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23・バッドエンドからの生還ルート
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「まずは、子供達から聞くか。何故お前達が、教会にいるんだ?」
アレクシス様が、子供達に話しかける。二人は相変わらず私にしがみついたまま、私の顔を見た。ふーっと息を吐き、私は二人を安心させるように、微笑んで頷いてみせた。二人は顔を見合わせ、アレクシス様と私の顔を交互に見てから、おずおずとアレクシス様の方に体を向けた。ユーリが話し始める。
「お、俺……私は、サラが、テシオン様の馬車に轢かれそうになったので庇って、代わりに轢かれて怪我を負ってしまいました。そして、テシオン様が私とサラを教会の石牢へ連れて行きました。その後、テシオン様がサラに『兄の怪我を治したかったら、聖女をここに連れて来い』と、命令しました」
「う、嘘です。アレクシス様、こいつは……」
テシオン様が、ユーリの話しを否定しようとしたところ、アレクシス様は、テシオン様に無言の圧をかけた。
テシオン様の態度に奮起したのか、サラが、ユーリの話しの続きを話し出す。
「私は、テシオン様の命令を聞けば、聖女様の力でお兄ちゃんの怪我を治して貰えると聞いて、聖女様を探しました。でも、その途中で私は、御者の人が、テシオン様の命令で、わざと私を轢こうとしてきたのだと知りました」
テシオン様が、再びアレクシス様へ何かを言おうとするけれど、さっきと同じようにアレクシス様に止められた。
「私は聖女様を見つけ、お兄ちゃんの所へ連れて行きました。そしたらテシオン様によって、聖女様と一緒に牢屋に閉じ込められてしまいました」
私は、サラの頭を撫でた。ここからは、私が話す番。
「私は、テシオン様に牢屋に閉じ込める理由を尋ねました。そしたら、私を婚約者に当てられるのが嫌だからと言われました。私は、そんな話を聞いたことが無かったので驚きましたが、私も一生結婚などするつもりは無いので、断ってくれと頼みました。ですが、牢屋から出してもらう事は出来ませんでした」
ブライトル枢機卿がテシオン様を睨み、テシオン様の目が泳ぐ。
「さらに、これから教会に戻って、聖女が少女と逃げたと証言をしないといけないと言っていました」
アレクシス様は、軽蔑の目をテシオン様に向けた。テシオン様が、反論する。
「いや、この者達の言う事は全部嘘です。聖女は、逃げようとしたところを私に見つかったので、私を陥れようとしているのです」
サラが、テシオン様に歯向かって行こうとするので、私は慌てて体を掴む。
アレクシス様は、ため息をついて、側にいる近衛兵に話しかけた。近衛兵は部屋を出て、一人の男性を連れて戻って来る。アレクシス様は、男性に問いかけた。
「お前は、この子供達を見たことがあるか?」
男性は暫く子供達を見た後、顔色を青ざめさせた。アレクシス様は、続けて問う。
「知ってるな。正直に話せ。」
「はい。テシオン様に脅されて、馬車で轢いた子供達です。生きていたのか……良かった。子供達よ、すまなかった」
御者の目に涙が浮かぶ。テシオン様は、下を向いた。アレクシス様が、再び近衛兵に指示を出すと、今度は、テシオン様の付き人が、シリウス様に連れられて部屋に入ってくる。付き人は、両手を後ろで縛られていた。
アレクシス様が、御者に問いかけた。
「この者を知っているか?」
「はい。テシオン様の付き人ですが、私はこちらに来る前に、こいつに襲われたところを、そこの偉い方に助けて頂きました」
「はい。確かにこの目で、襲っているところを確認しております」
シリウス様が、アレクシス様に告げる。アレクシス様は、付き人に問う。
「誰かの指示で襲ったのか?」
「……私の考えで襲いました」
テシオン様が、下を向いたままニヤリと笑ったのが見えた。
私は、ここまで追い詰めているのに、付き人が嘘をつくのが悔しかった。しかし、私が『指示しているのを見た』と言っても証拠にならない。もどかしく思っていると、アレクシス様が、付き人に告げる。
「お前の家族の病気は治り、借金も払い終わっているぞ」
付き人が弾かれたように顔を上げた。
「但し、お前を捕まえたシリウスが、肩代わりしたのだがな。ハハハ……」
「アレク様、一言余計です」
シリウス様が、嫌そうな顔をする。
いつの間に?でも、流石シリウス様だわ。
アレクシス様が、もう一度付き人に問いかけた。
「もう一度問う。お前は、誰かの指示で御者を襲ったのか?」
「いいえ……ですが、普段よりテシオン様に家族の件で脅されておりました。その為、テシオン様が、御者を始末しないといけないなと私に言った時、私への指示だと捉えました。申し訳ございません」
アレクシス様が、ブライトル枢機卿に問う。
「まだ、続けるか?無駄だと思うが。恐らく調べれば幾らでも余罪は出てくるぞ。」
ブライトル枢機卿は、その場に崩れ落ちた。
アレクシス様は、さらに追い打ちをかける。
「聖女と子供達は、事情聴取の為に王宮へ連れて行く。それから……ああ、忘れていた。国王より、早朝、時間を開けて待っていると、言伝があった。喜べ、私も一緒だ。お待ちしている」
数名の兵士が、テシオン様の両腕を掴んで連れて行く。
終わった……
私は、緊張が解けて、思わずその場に座り込む。ユーリとサラも私に凭れ掛かり、地べたに座り込んだ。
「立てるか?疲れているところにすまないが、三人共、王宮へ来てもらいたい。ここはまだ危険なのでね。それに、ルナが心配して待っている」
