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向こう見ずな天の川(アンナスル・アルワーキ) ③ 綺龍の少年ソメイヨシノとゾンビ(後編)
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■
あまり知られていないが、ソメイヨシノには日本国有の恐ろしい真実が隠されている。そもそもは明治初期に東京招魂社――靖国神社の前身――の周辺や急速に発展・近代化する東京の近郊に植えられた。幕末の戦乱で荒れた山や幕府軍との戦って死んだ官軍兵士を慰霊するためにだ。やがて、十年ほどで大輪の花を咲かせるようになる点を評価されて全国各地の城跡や軍事施設に植樹された。そして、戦後の復興期から高度成長期にかけて教育施設や道路インフラには必ずと言ってよいほどソメイヨシノが観られるようになった。
すなわち、ソメイヨシノ=心霊スポットである。山田池もご多分に漏れず、春になるとソメイヨシノが咲き乱れる。
そして華やかさの影に驚愕の事実が潜んでいた。池にはしょっちゅう水死体があがり、首吊り自殺も後を絶たない。
「よくもこんなところに駅を建てたわね」
池を見下ろす島型プラットフォームの端で川端エリスが両膝を抱えて震えている。駅舎はTWX1369が放射する外套効果によって白く淡いフィールドに覆われている。ハウゼル列車長はせわしなく動き回っている。ブレース、望萌と次々に乗務員が列車を降り、いまや機関車の整備点検を一人でこなさなければいけない。その上にハーベルトが祥子を連れて偵察に出かけた。宇宙人が猫の手になってくれればいいのに、と疎ましく思いながら傷んだパーツを交換する。エリスは信号機をながめ、いつになくソワソワしている。
「星から星へ渡り歩く宇宙人でも怖い物があるの?」
ハウゼルは作業の手を休めずに訊いた。エリスの動揺が鬱陶しくてたまらない。早く不安を取り除いて作業に集中したかった。
「ヤンガードライアス彗星の霊脈が感じられないのよ。まるっきり死んだみたいに静まり返ってる。袂を分かったとはいえ、自分のどこかで微かなつながりを感じていたのよ。帰属意識の残照とでもいうのかしら。今更ながら言うのもなんだけど、いつか帰れるんじゃないかっていう儚い希望の糸がどこかにあった」
エリスは心の不安を上手く表現できないらしく、ハウゼルのもどかしさをいっそう募らせた。
「未練がましいわね。前進あるのみ、人生は旅のようなものよ。人は一人では生きていけないし、一つの場所にとどまらない」
ハウゼルがお決まりの正論をぶつと、エリスは憤慨した。
「そういう観念論でお茶を濁せるほど状況は甘くないのよ。ハーベルトがアカシックレコードを回してディグロッケを奏でたことで状況が激変したの。確率変動の余剰によって先が読めなくなった。終末期異論人を困惑させたはいいけど、ヤンガードライアスの反応が消失した」
「それのどこが不安なの?」
「忘れたの? ヤンガードライアス彗星は人類の意志を保存する記憶媒体であるの。高次知性集団には宇宙熱的死を『越冬』でやり過ごす選択肢を持っていた。精神の箱舟が――保険が失われてしまった。そして、ここトラピスト・ワンが従来通りの世界線とはまるっきり違ってしまっている可能性は否定できない。私たちは拠り所を欠いたまま、戦争に勝たなきゃいけない。不確定な勝利に縋るしか未来はないの」
「浮き沈みが激しい世界であるからこそ、確かな哲学が心の支えになるのよ。鉄道員には単純明快な哲理がある。常に前進し、阻害要因は排除する。それに勝る思想はないわッと!」
ハウゼルが力任せにレンチを回すと、硬く締まったナットがボルトごと外れた。カランと音を立てて床に転がる。彼女が拾おう身をかがめると、スッと後ろからボルトが差し出された。
「ありが…「危ない!!!」
列車長の声にエリスの怒号が重なる。小爆発が続けざまに起こり、ボルトや壊れた計器類がはじけ飛ぶ。濛々と煙る中、追い立てられるように機関車を降りた。
「エリス――エリス?!」
ハウゼルが振り向くと、エリスは人間離れしたジャンプ力でどぎつい色の光線を回避していた。機関車の運転台付近から黒煙が吹き出し、プラットフォームを複数の人体骨格標本が闊歩している。その数はざっと見て一ダースほど。おのおのが軽い身のこなしでエリスを狩っている。落ちくぼんだ眼窩からライムグリーンのビームが放たれる。間一髪でエリスがかわし、外套フィールドに穴を開けた。
