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第5章 悪徳の港町バルト
第46話 魔神 道化師フッカー
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「アイツの正体が魔神だってのか?!」
オルフェリアの言葉を聞いて、コーンズは驚愕の表情で、ドルネイの脇に立つギーンを凝視した。
他の者も同様である。
その目に映るギーンは、どう見ても平人のイケメンにしか見えず、魔神などという化け物とは到底思えなかった。
だが先程、その魔力をもって月の神の封印を解いてヴァルを獣化させたことを考えれば、オルフェリアの言葉を受け入れざるを得ない。
「別に魔神だからと言って、人外の姿をしている訳ではない。何かと縁のある魔老公ムドウなんかも見た目は只のジジイにしか見えんし、あの獣化の呪いをかけたパッサカリアも外見は森人の年経た女じゃぞ」
半信半疑の一同に説明するオルフェリア。
そう、人知を超えた力を有する魔神だが、その外見は怪物然とした物ばかりではない。
平人や森人などの人種にしか見えない者もいれば、全くの怪物にしか見えない者もいる。
彼らの共通項は只の二つ。闇の大聖母こと闇と破壊の女神に直接生み出されたこと、神々に次ぐ力を有していると言うこと、である。
「あのう、オルフェリア様? 何故に、あの優男がフッカーだと分かったのですか? 面識でもおありで?」
過去の因縁故か、オルフェリアに対しては敬語を使い続けるエリザベスの問いに、皆も同じ思いをもって魔剣に視線を向ける。
「妾を魔族の封印庫から持ち出して〈底無しの迷宮〉に置いたのは彼奴じゃからな」
オルフェリアの言葉に面食らう一同。
「え~!」
* * *
〈大地の背骨〉山脈の地下に位置する魔族の国。
そこの最深部にある、封印のための禁術が幾重にも掛けられた封印庫。
その内部に、笑顔を象った白い仮面を被り道化師の格好をした一人の男がいた。
「すり抜けんの苦労したなぁ。さすがムドウの爺さんの封印術」
道化師は苦笑を浮かべながら、体に纏わり付いた魔力の残滓をゴミでも払うようにはたいて落とした。
封印術の魔力と完全に同質の魔力を全身に纏うことにより、封印をすり抜けたのである。
言ってしまえば簡単なようであるが、封印を掛けたのは魔族最強の術士である魔老公ムドウだ。
その魔力と同質の魔力など、そう出せる物ではない。
この道化師は、それをやってのけたのだ。
「あったあった、これこれ」
道化師は、封印庫の数多の危険な代物の中から、一振りの剣を探し当てた。
金銀の見事な象嵌のなされた黒い鞘、柄頭に輝く青い宝玉。
「屠竜剣オルフェリア。あの聖剣〈天の栄光〉と並び立つ唯一の魔剣」
オルフェリアを手に持ち、しげしげと眺める道化師。
「お主、何者じゃ? ムドウが封じた、ここに入ってくるとは只者ではあるまい」
意識を覚醒させたオルフェリアが、自分を手に持つ不審人物に詰問する。
「初めまして、オルフェリア。僕はフッカー。道化師という二つ名をいただいている、しがない魔族です」
恭しい口調で自己紹介する道化師。
「道化師フッカーじゃと?! あのトラブルメーカーが妾になんのようじゃ?」
目の前の男が、人種・魔族を問わずに事態を引っかき回すのが大好きな最悪のトラブルメーカーだと認識して、厳しい口調になるオルフェリア。
顔があったなら、おそらくはしかめ面になっていたであろう。
「前回の人魔戦役からかなり経ち、人も魔も国力を回復させました。余裕が出てきたせいか、あの脳筋のザルカンがなんか動いてるみたいなんですよね。もしかしたら、それが切っ掛けとなり大規模な動乱が起きるかも知れません」
「新たな人魔戦役が起こる、と?」
「ええ。しかし、そうなった場合、今の人種の戦力がいまいち不安なんですよ。何せ、〈天の栄光〉が眠ったままですからねぇ。ルキアンの飛竜騎士団も墜とされすぎて、肝心の飛竜の数が減っていて再編の真っ最中だし」
太陽神が人にもたらした最強の武器、聖剣〈天の栄光〉は使い手が久しく現れず眠ったまま。
