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8 応接間で
しおりを挟むスディール王子が帰った後、王子達の為に用意したお茶も茶菓子も、今はガラット王子と、シェインの前に並べられたまま、ソファーに座ったガラット王子の上に!何故かシェインが座らされて、優雅にティータイムを過ごしている………
いや?!
「旦那様、あの、下ろしていただけませんか?」
「今は無理だ。諦めろ。」
「あの、その茶菓子もスディール様と旦那様の為に用意した物なんですが?」
「もうスディールは帰ったし、勿体無いから食べてしまおう。」
「いえ、そうでは無くてですね。何故私は旦那様の膝の上に?」
頭の中は??が一杯……
「人間と会ったのだ。暫くこうしててくれ…」
ガラット王子はシェインを膝の上に。心なしか本当に嫌そうな表情をしている。
「人間が、お嫌いなのですか?」
口に運ばれたマフィンをムグムグ咀嚼しながら、ふと見つめてしまったガラット王子の瞳が少し赤くなっている?
「何で、人嫌いなのです?」
「精霊付き、と言うのを知っているか?」
「精霊の加護を?」
「……まあ、そんなものか?」
へぇ、たまに人間に加護を与える精霊がいるって聞いた事はあるけど、初めて会った。
それにしても、最初の印象からかけ離れた旦那様を見てしまい、ドギマギしたものの瞳の光の柔らかさはいつもの旦那様だ。
フッと微笑んだかと思ったら、旦那様は私の肩に、コトンとご自分の頭をお乗せになって……
「そのまま、食べててね…」
…何時もの口調?に戻ったと思ったら、
そのまま首をグリグリと。
グリグリグリグリ……
「ふぐっ!」
「どうした?」
「んん、んんんっ」
くすぐった、旦那様の髪や息が首とか、耳にかかってくすぐったい!
「どうした?」
クスッと笑っている気配。楽しんでいますね?
「旦那様、くすぐったくて食べれませんよ?」
「そうか?こぼしても良いぞ?」
え?この方は何を言う?主人の上に座っているだけでも、使用人として十分に不敬を働いていると言うのに、更にその上で物を食べこぼす?
「嫌です!」
自分の仕事の誇りがある!ここは断固と食べこぼす失礼なんてしたくない!
「分かった。ごめんね?」
ガラット王子はシェインの手からマフィンを取るとそっとテーブルに戻した。
やっと解放してくれるかと思いきや、そのまま首元に顔を沈める。
「あの、旦那様!くすぐったいんですってば!」
「心の糧がね…欲しいんだよ、シェイン。」
いつものサワサワサワサワ、に加えて首元に時折走る柔らかい感触。
ん?んん?この感覚は…
ムニムニムニムニムニムニムニ…
「ちょっ…くすぐった…い…」
「もう、少しだけ…こうしてて……」
メアリーさんに、旦那様がどつかれるまでしつこくムニムニして下さってた………
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