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夢みたい
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勇気、出さなくちゃ。
ごくりと唾を飲み、不安を湛えて揺れる瞳で自分を待っている哲朗を見たまま、実はテーブルにグラスを戻した。
「さっきのキスとか、嬉しかった。本当なら、あのままわったんの腕の中にいたかったよ。でも、もうちょっと待ってくれないかな。今、はまだちょっと、具合悪くて……」
余程予想外だったのか、哲朗は目を瞠って震える指先でグラスを置いた。
「みのる……?」
「ひかれるかもしれないけど、それが当然だと思うけど、俺、昔も今も、わったんが好きなんだ」
「みの……」
「好き、なんだよ」
言った、と思った。最後にキュッと唇を引き絞り、逸らさずにずっと合わせていた哲朗の目が、ゆっくりと、嬉しそうに細まっていくのを見詰めていた。
「──れも」
掠れた声が漏れ、それからもう一度、哲朗は言い直した。
「俺も、好きだ」
まっすぐに実を見詰めたままふわりと笑う。
それでも、実は念を押した。
「わったん、解ってる? 友達の好きじゃなくて、おれは」
「ああ、解ってるさ。ああいう風なことをしたいって意味で、好きなんだから」
ああ、なんて嬉しそうに、幸せそうに微笑むんだろう。角ばった顎が緩み、大きな口を広げすぎないようにと、哲朗は苦心しているようだった。
「良かった……訊けなかったから。今、好きなやついるのとか、恋人いるのかとか。ここまで運ぶ時には、それより緊張とか焦りの方が大きかったから我慢できたけど、意識戻ったらもう駄目で。
いきなり何も言わずに手ぇ出したのマズかったなって。庭歩きながらずっと後悔してたんだ」
自分を担ぐか抱くかしてここまで連れて来てくれた哲朗の姿を想像し、実はくすりと笑み零した。
「おれもぐるぐる考えてた。わったんは何かの勢いとか、冗談でちょっとうっかりしちゃっただけで、あんなに真剣に拒んで引かれちゃったんじゃないかとか」
え、と不思議そうにされて、口を開きかけるのを手で制する。
「うん、落ち着いて考えたらさ、わったんがそんなことふざけてする筈ないんだもんな。今ならそう思うよ。
だけど、このまま嫌われて、面倒なヤツって、もう友達ですらなくなったらどうしようって……。
そうしたら、それならもう、ちゃんと正直に言おうと思ったんだ。それで駄目ならしょうがない。だけど言わずにこの先一生引き摺り続けるのは嫌だって」
そっか、と呟く哲朗の口元は、やはり緩みっぱなしだった。
「やべ、ホント泣きそう。まさか実にそんな言葉もらえるなんて思ってなくて」
日焼けのとれない男らしい顔付きを歪ませて声を詰まらせ、哲朗はもう一度グラスを持ち直した。
「乾杯、しよう。両想い記念日な」
「するっ」
急いで実もグラスを持ち、すっかり水滴も落ちて温くなった麦酒をカチンと合わせて飲み干した。
喉越しも味わいも何もあったものではない。
けれど、二人にとって、人生で一番思い出に残る一杯になる筈だった。
その後はどちらからともなく膳に向き直り、酒を注ぎあいながらの歓談と食事を楽しんだ。
実が意識を失った時、近くに居た年配の人たちがこの宿を確保してくれたこと。ざっと水気だけ取り、そのままコートでくるんで荷物と一緒に宿場を駆け抜けて注目の的だったことなど、哲朗は笑いながら話した。
今更ながらに恥ずかしくて、その人たちにも明日礼を言った方がと思案していると、いいって、と止められる。
世話を焼きたいもんなんだよ、と。もしも偶々道で会うことがあれば教えるけど、わざわざ探し出すほどのことではないと。
年配者との付き合い方は哲朗の方が心得ているだろうから、そんなものかと頷く。
