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「あ…!レストール神官長…あの方は?」
神殿侍女が支えながら連れてきたのは紛れもない聖女の衣を着た聖女だ。だが、脚が悪いのか左足は引きずる様にして支えられながらではないと歩けないらしい。
「……ある土地の浄化に向かった聖女ヒリアです。」
「遅くなりました、フリヤー。あら、そちらの方は?」
ヒリアと呼ばれた聖女は黒髪に青く澄んだ瞳をしている。なんとなく、ルーチェリアには懐かしい者を思い出させる外見をしていた。聖女ヒリアにとってはいつもの食卓だろう。しかしルーチェリアの様ないかにも外からきました、と言う花柄のワンピースを着ているどこかの令嬢風情の者が座っていたらそれは疑問に思うのは当然だ。
さっき外であった聖女カナールがアレだったから…ちょっとどんな感じかしらね?聖女ヒリアさん……
「お久しぶりです。聖女ヒリア様。」
「まあ!お久しぶりね、アールスト!貴方も帰ってきていたのね?」
「さ、お座りください。」
神殿侍女に手伝って貰いながら聖女ヒリアはゆっくりと席に着く。
「アールストが一緒と言うことはその方が?」
「ええ。私の主人になる聖女ルーチェリア様です。」
「まあ!よろしくお願いいたします。」
聖女カナールとは真反対…とっても良い対応をしてくれる方だった。
「は、はい!よろしくお願いいたします!」
何をお願いするのか良くまだわからないのだが…でも、なんで?聖女ヒリアの左足には見知った瘴気の渦が絡みついているんだろう…?
「あの…お聞きしても?」
「はい。何なりと!」
聖女ヒリアは実に社交的な方の様だ。嫌がりもせず傲慢な態度も取らずにルーチェリアに付き合ってくれそうである。
「あの、ヒリア様の左足にはどうして瘴気が絡みついているのでしょう?」
「………見えるのですか?」
「え……?見えないのですか?」
ルーチェリアにとっては馴染みあると言うか、馴染みたくはないものだが聖女ヒリアの足に絡みついているものは良く良く見知ったものであったのだから、見えるか見えないかの問題ではないのだが…
「やはり…貴方様が………」
「……?」
神殿侍女が支えながら連れてきたのは紛れもない聖女の衣を着た聖女だ。だが、脚が悪いのか左足は引きずる様にして支えられながらではないと歩けないらしい。
「……ある土地の浄化に向かった聖女ヒリアです。」
「遅くなりました、フリヤー。あら、そちらの方は?」
ヒリアと呼ばれた聖女は黒髪に青く澄んだ瞳をしている。なんとなく、ルーチェリアには懐かしい者を思い出させる外見をしていた。聖女ヒリアにとってはいつもの食卓だろう。しかしルーチェリアの様ないかにも外からきました、と言う花柄のワンピースを着ているどこかの令嬢風情の者が座っていたらそれは疑問に思うのは当然だ。
さっき外であった聖女カナールがアレだったから…ちょっとどんな感じかしらね?聖女ヒリアさん……
「お久しぶりです。聖女ヒリア様。」
「まあ!お久しぶりね、アールスト!貴方も帰ってきていたのね?」
「さ、お座りください。」
神殿侍女に手伝って貰いながら聖女ヒリアはゆっくりと席に着く。
「アールストが一緒と言うことはその方が?」
「ええ。私の主人になる聖女ルーチェリア様です。」
「まあ!よろしくお願いいたします。」
聖女カナールとは真反対…とっても良い対応をしてくれる方だった。
「は、はい!よろしくお願いいたします!」
何をお願いするのか良くまだわからないのだが…でも、なんで?聖女ヒリアの左足には見知った瘴気の渦が絡みついているんだろう…?
「あの…お聞きしても?」
「はい。何なりと!」
聖女ヒリアは実に社交的な方の様だ。嫌がりもせず傲慢な態度も取らずにルーチェリアに付き合ってくれそうである。
「あの、ヒリア様の左足にはどうして瘴気が絡みついているのでしょう?」
「………見えるのですか?」
「え……?見えないのですか?」
ルーチェリアにとっては馴染みあると言うか、馴染みたくはないものだが聖女ヒリアの足に絡みついているものは良く良く見知ったものであったのだから、見えるか見えないかの問題ではないのだが…
「やはり…貴方様が………」
「……?」
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