せっかくだから男になって攻めてみたい

無月

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本編

16歳-7

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 俺のベッドに髪を散らして横たわるデイヴィッド。
 楽しそうに余裕の笑みを湛えているのが腹立たしい。
 その笑みを崩すべく、俺はその唇を塞いだ。
 最初は軽く触れる様に、そして啄み、口を開ける様に舌で促す。
 口を動かしてる間も手は休めない。
 左手はデイヴィッドのその触り心地の良い髪を梳かす様に、耳朶に触れる。
 右手は首筋を辿り、服の上からその均整の取れた身体を腰までなぞる。

 「っふ……」
 「ん……」

 その間静かに、唾液が絡む厭らしい音だけが響く。
 俺はキスを続けながらデイヴィッドのボタンを外していく。
 全てのボタンが外れてはだけさせた所でキスを止めて上から状態を見る。
 ……思った以上に扇情的でした。
 挑発するように潤む目も、キスで濡れた唇も、はだけた衣服から覗く筋肉も、何もかもエロい。
 何時も見上げるしかなかったけど、これがデイヴィッドの視線か。
 感慨深く思いながらも体は動かす。
 ええっと。弱点弱点っと。
 耳から胸にかけて、探る様にキスしたり舐めたり啄んでみる。反応はイマイチだ。
 とは言っても攻める以上は胸の開発はしときたい。
 片方は揉みしだき、もう片方は乳輪を舐めまだ立たない乳首を舌で突く。

 「ふ、くく」

 擽ったがられた……。いやいやいやいや。俺だって最初はそんなだった。筈。
 諦めずに引っかいたり抓ったり、吸い付いてみる。
 その間に余った片手で脇から腰に掛けて撫で辿る。
 と、腰を撫でた途端ビクリと震えたのを感じて、一旦胸から離れた。

 「此処か……?」

 腰回りを重点的に撫でて、舐めて、吸い付くと、デイヴィッドが震えて腰を捩った。
 おおっ良い感じ……。と思ったら爆笑を堪えていただけだった。

 「おい?」
 「ふっ、ふはっ、ごめっ、くすぐったくてっ、っぷ、くすくす」

 こそばゆがっただけだった……。
 憮然として口を尖らせていると、半身を起したデイヴィッドに引き寄せられて軽いキスをされた。

 「ん……ふ、何だよ、今日は俺の好きにさせてくれるんじゃ無かったのか」

 デイヴィッドからされるキスに安心するが、それじゃアカンと気を持ち直す。

 「うん。ごめん。余りにも可愛くてつい」

 愛し気に揺れる瞳に、鼓動が煩く鳴動する。それを誤魔化す様にデイヴィッドの肩を押して再度押し倒した。

 「デイヴは大人しく喘いでればいいんだよ」
 「ふふ。そうだね?(僕の我慢が効く内に)早くして?」

 余裕綽々、不敵で妖しい笑みで言われれば、俺のヤル気の闘志は簡単に復活した。
 さて、腰でも無いとすればもっと下かな。寧ろシモかな。
 エロ親父なセクハラ紛いの事を考えつつ、腰から下、腿に下ってまた上って足の付け根を愛撫しながらキスを落とす。
 んーむ。反応が薄い。
 いや気持ち良さそうではあるんだが……。何というか快感では無さそう?
 っは!?まさかコイツ不感症じゃ無いだろうな!?
 いやいやいやいや。抜きっこじゃちゃんと気持ちよくイってる。筈。
 相変わらずニコニコと余裕の笑みを湛えるデイヴィッドに、焦燥が募った俺は最後の手段として分身ちゃんに手を伸ばした。

 「ん……」

 おお。やっぱりココはちゃんと反応するんだな。
 気持ち良さそうに声を漏らしたデイヴィッドに気を良くした俺は、玉から竿にかけて優しくなぞった。
 むろん。それだけで快感拾うなら苦労はしないのは百も承知だ。
 俺は到頭、そのイチモツに舌を伸ばした。
 手の後を追う様に、吸い付く様に舐め上げる。

 「う、」

 竿を超えて先の部分。まだ濡れてないソコはまず濡らす様に優しく、軽く舐める。
 その間に徐々に固く、起ち始めたソレを両手で揉み扱く。魔術でローションを作り出して両手に纏わせる。滑りが良くなったから今度は少し強めに愛撫する。

 「っふ、なかなか、良い眺め、だね」

 デイヴィッドが軽く喘ぎ始めたけど、この程度は何時もの事だ。まだネコ喘ぎじゃない。
 現に余裕の笑顔で俺の頭を撫でてくる。
 その余裕がムカついて、カリに吸い付きながら軽く睨み上げてやる。
 
 「!」

 するとどうした事でしょう。
 デイヴィッドの一物が完全臨戦態勢に入ったではありませんか!
 息を飲んだデイヴィッドが起き上がろうとしたから、根元をギュッと握って阻止してやった。

 「っく、アレクっ」
 「だあ~め。今日は俺のターン、だろ?」

 自分で言っといて覆さないよな?という意味を込めてニヤリと笑って見せる。
 デイヴィッドは悔し気に、堪える様に顔を覆って天を仰いだ。いや横になってるから壁を仰いでるのか?
 気を良くした俺は調子に乗って少し深く口に含んで咥内で舌で弄んでやる。

 「っふ……」

 あるぇ?こんなに臨戦態勢なのにニャンコにならない、だと?
 それどころかデイヴィッドの目がギラギラとした肉食獣も裸足で逃げ出す欲望に孕んだ目になってきておる。
 その目に気付いた俺は、背筋にゾクッとした何かが走り抜けたのを感じた。  
 焦って口を離そうとしたけど、それより早くデイヴィッドに頭を固定された。

 「う、んぷぁ、れいうっ、らにすうっ」

 デイヴ何すんだと言いたくても口の異物の所為で上手く言葉に出来ない。それが余計に俺を焦らせる。

 「イかせて、くれるんでしょう」

 疑問じゃなくて断定で、有無を言わせない何かを持った声で言われ、息を飲む。
 何時にない危険な目に晒された俺は、つい視線を彷徨わせてしまう。

 「出来るよね」

 出来ないとは言わせない、というか言ったら莫迦にされそうな勢いで言われれば、やってやる以外の選択肢は無い訳で。
 半ば意地と自棄気味にカリから裏筋を刺激して、両手で扱いて射精感を煽り、デイヴィッドの切羽詰まった声に合わせる様に亀頭を吸って射精を促した。

 「っく!」

 軽い呻きと共に吐き出されたソレ。頭を固定されてた俺は見事に咥内にソレを溢れさせた。
 思いの外多かったソレに、俺の目は明滅する。
 咥内に広がる生暖かい物を吐き出そうとしたら阻止された。

 「飲んで」

 ちょっと怖い目で言われて思わず飲み込んだら、うっとりと微笑まれた。

 あれ?俺ちょっと、いやかなり危ないスイッチ押してました?
 
 攻めてた筈の俺は、何時の間にか立ち位置を反転されて、明け方まで攻め立てられた。
 でも大丈夫!後ろは頑張って阻止したヨ☆

 って全然大丈夫じゃなーーーーーい!
 こうして俺は今日もデイヴィッドに勝てずに終わった……。
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