そして〈大地の背骨〉山脈の西にある、人種の勢力の最前線であるルキアン帝国には、飛竜を駆って空を自在に飛び回る、一騎当千と言われた飛竜騎士団が存在するが、長年の激戦の末、飛竜の数が減り存続すら危ぶまれている状況。
要するに国力こそ回復したものの、戦争となったら人種が不利な状況なのである。
「というわけで、貴方に復活してもらいたいんですよ。屠竜剣オルフェリア。貴方が人種の味方になれば、少しはマシになるでしょうからね」
「お主、何を考えておる?」
魔族でありながら、人種に加担するような真似をするフッカーの意図が分からず、問うオルフェリア。
「いや、さっき自分で言ったでしょ。トラブルメーカーって。その通り、僕は事態を引っかき回して状況が混沌とするのが大好きなんだ。そんな僕にとって、魔族が一方的に勝つなんて面白くも何ともないんだよね。だから、人種には頑張って貰わないと。あの山人に授けた異界の知識も、やっと定着し始めたところだし」
「山人に授けた異界の知識じゃと?」
「おっと、余計なこと言っちゃった。今のは忘れて。とにかく、キミを人種の領域に送るから、そこで使い手を見つけて、是非とも魔族に立ち向かう勇者として育成して下さいね。よろしく」
* * *
「細かいことは省くが彼奴は、人種と魔族の戦力をなるべく均等にするために、妾を封印庫から持ち出し〈底無しの迷宮〉に置いていったのじゃ。そこから先はお前らも知ってる通り」
事情を全部語ることはせず、取りあえず今の状況に必要なことだけを開示するオルフェリア。
「マジで意味不明だわ」
湧き上がった頭痛を振り払うように、こめかみの辺りを揉んで呟くミスティファー。
他の者もフッカーの意図を理解できずに微妙な顔をしている。
「あの、オルフェリア?」
怖ず怖ずとオルフェリアに声を掛けるロウド。
「なんじゃ?」
「魔神がそんなふうに気にしてるってことはさ、オルフェリアって凄い剣なんだよね? 僕なんかが持ってていいのかな?」
魔族がその存在を恐れ、封印しなければならなかった。
そんな凄い魔剣を未熟者の自分などが持っていていいのか。
もっと相応しい強者がいるのでは、とロウドはそんなふうに思ってしまったのだ。
「ふ~……ロウドよ、妾は何度も言っておるよな。強くなれ、と。妾の使い手として相応しくないと思うておるのなら、相応しくなるように努力すれば良い。お主を使い手として、主として選んだのは妾じゃ。離れる気は毛頭無いからの、精進せい」
弱気になった使い手に優しく声を掛けるオルフェリア。
その言葉を受けて涙ぐむロウド。
「うん、分かった。そうだよね、頑張ってキミに相応しい強さを手に入れればいいんだよね」
そんな心暖まる光景を見ながら、首を捻る者が一人。
「オルフェリア様、少し変わった? 使い手にこんな優しい言葉掛けるような性格でしたっけ?」
エリザベスだ。
どうやら、エリザベスの知ってるオルフェリアと今のオルフェリアは少々食い違いがあるらしい。
「黙れ! 妾もな、魔族に捕らえられ封印を食らえば、少しは心変わりもするわ」
エリザベスのツッコミに反論するオルフェリア。
「さて、そろそろ本題に戻ろう。我々が今一番に気にすべきは、ヴァルだ。どうする?」
コメディっぽくなった空気を一気に吹き飛ばす、クレバーなイスカリオスの言葉。
入っていた檻をぶち壊して、広間の真ん中で血みどろの格闘戦を演じている獣人ヴァルと蠍尾獅子。
端から見る限り、今のヴァルに理性が残っているとは思えない。
「蠍尾獅子と一緒に死なない程度にぶちのめして、呪いを再封印するしかないでしょ」
自信無さげに言ったミスティファーに目を向けるコーンズ。
「再封印、できるのか?」
「分からないわよ。解かれた月の神の封印を豊穣の神の封印で上書きすることになるけど、やるしかないでしょ」
「そりゃ、そうだけど。もうちと確信の持てる方法ねえのかよ」
言い争う二人をチラと見て、イスカリオスが締めにかかる。
「現状、それしか方法が無いなら、やるしかないだろ。それともコーンズ。キミにいい案があるのかい?」
「いや、無いけど」
「なら決まりだ。ヴァルを行動不能になるまで、ぶちのめす」
