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27 今日も恒例です

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 ラッキービーナの記憶を取り戻してはみたものの、日常生活が無くなるわけでもなし。
人は働かなくては生きていけませんからね?

「ほら~~!!あんた達!!起きなさいってば!母さんの時間は戻っちゃってるけど、あんた達の時間は待ってはくれないのよ!!」

 今の私にとっては大きな子供達になっちゃったけど、いつもの様に容赦なく時間は過ぎる。以前より少しスッキリした体になってスカートのウエストを少し直してから着なきゃいけないのが毎朝面倒だけど、その他特別困ったことが無いのよね?若返っているから体力も十分だし、逆にこの方が過ごしやすいしね。ただなんとなく、ラントと出会った頃に近くてお互いに少し落ち着かない感じがあるくらいかしら?
 子供達にもなんと説明したら良いか頭を悩ませてはいたけど、ラントから上手く説明してくれたみたい。それですんなり受け入れちゃっている自分の子らには、それでいいのか?って言う疑問が飛ぶけど、この子達が良いって言っているなら良いかしら?

「若い母さんも良いよね?」

「うん。友達に自慢できるんじゃない?」

 次男と三男、トルネーとケイが好き勝手言っている。

「若いって言っても限度があるんじゃないか?それにお前ら友達いないだろ?」

 長男ダーキンは微妙な表情…そうなんだよね。ここらには家と言う家がない。隣の村までは鬱蒼とした森を抜けてかなり行かなきゃならないし、ほぼご近所付き合いがないんだ。私がラッキービーナだからここを動くことも出来なかったし…でも兄弟が多いのがうちの強みよね?遊ぶ相手に事欠かなかったから。

「うふふ…良いでしょ?別に他の人に自慢なんてしなくっても。母さんはいくつになってもあんた達の母さんなんだから。家は家、他所は他所で。」

「分かんないわよ、母さん?ダーキン兄さんやトルネー兄さんだって良い年なんだからちょっとお嫁さんを探しに遠出して彼女と一緒に友達だって出来るかもしれないじゃない?」

「いやん!彼女?お嫁さん?いつ?いつ、連れて来るの?」

 ヤダヤダちょっとそんな話ワクワクしちゃうじゃないの!ねぇ、ラント?と、思ったらあらあら一人落ち着いた顔してるのね?いつも話してるから飽きちゃったのかしら?

「ふふっそう言うのは時期が来れば出会えるもんさ…さぁ、それより皆んな急がないとかなり日が登ってきてる。今日の作業に響くんじゃないかい?」

「うわっ!」

「やっば!!」

「母さんの外見なんてどうでも良いじゃんね!」

「母さん!今日は私も出るから!お弁当できてる?」

 ラントの発言で一気に時間が動き出した。皆んないくつになってもやっぱり子供だわ…
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