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「ふ~ん…エレントね?」

 コクン、と肯く姿は素直なもんだな。

「悪い子にはお仕置きしようと思ったんだけどな。あんた素直で可愛かったから、ここで許してやるよ…」

 約束通り、もう一度根本まで一気に咥え込む。

「!?」

 それだけで、ビクッと腰が跳ね上がるところを押さえつけて、咥え込んだものを一旦先端まで引き抜いて、たっぷり潤んでいる先端を舌でくすぐる様に押し潰してから思い切り吸い上げてやる。

「あぁっ…!んぅぅんん……!!」

 呆気なく吐き出してしまったエレントは、涙ぐんだ目でベッドの天蓋を見ながら、息を整えている。

「すご……」

「お褒めに預かりどうも…」

 ……仕事だったからね…

「で?なんでちょっかい出して来たんだ?」

 聴きながら、まだ息を整えているエレントの下半身に掛け物をかけてやる。

「君、ハーレムに興味ない?」

「はぁ??」

 今までの俺の態度も王族に対して(そもそも王族に対応した事ないからわからん。)どうかとは思うが、そんな事気にもかけていない様な素っ頓狂な声が出た…

 ハーレム???ハーレムって王様の周りに大勢の妻が侍っているあれだろう?

 待て、エレントの場合、どっちのハーレムだ?侍らすのは女か?男か?いや、そもそも俺がそのハーレムに入るって事は男?

 突然そんな突拍子もない事言われたものだから、頭の中がグルグルと回っている。

「君のテクニックだったらみんな満足しそうだしね。うん。いいね、これ!」

 待て!おれが満足させられるのは今の所だぞ?悪いが異性経験は悲しいが無い……
 皆んなって…何人相手させる気だよ?

「エレント、ちょっと待てよ?何だ?そのハーレムって…」

「ん?子供を作る集団みたいな?」

 ……男女の方なんだな…

「で、なんでそこで俺が入る?」

 全く俺関係ないよな?俺がこの世界の人間じゃないって事、やっと納得したんだぞ?

「君、気が付かない?」

「??」

「この国の、ん~~まだ外に行っていないのかな?」

「ナッチェルの所の屋敷とここだけだな。」

「はっ!ナッチェルの奴、ちゃっかり自分の物にしていると思ったら、話もしてないのか?」

「だから!何をだよ?」

 起き上がって身なりを整え始めたエレントは部屋のカーテンを開ける。

 ……やっぱり、そっくりだ…

 兄弟だから?嫌、それでも流石に違いはあるだろう?一卵性の双子とか?

「どこか、何か気がつく事はあった?」

「あんたとナッチェルがそっくりだって事しか分からん。」

「…私達は2歳離れてる。」

「は?双子じゃ無いのか?」

「双子?」

「一緒に産まれてくるやつ…」

「ああ、一対子か。違うよ。ちゃんと離れてる。」

「一対子?」

「その言葉は聞いた事ないみたいだね?一緒に産まれてくる子達もちゃんといる。」

「そうじゃなくても、こんなに似るもんか?」

「そこなんだ、後で城の中も見てみると良い。ナッチェルの印が有るから自由だろうし。きっと面白くもない、面白いことが分かるから…」

「…意味が分からん……」

「だよねぇ、ただ私が言いたい事は君が、君の色が欲しいという事だ。」

「色?」

「君の色を持つ、子供達かな?」
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