イスカリオスはそう言い放って、魔術の詠唱に入った。
魔神 道化師フッカー 終了
オルフェリアの言葉を聞いて、コーンズは驚愕の表情で、ドルネイの脇に立つギーンを凝視した。
他の者も同様である。
その目に映るギーンは、どう見ても平人のイケメンにしか見えず、魔神などという化け物とは到底思えなかった。
だが先程、その魔力をもって月の神の封印を解いてヴァルを獣化させたことを考えれば、オルフェリアの言葉を受け入れざるを得ない。
「別に魔神だからと言って、人外の姿をしている訳ではない。何かと縁のある魔老公ムドウなんかも見た目は只のジジイにしか見えんし、あの獣化の呪いをかけたパッサカリアも外見は森人の年経た女じゃぞ」
半信半疑の一同に説明するオルフェリア。
そう、人知を超えた力を有する魔神だが、その外見は怪物然とした物ばかりではない。
平人や森人などの人種にしか見えない者もいれば、全くの怪物にしか見えない者もいる。
彼らの共通項は只の二つ。闇の大聖母こと闇と破壊の女神に直接生み出されたこと、神々に次ぐ力を有していると言うこと、である。
「あのう、オルフェリア様? 何故に、あの優男がフッカーだと分かったのですか? 面識でもおありで?」
過去の因縁故か、オルフェリアに対しては敬語を使い続けるエリザベスの問いに、皆も同じ思いをもって魔剣に視線を向ける。
「妾を魔族の封印庫から持ち出して〈底無しの迷宮〉に置いたのは彼奴じゃからな」
オルフェリアの言葉に面食らう一同。
「え~!」
* * *
〈大地の背骨〉山脈の地下に位置する魔族の国。
そこの最深部にある、封印のための禁術が幾重にも掛けられた封印庫。
その内部に、笑顔を象った白い仮面を被り道化師の格好をした一人の男がいた。
「すり抜けんの苦労したなぁ。さすがムドウの爺さんの封印術」
道化師は苦笑を浮かべながら、体に纏わり付いた魔力の残滓をゴミでも払うようにはたいて落とした。
封印術の魔力と完全に同質の魔力を全身に纏うことにより、封印をすり抜けたのである。
言ってしまえば簡単なようであるが、封印を掛けたのは魔族最強の術士である魔老公ムドウだ。
その魔力と同質の魔力など、そう出せる物ではない。
この道化師は、それをやってのけたのだ。
「あったあった、これこれ」
道化師は、封印庫の数多の危険な代物の中から、一振りの剣を探し当てた。
金銀の見事な象嵌のなされた黒い鞘、柄頭に輝く青い宝玉。
「屠竜剣オルフェリア。あの聖剣〈天の栄光〉と並び立つ唯一の魔剣」
オルフェリアを手に持ち、しげしげと眺める道化師。
「お主、何者じゃ? ムドウが封じた、ここに入ってくるとは只者ではあるまい」
意識を覚醒させたオルフェリアが、自分を手に持つ不審人物に詰問する。
「初めまして、オルフェリア。僕はフッカー。道化師という二つ名をいただいている、しがない魔族です」
恭しい口調で自己紹介する道化師。
「道化師フッカーじゃと?! あのトラブルメーカーが妾になんのようじゃ?」
目の前の男が、人種・魔族を問わずに事態を引っかき回すのが大好きな最悪のトラブルメーカーだと認識して、厳しい口調になるオルフェリア。
顔があったなら、おそらくはしかめ面になっていたであろう。
「前回の人魔戦役からかなり経ち、人も魔も国力を回復させました。余裕が出てきたせいか、あの脳筋のザルカンがなんか動いてるみたいなんですよね。もしかしたら、それが切っ掛けとなり大規模な動乱が起きるかも知れません」
「新たな人魔戦役が起こる、と?」
「ええ。しかし、そうなった場合、今の人種の戦力がいまいち不安なんですよ。何せ、〈天の栄光〉が眠ったままですからねぇ。ルキアンの飛竜騎士団も墜とされすぎて、肝心の飛竜の数が減っていて再編の真っ最中だし」
太陽神が人にもたらした最強の武器、聖剣〈天の栄光〉は使い手が久しく現れず眠ったまま。
そして〈大地の背骨〉山脈の西にある、人種の勢力の最前線であるルキアン帝国には、飛竜を駆って空を自在に飛び回る、一騎当千と言われた飛竜騎士団が存在するが、長年の激戦の末、飛竜の数が減り存続すら危ぶまれている状況。
