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「……う」
「……楓……!」
「……楓!」
「…………ん………?」
目を開けたら目の前には蒼梧のドアップ。
「……おわ………」
半ば寝ぼけたまま、蒼梧の顔を押し戻す。
「俺、寝てた?」
「ん、ガッツリ寝てた。ほれ……」
ポン、と頭に乗せられたのは薄い本みたいだ。
「何?」
「楓が欲しいって言ってた物?パピーから貰ってきた。」
「あ。サンキュ…」
(まさか、こんなに早く見れるとは思わず…)
「楓が見たかったのは、これだろ?」
呆けた俺の前には古い資料であるにも拘らず随分と新しい物だ。
「昔の原本は保管されてるけど、こっちは複写版。分かりやすくしてあるってさ。」
「俺、読んでも良いのか?」
「良いも悪いも、うちら若い世代のために描き直されたもんだし?読んだ方がいいんじゃねぇの?」
「あ、なる…」
ゴロリと転がったままペラペラと本を捲る。初版の物ならきっと古文かと思われるくらい難しくてきっと読めない。けど現代文で書き直されているこの本は、堅苦しい事が書いてあるのを除けばまぁ、読みやすいものだ。
丁寧に目次もあって、それを頼りに開いていく。
「……似てたよな…?」
サラリと読みながら、未だに残る夢の感想。
「だ~れが?」
「…夢で見た人…」
「何?楓の願望出てきた?」
「…え、願望?」
「ほら、夢の中で本音を見るとか?」
「…………」
(それは、ちょっと笑えない。そんなだとすると、俺はクラスメイトを殺人鬼だったら良いと思っていることになる…)
「いや…ありえん…」
「そんなに面白そうな夢だった?」
蒼梧がゴロンと寝転がって、あくびをしながら目を瞑る。
(ま、もう良い時間だし眠くなるか…)
「いや、胸糞悪りぃやつ…」
「ホラーか………」
蒼梧はガタイはいいがホラーは苦手。めっちゃ嫌そうな顔をしながら部屋の電気を消す俺の方をじっと見つめてる。
「まぁ、な~それに近い…」
「よし、一緒に寝てやる!」
「はい?」
「だから、楓と寝てやるから!」
蒼梧は人をベッドに引き摺り込んで、暑苦しい事この上ないのに、ガッチリとひっつきながら寝ると言う…
「勘弁して………」
ただでさえ、夢見が悪かったのに、これじゃあ拷問だ……
「何言ってんの?二人でいれば怖くないだろ?」
「お前こそ何言ってんの?そんなの子供の戯言だろ?」
「やだ!楓が悪いんだからな?」
「何で、俺?」
「ホラー、見たんでしょ?」
「う………」
(ある意味、否定できない………)
「ほら!だから責任取って一緒に寝る!」
「蒼梧!お前、いつもどうしてんだよ!」
「え?そんなの。女の子呼んだり、行ったり?」
「うわぁ……」
(こう言うやつだった……)
「だって、今日は楓達のせいだし?責任とって~」
絶対、こいつ大丈夫だろ…って俺の本能が叫んでる…楽しそうに目をキラキラさせちゃってさ、一足先に大人の階段登ってやがるのに、まだまだガキっぽい。
「しょうがねぇなぁ…」
(キラキラの瞳に負けてやるか…)
ベッドサイドの照明だけつけてさっき開いたページを捲る。
「やっぱ、楓のことだろ?」
そのページには紫の瞳を持つ者は、非常に子孫を残しやすいとあった。だから神社の存続と繁栄の為に大昔から差し出されていた。
「俺って言われてもな…」
頭の隅に残る少女の痴態…あれだけ性に執着すれば子作りだって問題なくこなせそう…………だが…………
「まぁね~楓がどっかで子作りしたわけじゃないしね。」
「女に限るんじゃないの?」
「さぁねぇ?」
「じゃなきゃ、お前の方が当てはまるじゃん……」
「え、ひど……」
この資料に書いてあることで、紫の瞳を持つ女子が理に適った者であった事は分かった。そして夢の中で見た様な性質を持ち合わせているとはどこにも書いてはおらず、また夢のような殺され方をしてきたとも書いていないのは救いだった。
(夢だしな…あれが本当かどうかなんて分からない…)
そう、ただの夢だとしたら、何度も泣きながら殺してくれと嘆願する少女も、その少女を苦しみながら刺し殺す男もいなかった事になるのだから。
(似てたのは…そうだ、他人の空似だ。)
この世には自分のそっくりさんがいるらしいから、よく似た人間がいても大した問題ではないだろう。
「蒼梧寝るぞ…」
楓矢が言った事に蒼梧はまだブチブチ言いながらも、ちゃんと布団をかけ直し寝に入る。
いつもの夜で、しょっちゅう来ていた幼馴染の部屋、変な夢を見たって変わらない日常がここにはある。