あまり仰々しくしないで、顔を合わせる機会があれば礼を言うくらいで丁度良いらしい。
「まあ、近所付き合いとはまた違う感じだな」
旅というのとはちょっと違うけれど、あちこち行っている哲朗は、そんな感じで一期一会を楽しんでいるようだ。
「いつも話を聞きながらさ、おれも一緒に色んなとこに行った気になって、地図見たりしてたんだ。邪魔じゃなければ、いつか隣に乗せてもらうことも出来るのかな」
ふと、実がそう漏らしたら、哲朗は一瞬ぽかんとしてから勢い良く頷いた。
「いいよ、行こう! わっ、やべえ……今からめっちゃ楽しみなんだけど。どっち方面がいいとかあるか」
耳だけ赤くしてあれこれと地名を挙げていく様子が微笑ましくて。まさか自分のほんの思いつきのような我侭でそんな風に言ってくれるとは思わなかったから、実は「いつかのことだから」と念を押すのに懸命になってしまった。
機会があるとすれば、夏。
部活動で華々しい活躍があれば応援の件でバスや宿の手配が忙しくなるが、進学校ではないので授業自体はない。その間になら休暇も取り易いから、実現するとしたらその頃だろう。
そう胸の内で算用しながらも、ぬか喜びになってはいけないからと、口には出さない。
それでも、いつ以来かというくらいに胸の中がほっこりと温もり、膳を下げてもらってからも、二人でぽつぽつと他愛ない会話を続け、いつの間にか寄り添うようにして寝入ってしまったのだった。
目覚めた時に、隣に誰かが寝ているというのも新鮮だった。
少し間が空いていた筈なのに、いつの間にか実の腰に腕を回されて、くっ付きそうなくらいの位置に顔がある。
裸眼の実だと、それくらい接近してようやくそれぞれのパーツがきちんと見えるのだが、それはそれで気恥ずかしい。
ぼんやりとした世界だから耐えたり受け流したり出来ていたことも、くっきりだと勝手が違う。
唇が、ちょっとかさついているな、とか。
髭が伸びかけていて、でも思っていたより濃くないな、とか。
変なところに目が行ってしまって、慌てて少し下げれば、太くてしっかりした喉仏から鎖骨やら、それから胸筋やらが目に付いて、かあっと顔が火照る。
それと、肝心な部分も、密着しているだけに隠しようがない。
ふうっと、哲朗が細く息を吐いて瞼が上がる。
「おはよ」
「おっ、おはよ」
至近距離の声が空気を震わせて、直接触れられているわけではない耳を愛撫されているかのように腰がむずむずする。
身じろぎする実を逃がさないように、哲朗は下半身を足で押さえた。
「わ、わったん、あの……っ」
「なに」
今度こそ本当に唇を寄せて耳の外郭を順に食まれ、実は甘い声を上げて体をくねらせた。
互いの中心がすっかり勃ち上がっているのが判る。更に腰を押し付けられて、切ない吐息が哲朗の首筋をくすぐった。
あー……と唸りぎゅうぎゅうと抱き締める哲朗に、実は酸素不足になりそうだった。
「くるし、よ」
「悪いっ……あー、駄目だ我慢の限界」
腕は緩めたものの、ぐりぐりと頭を押し付ける哲朗に、実の方こそごめんねと謝りたかった。
本当に、実だとて素直に体を任せたくて仕方ないのだから。
「あ、あのさ、良かったら、一緒に抜かない」
え、と哲朗の動きが止まり、恥ずかしくなってきたものの、別に挿入さえしなければ、他のことならなんだってしたかったから、そのままそっと浴衣を肌蹴させて下着の上から哲朗のものを擦った。
「一緒に、いこ」
ぽそりと追加で呟くと、恐る恐る哲朗の手が伸びて、実の前を完全に広げて下着をずらした。
直に触れる指先の温もりに、既に臨戦態勢だったものは雫を零した。
同じように実からも直接触れて、互いにゆるゆると手を動かし始めるともう駄目だった。
速くなる呼吸にどちらからともなく舌を伸ばし口から中を探り合い、あっという間に高まっていく。
──次に会う時、きっと。