「旅人の外套が効かない? おまけに無資格でどうしてTWXに……」
暴れ回るスケルトン集団にハウゼルが戸惑っていると、エリスがダイマー聴覚で呼び掛けてきた。
「こいつらも異世界逗留者だからよ」
彼女はそういうと、ハーベルト達を呼び戻すよう命じた。
■ 山田池公園
「こっちはそれどころじゃないのよ」
爆発炎上する県道を真下に見ながらハーベルトが羽ばたく。ソメイヨシノが生い茂った暗闇めがけてスラッシュ水素を投げつけると、パッと青白い炎があがった。潜んでいた輩が躍りながら燃え尽きる。所詮、生きている死体は劣化した人体に過ぎない。体内の水分を電気分解すれば面白いように燃える。しかし、汲めども尽きない源泉があるがごとく、次から次へと湧いてくる。それらを片っ端から焼却しているのだが、戦いに終わりが見えてこない。握手会のごとく右腕を上下させて、目標を狙い撃つこと五分、上腕二頭筋が痺れてきた。網膜の隅にオレンジ色のアイコンが灯る。重水素二量体の残量が厳しくなってきた。そして彼女は重労働の原因に気付いた。「祥子。ぼーっと突っ立ってないで、援護射撃し
てちょうだい!」
ハーベルトはすぐ後ろのハゲ天使を叱り飛ばした。祥子は歯を食いしばって涙をこらえている。
「祥子!」
「ハーベルト。ボクには殺せないよ。だって……」
祥子は自分の視線とダイマー視覚を共有した。メラメラと燃える炎の中に三人の女子高生が燻っている。その傍らにボロボロの衣服を着た子供がよろめいている。
「昭島君、澤口さん…鵜翔のクラスメイトだ」
予想外の発言にハーベルトは絶句した。そして、彼らが身に着けている体操服のゼッケンを確認して、ようやく口を開いた。
「――リンドバーグ・ウォールの向こうに消えた筈の彼らがここにいるという事は」
そこでいったん、言葉を切り、渾身の力を込めてスラッシュ水素を投げつけた。山田池が沸騰し、水蒸気爆発が巻き起こる。
「ハーベルト。真っ黒な機関車が沈んでいるよ!」
何という事だ。干上がった池底に線路が敷かれている。そこにはのっぺりとした長方形の車体が鎮座している。表面は黒くぬめっていて、星の光がにじんでいる。
「リンドバーグ・ウォールを越境してきた列車よ。アンデッドの出所はあれに違いないわ。大量輸送機関が存在しているのね」
ハーベルトが更なる攻撃を仕掛けようと接近する。線路は池の底から春日山まで続いており、その先に異世界隧道が繋がっていることは明らかだ。ならば、線路を破壊して機関車を鹵獲するしかない。
「陽動されないで!」
ダイマー音声が功を焦るハーベルトをいさめた。ハウゼルが山田公園駅の窮状を訴えている。もっか、十体近いスケルトンがTWXを集中攻撃している。
「ふん、そんな崩れガイコツ……祥子、薙ぎ払っちゃえ!」
ハーベルトは県道の反対側にたゆとう駅舎を攻撃するよう、祥子に指示を出した。スケルトン軍団がどうやって外套効果を突破したのか、定かではない。だが、ワールドクラスが異なる彼らは遺物でしかない。彼らのクラスにダイマースキルを同調させ、最大出力をぶつければ焼尽させることができる。
「何をぐずぐずしているの。祥子、遠慮なくぶっ放して。駅舎や乗務員は外套効果が守ってくれるわ!」
ハーベルトは四角っぽい機関車の車種を確定している。ハルツ狭軌鉄道を走る99-222型量子蒸気機関車だ。子供の頃、ブロッケンの街を走る雄姿を図鑑でみた。欲しくてほしくてたまらなかったオモチャが目の前にある。
何がなんでも鹵獲したい。ダイマー能力で機関車を透視してみたところ、もぬけの殻のようだ。
スケルトンどもは祥子に任せて、接収するのだ。
「ハーベルト! 残留思念に取り込まれちゃダメだ!!」
祥子は駅舎に振り向けるべき残力を99-222にぶつけた。
「馬鹿が、かかったな!」
県道反対側の池に首長龍が浮上した。パフ・ザ・マジックドラゴン。魔法の龍である。
その背に二人の男女が跨っていた。紺色のジャージにえんじ色のブルマ。曳航学園の体操着に翡翠ミナのゼッケンが縫い付けてある。その後ろにすらりとした美少年。
「その声はヨーゼフ?!」
爆散する機関車を呆然と眺めるハーベルトにかわって祥子が呼び掛けた。
