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入浴エッチはダメだ。
「うぅ……」
血の巡りがおかしくなり過ぎてのぼせてしまった。
いやでも、アレは仕方ない。腰を揺らされる度にパチャパチャ跳ねる湯の音で、更に興奮してしまう。
「また無茶をさせてしまったな」
横になり冷えたタオルを頭に乗せる俺を、魔王が団扇でゆっくり扇いで熱を冷ましてくれてる。
「アレは、俺も調子に乗ってたから……」
温泉エッチ未遂の仕切り直しな気持ちもあったから。
極まりが悪くて視線を逸らして泳がせた。
俺の思いなんてお見通しなのか、魔王はクスクス笑う。
「我はいつもユタに喜びを貰っているな」
そりゃ、好きな人には幸せでいて欲しいよ。
俺的にエッチは毎日しなくていいんだけど、魔王がエッチ好きだからつい頑張ってしまう。
魔王がテクニシャンで毎度毎度気持ちも体も昇天させてくれるから。っていうのもあるけど。
逸らした頬に団扇の風が届く。
そよそよと当たる心地よい風に目を細め、照れていた赤みも落ち着いてくる。
ふと幸せだと感じて笑みが漏れた。
「はは。俺もいつも魔王に幸せ貰ってる」
胡坐をかいてその上に置かれた団扇を持っていない方の手。魔王の大きく男らしい、なのに俺より綺麗なその手に触れる。
本当は握りたかったんだけどな。まだ本調子じゃなくて、今はこれが精いっぱい。
「ああ。我はもっとユタに幸せを感じさせたい」
でも魔王は俺の意を汲んでくれる。触れるだけだった俺の手を、指を絡めて握ってくれた。
「うん。俺も」
ああ。本当に、俺の魔王は優しい。
ふいと見上げた満点の星空。穏やかなこの時が永遠に続いて欲しいと、柄にもなく星に願った。
「うぅ……」
血の巡りがおかしくなり過ぎてのぼせてしまった。
いやでも、アレは仕方ない。腰を揺らされる度にパチャパチャ跳ねる湯の音で、更に興奮してしまう。
「また無茶をさせてしまったな」
横になり冷えたタオルを頭に乗せる俺を、魔王が団扇でゆっくり扇いで熱を冷ましてくれてる。
「アレは、俺も調子に乗ってたから……」
温泉エッチ未遂の仕切り直しな気持ちもあったから。
極まりが悪くて視線を逸らして泳がせた。
俺の思いなんてお見通しなのか、魔王はクスクス笑う。
「我はいつもユタに喜びを貰っているな」
そりゃ、好きな人には幸せでいて欲しいよ。
俺的にエッチは毎日しなくていいんだけど、魔王がエッチ好きだからつい頑張ってしまう。
魔王がテクニシャンで毎度毎度気持ちも体も昇天させてくれるから。っていうのもあるけど。
逸らした頬に団扇の風が届く。
そよそよと当たる心地よい風に目を細め、照れていた赤みも落ち着いてくる。
ふと幸せだと感じて笑みが漏れた。
「はは。俺もいつも魔王に幸せ貰ってる」
胡坐をかいてその上に置かれた団扇を持っていない方の手。魔王の大きく男らしい、なのに俺より綺麗なその手に触れる。
本当は握りたかったんだけどな。まだ本調子じゃなくて、今はこれが精いっぱい。
「ああ。我はもっとユタに幸せを感じさせたい」
でも魔王は俺の意を汲んでくれる。触れるだけだった俺の手を、指を絡めて握ってくれた。
「うん。俺も」
ああ。本当に、俺の魔王は優しい。
ふいと見上げた満点の星空。穏やかなこの時が永遠に続いて欲しいと、柄にもなく星に願った。
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