声に出さないままに、同じ事を思いながら、気が遠くなるくらいに長く待ち続けていた欲望を吐き出したのだった。
ごくりと唾を飲み、不安を湛えて揺れる瞳で自分を待っている哲朗を見たまま、実はテーブルにグラスを戻した。
「さっきのキスとか、嬉しかった。本当なら、あのままわったんの腕の中にいたかったよ。でも、もうちょっと待ってくれないかな。今、はまだちょっと、具合悪くて……」
余程予想外だったのか、哲朗は目を瞠って震える指先でグラスを置いた。
「みのる……?」
「ひかれるかもしれないけど、それが当然だと思うけど、俺、昔も今も、わったんが好きなんだ」
「みの……」
「好き、なんだよ」
言った、と思った。最後にキュッと唇を引き絞り、逸らさずにずっと合わせていた哲朗の目が、ゆっくりと、嬉しそうに細まっていくのを見詰めていた。
「──れも」
掠れた声が漏れ、それからもう一度、哲朗は言い直した。
「俺も、好きだ」
まっすぐに実を見詰めたままふわりと笑う。
それでも、実は念を押した。
「わったん、解ってる? 友達の好きじゃなくて、おれは」
「ああ、解ってるさ。ああいう風なことをしたいって意味で、好きなんだから」
ああ、なんて嬉しそうに、幸せそうに微笑むんだろう。角ばった顎が緩み、大きな口を広げすぎないようにと、哲朗は苦心しているようだった。
「良かった……訊けなかったから。今、好きなやついるのとか、恋人いるのかとか。ここまで運ぶ時には、それより緊張とか焦りの方が大きかったから我慢できたけど、意識戻ったらもう駄目で。
いきなり何も言わずに手ぇ出したのマズかったなって。庭歩きながらずっと後悔してたんだ」
自分を担ぐか抱くかしてここまで連れて来てくれた哲朗の姿を想像し、実はくすりと笑み零した。
「おれもぐるぐる考えてた。わったんは何かの勢いとか、冗談でちょっとうっかりしちゃっただけで、あんなに真剣に拒んで引かれちゃったんじゃないかとか」
え、と不思議そうにされて、口を開きかけるのを手で制する。
「うん、落ち着いて考えたらさ、わったんがそんなことふざけてする筈ないんだもんな。今ならそう思うよ。
だけど、このまま嫌われて、面倒なヤツって、もう友達ですらなくなったらどうしようって……。
そうしたら、それならもう、ちゃんと正直に言おうと思ったんだ。それで駄目ならしょうがない。だけど言わずにこの先一生引き摺り続けるのは嫌だって」
そっか、と呟く哲朗の口元は、やはり緩みっぱなしだった。
「やべ、ホント泣きそう。まさか実にそんな言葉もらえるなんて思ってなくて」
日焼けのとれない男らしい顔付きを歪ませて声を詰まらせ、哲朗はもう一度グラスを持ち直した。
「乾杯、しよう。両想い記念日な」
「するっ」
急いで実もグラスを持ち、すっかり水滴も落ちて温くなった麦酒をカチンと合わせて飲み干した。
喉越しも味わいも何もあったものではない。
けれど、二人にとって、人生で一番思い出に残る一杯になる筈だった。
その後はどちらからともなく膳に向き直り、酒を注ぎあいながらの歓談と食事を楽しんだ。
実が意識を失った時、近くに居た年配の人たちがこの宿を確保してくれたこと。ざっと水気だけ取り、そのままコートでくるんで荷物と一緒に宿場を駆け抜けて注目の的だったことなど、哲朗は笑いながら話した。
今更ながらに恥ずかしくて、その人たちにも明日礼を言った方がと思案していると、いいって、と止められる。
世話を焼きたいもんなんだよ、と。もしも偶々道で会うことがあれば教えるけど、わざわざ探し出すほどのことではないと。
年配者との付き合い方は哲朗の方が心得ているだろうから、そんなものかと頷く。
あまり仰々しくしないで、顔を合わせる機会があれば礼を言うくらいで丁度良いらしい。
「まあ、近所付き合いとはまた違う感じだな」
旅というのとはちょっと違うけれど、あちこち行っている哲朗は、そんな感じで一期一会を楽しんでいるようだ。