「いや、今の俺の名は和蘭坂遥祐だ。お前もお前の上司もほぼ戦力を喪失した。どうするね?」
あまり知られていないが、ソメイヨシノには日本国有の恐ろしい真実が隠されている。そもそもは明治初期に東京招魂社――靖国神社の前身――の周辺や急速に発展・近代化する東京の近郊に植えられた。幕末の戦乱で荒れた山や幕府軍との戦って死んだ官軍兵士を慰霊するためにだ。やがて、十年ほどで大輪の花を咲かせるようになる点を評価されて全国各地の城跡や軍事施設に植樹された。そして、戦後の復興期から高度成長期にかけて教育施設や道路インフラには必ずと言ってよいほどソメイヨシノが観られるようになった。
すなわち、ソメイヨシノ=心霊スポットである。山田池もご多分に漏れず、春になるとソメイヨシノが咲き乱れる。
そして華やかさの影に驚愕の事実が潜んでいた。池にはしょっちゅう水死体があがり、首吊り自殺も後を絶たない。
「よくもこんなところに駅を建てたわね」
池を見下ろす島型プラットフォームの端で川端エリスが両膝を抱えて震えている。駅舎はTWX1369が放射する外套効果によって白く淡いフィールドに覆われている。ハウゼル列車長はせわしなく動き回っている。ブレース、望萌と次々に乗務員が列車を降り、いまや機関車の整備点検を一人でこなさなければいけない。その上にハーベルトが祥子を連れて偵察に出かけた。宇宙人が猫の手になってくれればいいのに、と疎ましく思いながら傷んだパーツを交換する。エリスは信号機をながめ、いつになくソワソワしている。
「星から星へ渡り歩く宇宙人でも怖い物があるの?」
ハウゼルは作業の手を休めずに訊いた。エリスの動揺が鬱陶しくてたまらない。早く不安を取り除いて作業に集中したかった。
「ヤンガードライアス彗星の霊脈が感じられないのよ。まるっきり死んだみたいに静まり返ってる。袂を分かったとはいえ、自分のどこかで微かなつながりを感じていたのよ。帰属意識の残照とでもいうのかしら。今更ながら言うのもなんだけど、いつか帰れるんじゃないかっていう儚い希望の糸がどこかにあった」
エリスは心の不安を上手く表現できないらしく、ハウゼルのもどかしさをいっそう募らせた。
「未練がましいわね。前進あるのみ、人生は旅のようなものよ。人は一人では生きていけないし、一つの場所にとどまらない」
ハウゼルがお決まりの正論をぶつと、エリスは憤慨した。
「そういう観念論でお茶を濁せるほど状況は甘くないのよ。ハーベルトがアカシックレコードを回してディグロッケを奏でたことで状況が激変したの。確率変動の余剰によって先が読めなくなった。終末期異論人を困惑させたはいいけど、ヤンガードライアスの反応が消失した」
「それのどこが不安なの?」
「忘れたの? ヤンガードライアス彗星は人類の意志を保存する記憶媒体であるの。高次知性集団には宇宙熱的死を『越冬』でやり過ごす選択肢を持っていた。精神の箱舟が――保険が失われてしまった。そして、ここトラピスト・ワンが従来通りの世界線とはまるっきり違ってしまっている可能性は否定できない。私たちは拠り所を欠いたまま、戦争に勝たなきゃいけない。不確定な勝利に縋るしか未来はないの」
「浮き沈みが激しい世界であるからこそ、確かな哲学が心の支えになるのよ。鉄道員には単純明快な哲理がある。常に前進し、阻害要因は排除する。それに勝る思想はないわッと!」
ハウゼルが力任せにレンチを回すと、硬く締まったナットがボルトごと外れた。カランと音を立てて床に転がる。彼女が拾おう身をかがめると、スッと後ろからボルトが差し出された。
「ありが…「危ない!!!」
列車長の声にエリスの怒号が重なる。小爆発が続けざまに起こり、ボルトや壊れた計器類がはじけ飛ぶ。濛々と煙る中、追い立てられるように機関車を降りた。
「エリス――エリス?!」
ハウゼルが振り向くと、エリスは人間離れしたジャンプ力でどぎつい色の光線を回避していた。機関車の運転台付近から黒煙が吹き出し、プラットフォームを複数の人体骨格標本が闊歩している。その数はざっと見て一ダースほど。おのおのが軽い身のこなしでエリスを狩っている。落ちくぼんだ眼窩からライムグリーンのビームが放たれる。間一髪でエリスがかわし、外套フィールドに穴を開けた。
「旅人の外套が効かない? おまけに無資格でどうしてTWXに……」
