三日坊主の幸せごっこ

月澄狸

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心の声、他人の声

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 不機嫌でいてはいけない。不機嫌でいるのは失礼だ。マナー違反だ。いつでも明るくあれ。
 ってたまに聞くけど難しい! 納得いかないこと、飲み込めないこと、試行錯誤していること、吉と出るか凶と出るか分からないことが多すぎて不安で。

 常に楽しそうなフリなんてしていたら、不本意な方へ流されそうで、難しい。
 ってなことをずっと言い続けていると、今度はまわりの人が「いい加減にしろ!」と不機嫌になる。だって……。


 何か悩み事が出てくる度、気が済むまで、腑に落ちるまで、時が止まればいいのに。永遠に悩ませてくれたらいいのに。

 答えが出ないうちに、整理がつかないままで、結論を急き立てないでほしい。良いとか悪いとか、幸せとか不幸とか、YESとかNOとか言い切れない。複雑なんだよ……。


 小学生だか中学生だかの頃、ママから「あなたはいつも、花~とか虫~とか鳥~とかどうでもいい話しかしなくて、肝心なことは何も言わないのよ!」みたいに言われて、めちゃくちゃショックだった。

 別にママが悪いわけじゃない。社会の縮図だ。
 そして今も変わらない。私にとっては人間社会の生活だの勉強だの進路だの政治だの防衛だの経済だのルールだのの方がどうでもよくて、花や虫や鳥のことを考えるのが人生にとって最重要と思っていたのに。それをどうでもいいだなんて。


 純粋に楽しいことを選んでも、セットで悩みもついてくる。学校で嬉しいことも嫌なこともあったように、何だって、嬉しいだけでも嫌なだけでもない。

 不機嫌でいるなと言われても、私が機嫌よく過ごせるような選択を妨害されているように感じてしまう。社会で当たり前に生きられる人は良いけれど。私はまだ……。

「大人のくせに、いつまでバカみたいなこと言ってんだ?」と、心の声が追い討ちをかけてくる。心の声くらい私の味方であってくれよ……。


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