「……楓……!」
「……楓!」
「…………ん………?」
目を開けたら目の前には蒼梧のドアップ。
「……おわ………」
半ば寝ぼけたまま、蒼梧の顔を押し戻す。
「俺、寝てた?」
「ん、ガッツリ寝てた。ほれ……」
ポン、と頭に乗せられたのは薄い本みたいだ。
「何?」
「楓が欲しいって言ってた物?パピーから貰ってきた。」
「あ。サンキュ…」
(まさか、こんなに早く見れるとは思わず…)
「楓が見たかったのは、これだろ?」
呆けた俺の前には古い資料であるにも拘らず随分と新しい物だ。
「昔の原本は保管されてるけど、こっちは複写版。分かりやすくしてあるってさ。」
「俺、読んでも良いのか?」
「良いも悪いも、うちら若い世代のために描き直されたもんだし?読んだ方がいいんじゃねぇの?」
「あ、なる…」
ゴロリと転がったままペラペラと本を捲る。初版の物ならきっと古文かと思われるくらい難しくてきっと読めない。けど現代文で書き直されているこの本は、堅苦しい事が書いてあるのを除けばまぁ、読みやすいものだ。
丁寧に目次もあって、それを頼りに開いていく。
「……似てたよな…?」
サラリと読みながら、未だに残る夢の感想。
「だ~れが?」
「…夢で見た人…」
「何?楓の願望出てきた?」
「…え、願望?」
「ほら、夢の中で本音を見るとか?」
「…………」
(それは、ちょっと笑えない。そんなだとすると、俺はクラスメイトを殺人鬼だったら良いと思っていることになる…)
「いや…ありえん…」
「そんなに面白そうな夢だった?」
蒼梧がゴロンと寝転がって、あくびをしながら目を瞑る。
(ま、もう良い時間だし眠くなるか…)
「いや、胸糞悪りぃやつ…」
「ホラーか………」
蒼梧はガタイはいいがホラーは苦手。めっちゃ嫌そうな顔をしながら部屋の電気を消す俺の方をじっと見つめてる。
「まぁ、な~それに近い…」
「よし、一緒に寝てやる!」
「はい?」
「だから、楓と寝てやるから!」
蒼梧は人をベッドに引き摺り込んで、暑苦しい事この上ないのに、ガッチリとひっつきながら寝ると言う…
「勘弁して………」
ただでさえ、夢見が悪かったのに、これじゃあ拷問だ……
「何言ってんの?二人でいれば怖くないだろ?」
「お前こそ何言ってんの?そんなの子供の戯言だろ?」
「やだ!楓が悪いんだからな?」
「何で、俺?」
「ホラー、見たんでしょ?」
「う………」
(ある意味、否定できない………)
「ほら!だから責任取って一緒に寝る!」
「蒼梧!お前、いつもどうしてんだよ!」
「え?そんなの。女の子呼んだり、行ったり?」
「うわぁ……」
(こう言うやつだった……)
「だって、今日は楓達のせいだし?責任とって~」
絶対、こいつ大丈夫だろ…って俺の本能が叫んでる…楽しそうに目をキラキラさせちゃってさ、一足先に大人の階段登ってやがるのに、まだまだガキっぽい。
「しょうがねぇなぁ…」
(キラキラの瞳に負けてやるか…)
ベッドサイドの照明だけつけてさっき開いたページを捲る。
「やっぱ、楓のことだろ?」
そのページには紫の瞳を持つ者は、非常に子孫を残しやすいとあった。だから神社の存続と繁栄の為に大昔から差し出されていた。
「俺って言われてもな…」
頭の隅に残る少女の痴態…あれだけ性に執着すれば子作りだって問題なくこなせそう…………だが…………
「まぁね~楓がどっかで子作りしたわけじゃないしね。」
「女に限るんじゃないの?」
「さぁねぇ?」
「じゃなきゃ、お前の方が当てはまるじゃん……」
「え、ひど……」
この資料に書いてあることで、紫の瞳を持つ女子が理に適った者であった事は分かった。そして夢の中で見た様な性質を持ち合わせているとはどこにも書いてはおらず、また夢のような殺され方をしてきたとも書いていないのは救いだった。
(夢だしな…あれが本当かどうかなんて分からない…)
そう、ただの夢だとしたら、何度も泣きながら殺してくれと嘆願する少女も、その少女を苦しみながら刺し殺す男もいなかった事になるのだから。
(似てたのは…そうだ、他人の空似だ。)
この世には自分のそっくりさんがいるらしいから、よく似た人間がいても大した問題ではないだろう。
「蒼梧寝るぞ…」
楓矢が言った事に蒼梧はまだブチブチ言いながらも、ちゃんと布団をかけ直し寝に入る。
いつもの夜で、しょっちゅう来ていた幼馴染の部屋、変な夢を見たって変わらない日常がここにはある。
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