暴れ回るスケルトン集団にハウゼルが戸惑っていると、エリスがダイマー聴覚で呼び掛けてきた。
「こいつらも異世界逗留者だからよ」
彼女はそういうと、ハーベルト達を呼び戻すよう命じた。
■ 山田池公園
「こっちはそれどころじゃないのよ」
爆発炎上する県道を真下に見ながらハーベルトが羽ばたく。ソメイヨシノが生い茂った暗闇めがけてスラッシュ水素を投げつけると、パッと青白い炎があがった。潜んでいた輩が躍りながら燃え尽きる。所詮、生きている死体は劣化した人体に過ぎない。体内の水分を電気分解すれば面白いように燃える。しかし、汲めども尽きない源泉があるがごとく、次から次へと湧いてくる。それらを片っ端から焼却しているのだが、戦いに終わりが見えてこない。握手会のごとく右腕を上下させて、目標を狙い撃つこと五分、上腕二頭筋が痺れてきた。網膜の隅にオレンジ色のアイコンが灯る。重水素二量体の残量が厳しくなってきた。そして彼女は重労働の原因に気付いた。「祥子。ぼーっと突っ立ってないで、援護射撃し
てちょうだい!」
ハーベルトはすぐ後ろのハゲ天使を叱り飛ばした。祥子は歯を食いしばって涙をこらえている。
「祥子!」
「ハーベルト。ボクには殺せないよ。だって……」
祥子は自分の視線とダイマー視覚を共有した。メラメラと燃える炎の中に三人の女子高生が燻っている。その傍らにボロボロの衣服を着た子供がよろめいている。
「昭島君、澤口さん…鵜翔のクラスメイトだ」
予想外の発言にハーベルトは絶句した。そして、彼らが身に着けている体操服のゼッケンを確認して、ようやく口を開いた。
「――リンドバーグ・ウォールの向こうに消えた筈の彼らがここにいるという事は」
そこでいったん、言葉を切り、渾身の力を込めてスラッシュ水素を投げつけた。山田池が沸騰し、水蒸気爆発が巻き起こる。
「ハーベルト。真っ黒な機関車が沈んでいるよ!」
何という事だ。干上がった池底に線路が敷かれている。そこにはのっぺりとした長方形の車体が鎮座している。表面は黒くぬめっていて、星の光がにじんでいる。
「リンドバーグ・ウォールを越境してきた列車よ。アンデッドの出所はあれに違いないわ。大量輸送機関が存在しているのね」
ハーベルトが更なる攻撃を仕掛けようと接近する。線路は池の底から春日山まで続いており、その先に異世界隧道が繋がっていることは明らかだ。ならば、線路を破壊して機関車を鹵獲するしかない。
「陽動されないで!」
ダイマー音声が功を焦るハーベルトをいさめた。ハウゼルが山田公園駅の窮状を訴えている。もっか、十体近いスケルトンがTWXを集中攻撃している。
「ふん、そんな崩れガイコツ……祥子、薙ぎ払っちゃえ!」
ハーベルトは県道の反対側にたゆとう駅舎を攻撃するよう、祥子に指示を出した。スケルトン軍団がどうやって外套効果を突破したのか、定かではない。だが、ワールドクラスが異なる彼らは遺物でしかない。彼らのクラスにダイマースキルを同調させ、最大出力をぶつければ焼尽させることができる。
「何をぐずぐずしているの。祥子、遠慮なくぶっ放して。駅舎や乗務員は外套効果が守ってくれるわ!」
ハーベルトは四角っぽい機関車の車種を確定している。ハルツ狭軌鉄道を走る99-222型量子蒸気機関車だ。子供の頃、ブロッケンの街を走る雄姿を図鑑でみた。欲しくてほしくてたまらなかったオモチャが目の前にある。
何がなんでも鹵獲したい。ダイマー能力で機関車を透視してみたところ、もぬけの殻のようだ。
スケルトンどもは祥子に任せて、接収するのだ。
「ハーベルト! 残留思念に取り込まれちゃダメだ!!」
祥子は駅舎に振り向けるべき残力を99-222にぶつけた。
「馬鹿が、かかったな!」
県道反対側の池に首長龍が浮上した。パフ・ザ・マジックドラゴン。魔法の龍である。
その背に二人の男女が跨っていた。紺色のジャージにえんじ色のブルマ。曳航学園の体操着に翡翠ミナのゼッケンが縫い付けてある。その後ろにすらりとした美少年。
「その声はヨーゼフ?!」
爆散する機関車を呆然と眺めるハーベルトにかわって祥子が呼び掛けた。
「いや、今の俺の名は和蘭坂遥祐だ。お前もお前の上司もほぼ戦力を喪失した。どうするね?」
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