「あっ、はいっ!!大丈夫です」
マリー様が何故?困惑しながらも、わくわくした気持ちで、私は立ち上がった。
アレクシス様が、子供達に話しかける。二人は相変わらず私にしがみついたまま、私の顔を見た。ふーっと息を吐き、私は二人を安心させるように、微笑んで頷いてみせた。二人は顔を見合わせ、アレクシス様と私の顔を交互に見てから、おずおずとアレクシス様の方に体を向けた。ユーリが話し始める。
「お、俺……私は、サラが、テシオン様の馬車に轢かれそうになったので庇って、代わりに轢かれて怪我を負ってしまいました。そして、テシオン様が私とサラを教会の石牢へ連れて行きました。その後、テシオン様がサラに『兄の怪我を治したかったら、聖女をここに連れて来い』と、命令しました」
「う、嘘です。アレクシス様、こいつは……」
テシオン様が、ユーリの話しを否定しようとしたところ、アレクシス様は、テシオン様に無言の圧をかけた。
テシオン様の態度に奮起したのか、サラが、ユーリの話しの続きを話し出す。
「私は、テシオン様の命令を聞けば、聖女様の力でお兄ちゃんの怪我を治して貰えると聞いて、聖女様を探しました。でも、その途中で私は、御者の人が、テシオン様の命令で、わざと私を轢こうとしてきたのだと知りました」
テシオン様が、再びアレクシス様へ何かを言おうとするけれど、さっきと同じようにアレクシス様に止められた。
「私は聖女様を見つけ、お兄ちゃんの所へ連れて行きました。そしたらテシオン様によって、聖女様と一緒に牢屋に閉じ込められてしまいました」
私は、サラの頭を撫でた。ここからは、私が話す番。
「私は、テシオン様に牢屋に閉じ込める理由を尋ねました。そしたら、私を婚約者に当てられるのが嫌だからと言われました。私は、そんな話を聞いたことが無かったので驚きましたが、私も一生結婚などするつもりは無いので、断ってくれと頼みました。ですが、牢屋から出してもらう事は出来ませんでした」
ブライトル枢機卿がテシオン様を睨み、テシオン様の目が泳ぐ。
「さらに、これから教会に戻って、聖女が少女と逃げたと証言をしないといけないと言っていました」
アレクシス様は、軽蔑の目をテシオン様に向けた。テシオン様が、反論する。
「いや、この者達の言う事は全部嘘です。聖女は、逃げようとしたところを私に見つかったので、私を陥れようとしているのです」
サラが、テシオン様に歯向かって行こうとするので、私は慌てて体を掴む。
アレクシス様は、ため息をついて、側にいる近衛兵に話しかけた。近衛兵は部屋を出て、一人の男性を連れて戻って来る。アレクシス様は、男性に問いかけた。
「お前は、この子供達を見たことがあるか?」
男性は暫く子供達を見た後、顔色を青ざめさせた。アレクシス様は、続けて問う。
「知ってるな。正直に話せ。」
「はい。テシオン様に脅されて、馬車で轢いた子供達です。生きていたのか……良かった。子供達よ、すまなかった」
御者の目に涙が浮かぶ。テシオン様は、下を向いた。アレクシス様が、再び近衛兵に指示を出すと、今度は、テシオン様の付き人が、シリウス様に連れられて部屋に入ってくる。付き人は、両手を後ろで縛られていた。
アレクシス様が、御者に問いかけた。
「この者を知っているか?」
「はい。テシオン様の付き人ですが、私はこちらに来る前に、こいつに襲われたところを、そこの偉い方に助けて頂きました」
「はい。確かにこの目で、襲っているところを確認しております」
シリウス様が、アレクシス様に告げる。アレクシス様は、付き人に問う。
「誰かの指示で襲ったのか?」
「……私の考えで襲いました」
テシオン様が、下を向いたままニヤリと笑ったのが見えた。
私は、ここまで追い詰めているのに、付き人が嘘をつくのが悔しかった。しかし、私が『指示しているのを見た』と言っても証拠にならない。もどかしく思っていると、アレクシス様が、付き人に告げる。
「お前の家族の病気は治り、借金も払い終わっているぞ」
付き人が弾かれたように顔を上げた。
「但し、お前を捕まえたシリウスが、肩代わりしたのだがな。ハハハ……」
「アレク様、一言余計です」
シリウス様が、嫌そうな顔をする。
いつの間に?でも、流石シリウス様だわ。
アレクシス様が、もう一度付き人に問いかけた。
「もう一度問う。お前は、誰かの指示で御者を襲ったのか?」
「いいえ……ですが、普段よりテシオン様に家族の件で脅されておりました。その為、テシオン様が、御者を始末しないといけないなと私に言った時、私への指示だと捉えました。申し訳ございません」
アレクシス様が、ブライトル枢機卿に問う。
「まだ、続けるか?無駄だと思うが。恐らく調べれば幾らでも余罪は出てくるぞ。」
ブライトル枢機卿は、その場に崩れ落ちた。
アレクシス様は、さらに追い打ちをかける。
「聖女と子供達は、事情聴取の為に王宮へ連れて行く。それから……ああ、忘れていた。国王より、早朝、時間を開けて待っていると、言伝があった。喜べ、私も一緒だ。お待ちしている」
数名の兵士が、テシオン様の両腕を掴んで連れて行く。
終わった……
私は、緊張が解けて、思わずその場に座り込む。ユーリとサラも私に凭れ掛かり、地べたに座り込んだ。
「立てるか?疲れているところにすまないが、三人共、王宮へ来てもらいたい。ここはまだ危険なのでね。それに、ルナが心配して待っている」
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