゃんか
カヌーもスカイダイビングも
美術館もテーマパークも
誰かが動画上げてくれる

色んなことできるゲームもある
煩わしい現実よりも
シンプルに楽しませてくれる

人生の機微やドラマは
SNSの投稿の中にあるし
考えさせられるのはもう
アップアップ

それにこれからはAI様が
創作の神となる
絵画も音楽もストーリーも
AI様のもの


きっと昔は
色んな仕事があったんだろうな

今じゃデータ一つあれば
いくらでも増やして再生できる
本を一つ一つ書き写す必要も
一回一回演奏する必要もない

データは山ほどある
それが複製品でも量産型でも
まだ見たことのないデータなら
毎日新鮮なんだ


新しいものなんて
もうそんなに必要ない
今までのもので良いのだろう

そう
私の作品はもう
誰の心にも食い込めないんだな
新しく作ったって
新しくないからいらないんだ

知名度や
心に訴えかける
圧倒的な何かもない

どうせ私は量産型
命だって量産型
同じような生き物がいっぱい


個性っていうけど
個性なんてものはもう
ありふれているんじゃないか
何を見ても大体同じ

先の読めない斬新な人は
大抵ギョッとさせるキツい人
訳の分からない人は
孤立するだろう

調和を乱す要素はみんな
成長の中で削ぎ落としてゆく
そうしてただの人になる


上手いものはもう
世の中にいっぱいある
上手い下手じゃ
ないような気がするんだ

訴えかけるような何かが……


しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

麗しき未亡人

石田空
現代文学
地方都市の市議の秘書の仕事は慌ただしい。市議の秘書を務めている康隆は、市民の冠婚葬祭をチェックしてはいつも市議代行として出かけている。 そんな中、葬式に参加していて光恵と毎回出会うことに気付く……。 他サイトにも掲載しております。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...