「いつも話を聞きながらさ、おれも一緒に色んなとこに行った気になって、地図見たりしてたんだ。邪魔じゃなければ、いつか隣に乗せてもらうことも出来るのかな」
ふと、実がそう漏らしたら、哲朗は一瞬ぽかんとしてから勢い良く頷いた。
「いいよ、行こう! わっ、やべえ……今からめっちゃ楽しみなんだけど。どっち方面がいいとかあるか」
耳だけ赤くしてあれこれと地名を挙げていく様子が微笑ましくて。まさか自分のほんの思いつきのような我侭でそんな風に言ってくれるとは思わなかったから、実は「いつかのことだから」と念を押すのに懸命になってしまった。
機会があるとすれば、夏。
部活動で華々しい活躍があれば応援の件でバスや宿の手配が忙しくなるが、進学校ではないので授業自体はない。その間になら休暇も取り易いから、実現するとしたらその頃だろう。
そう胸の内で算用しながらも、ぬか喜びになってはいけないからと、口には出さない。
それでも、いつ以来かというくらいに胸の中がほっこりと温もり、膳を下げてもらってからも、二人でぽつぽつと他愛ない会話を続け、いつの間にか寄り添うようにして寝入ってしまったのだった。
目覚めた時に、隣に誰かが寝ているというのも新鮮だった。
少し間が空いていた筈なのに、いつの間にか実の腰に腕を回されて、くっ付きそうなくらいの位置に顔がある。
裸眼の実だと、それくらい接近してようやくそれぞれのパーツがきちんと見えるのだが、それはそれで気恥ずかしい。
ぼんやりとした世界だから耐えたり受け流したり出来ていたことも、くっきりだと勝手が違う。
唇が、ちょっとかさついているな、とか。
髭が伸びかけていて、でも思っていたより濃くないな、とか。
変なところに目が行ってしまって、慌てて少し下げれば、太くてしっかりした喉仏から鎖骨やら、それから胸筋やらが目に付いて、かあっと顔が火照る。
それと、肝心な部分も、密着しているだけに隠しようがない。
ふうっと、哲朗が細く息を吐いて瞼が上がる。
「おはよ」
「おっ、おはよ」
至近距離の声が空気を震わせて、直接触れられているわけではない耳を愛撫されているかのように腰がむずむずする。
身じろぎする実を逃がさないように、哲朗は下半身を足で押さえた。
「わ、わったん、あの……っ」
「なに」
今度こそ本当に唇を寄せて耳の外郭を順に食まれ、実は甘い声を上げて体をくねらせた。
互いの中心がすっかり勃ち上がっているのが判る。更に腰を押し付けられて、切ない吐息が哲朗の首筋をくすぐった。
あー……と唸りぎゅうぎゅうと抱き締める哲朗に、実は酸素不足になりそうだった。
「くるし、よ」
「悪いっ……あー、駄目だ我慢の限界」
腕は緩めたものの、ぐりぐりと頭を押し付ける哲朗に、実の方こそごめんねと謝りたかった。
本当に、実だとて素直に体を任せたくて仕方ないのだから。
「あ、あのさ、良かったら、一緒に抜かない」
え、と哲朗の動きが止まり、恥ずかしくなってきたものの、別に挿入さえしなければ、他のことならなんだってしたかったから、そのままそっと浴衣を肌蹴させて下着の上から哲朗のものを擦った。
「一緒に、いこ」
ぽそりと追加で呟くと、恐る恐る哲朗の手が伸びて、実の前を完全に広げて下着をずらした。
直に触れる指先の温もりに、既に臨戦態勢だったものは雫を零した。
同じように実からも直接触れて、互いにゆるゆると手を動かし始めるともう駄目だった。
速くなる呼吸にどちらからともなく舌を伸ばし口から中を探り合い、あっという間に高まっていく。
──次に会う時、きっと。
声に出さないままに、同じ事を思いながら、気が遠くなるくらいに長く待ち続けていた欲望を吐き出したのだった。
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