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番外編7(2024年文披31題)
21・自由研究アドバイザー(自由研究)
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「寧々さんはあれ何やってるんですか?」
「夏休みに自由研究ってあるでしょ? 自分の能力使ってやりたいって子達にアドバイスしてるの」
「なるほど……」
能力を使って実験をする子供もいるが、事故が起きる可能性もあるので、他人の能力を解析できる寧々がアドバイザーを引き受けているのだ。
「毎年なんやかんや人が来るんだよね」
「まあ能力って、あるならどう使えるのかとか試したくなるってのはありますよね」
「星音は試したことあるの?」
「私は緋彩のときで限界がわかったので」
先日、アルがトマトを切りたがっていたのも同じなのだろうかと由真は思った。これまで言われるがままに使うだけだった力を何か他に使えないかと思い始めたのだろうか。
「自分の能力がどんなものなのか、自分でわかっておくのは大事なんだってさ。寧々が言ってた」
代償はどのくらいなのか。何に使えるのか。発動条件は何なのか。しかし由真は自分の能力の全てを理解しているとは言えなかった。使えていない部分も多いと言われた。それは由真が自分の能力を受け入れていないからだと。
「でも、私の能力は自由研究はできないよな……」
能力者にしか使えない能力。この世で一人しか保有者がいないとされる力。まだわからないことも多いらしい。北斗の家ではその解析に躍起になっていて、由真に負担をかける実験も繰り返されていた。
「由真さん?」
「……何なんだろうね、私の能力って」
いつかわかる日が来るのだろうか。この能力に意味を見出せる日が来るのだろうか。由真は店の一角で繰り広げられる夏休み恒例の光景を眺めながら溜息を吐いた。
「夏休みに自由研究ってあるでしょ? 自分の能力使ってやりたいって子達にアドバイスしてるの」
「なるほど……」
能力を使って実験をする子供もいるが、事故が起きる可能性もあるので、他人の能力を解析できる寧々がアドバイザーを引き受けているのだ。
「毎年なんやかんや人が来るんだよね」
「まあ能力って、あるならどう使えるのかとか試したくなるってのはありますよね」
「星音は試したことあるの?」
「私は緋彩のときで限界がわかったので」
先日、アルがトマトを切りたがっていたのも同じなのだろうかと由真は思った。これまで言われるがままに使うだけだった力を何か他に使えないかと思い始めたのだろうか。
「自分の能力がどんなものなのか、自分でわかっておくのは大事なんだってさ。寧々が言ってた」
代償はどのくらいなのか。何に使えるのか。発動条件は何なのか。しかし由真は自分の能力の全てを理解しているとは言えなかった。使えていない部分も多いと言われた。それは由真が自分の能力を受け入れていないからだと。
「でも、私の能力は自由研究はできないよな……」
能力者にしか使えない能力。この世で一人しか保有者がいないとされる力。まだわからないことも多いらしい。北斗の家ではその解析に躍起になっていて、由真に負担をかける実験も繰り返されていた。
「由真さん?」
「……何なんだろうね、私の能力って」
いつかわかる日が来るのだろうか。この能力に意味を見出せる日が来るのだろうか。由真は店の一角で繰り広げられる夏休み恒例の光景を眺めながら溜息を吐いた。
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