要するに国力こそ回復したものの、戦争となったら人種が不利な状況なのである。
「というわけで、貴方に復活してもらいたいんですよ。屠竜剣オルフェリア。貴方が人種の味方になれば、少しはマシになるでしょうからね」
「お主、何を考えておる?」
魔族でありながら、人種に加担するような真似をするフッカーの意図が分からず、問うオルフェリア。
「いや、さっき自分で言ったでしょ。トラブルメーカーって。その通り、僕は事態を引っかき回して状況が混沌とするのが大好きなんだ。そんな僕にとって、魔族が一方的に勝つなんて面白くも何ともないんだよね。だから、人種には頑張って貰わないと。あの山人に授けた異界の知識も、やっと定着し始めたところだし」
「山人に授けた異界の知識じゃと?」
「おっと、余計なこと言っちゃった。今のは忘れて。とにかく、キミを人種の領域に送るから、そこで使い手を見つけて、是非とも魔族に立ち向かう勇者として育成して下さいね。よろしく」
* * *
「細かいことは省くが彼奴は、人種と魔族の戦力をなるべく均等にするために、妾を封印庫から持ち出し〈底無しの迷宮〉に置いていったのじゃ。そこから先はお前らも知ってる通り」
事情を全部語ることはせず、取りあえず今の状況に必要なことだけを開示するオルフェリア。
「マジで意味不明だわ」
湧き上がった頭痛を振り払うように、こめかみの辺りを揉んで呟くミスティファー。
他の者もフッカーの意図を理解できずに微妙な顔をしている。
「あの、オルフェリア?」
怖ず怖ずとオルフェリアに声を掛けるロウド。
「なんじゃ?」
「魔神がそんなふうに気にしてるってことはさ、オルフェリアって凄い剣なんだよね? 僕なんかが持ってていいのかな?」
魔族がその存在を恐れ、封印しなければならなかった。
そんな凄い魔剣を未熟者の自分などが持っていていいのか。
もっと相応しい強者がいるのでは、とロウドはそんなふうに思ってしまったのだ。
「ふ~……ロウドよ、妾は何度も言っておるよな。強くなれ、と。妾の使い手として相応しくないと思うておるのなら、相応しくなるように努力すれば良い。お主を使い手として、主として選んだのは妾じゃ。離れる気は毛頭無いからの、精進せい」
弱気になった使い手に優しく声を掛けるオルフェリア。
その言葉を受けて涙ぐむロウド。
「うん、分かった。そうだよね、頑張ってキミに相応しい強さを手に入れればいいんだよね」
そんな心暖まる光景を見ながら、首を捻る者が一人。
「オルフェリア様、少し変わった? 使い手にこんな優しい言葉掛けるような性格でしたっけ?」
エリザベスだ。
どうやら、エリザベスの知ってるオルフェリアと今のオルフェリアは少々食い違いがあるらしい。
「黙れ! 妾もな、魔族に捕らえられ封印を食らえば、少しは心変わりもするわ」
エリザベスのツッコミに反論するオルフェリア。
「さて、そろそろ本題に戻ろう。我々が今一番に気にすべきは、ヴァルだ。どうする?」
コメディっぽくなった空気を一気に吹き飛ばす、クレバーなイスカリオスの言葉。
入っていた檻をぶち壊して、広間の真ん中で血みどろの格闘戦を演じている獣人ヴァルと蠍尾獅子。
端から見る限り、今のヴァルに理性が残っているとは思えない。
「蠍尾獅子と一緒に死なない程度にぶちのめして、呪いを再封印するしかないでしょ」
自信無さげに言ったミスティファーに目を向けるコーンズ。
「再封印、できるのか?」
「分からないわよ。解かれた月の神の封印を豊穣の神の封印で上書きすることになるけど、やるしかないでしょ」
「そりゃ、そうだけど。もうちと確信の持てる方法ねえのかよ」
言い争う二人をチラと見て、イスカリオスが締めにかかる。
「現状、それしか方法が無いなら、やるしかないだろ。それともコーンズ。キミにいい案があるのかい?」
「いや、無いけど」
「なら決まりだ。ヴァルを行動不能になるまで、ぶちのめす」
イスカリオスはそう言い放って、魔術の詠唱に入った。
魔神 道化師フッカー 終了
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