夢じゃなかった！？

エスリアール王城 出会い

再会は突然に5

「ええと、カフェ、パールですが是非、休憩時間に足を運ばれるといいですよ。

ただ…働いている方が…いえ、その。」

「行けばわかるから、その説明は省いて食堂に向かおう。」

「そ、そうですね。」

ん？働いている人が何かあるの？ちょっと気になるけど、まあいいか。


「食堂はこの奥で、空いている好きな場所の席を利用できます。ここが、出入口です。今は授業中で手の空いている講師がいるかいないか位で空いていると思います。どうぞ。」

わあ、ここも広いなー。でもクラスが４つだけにしては広すぎるし、学年ってどうなっているのかな？成人前後とか何歳とかある程度でわけたりするよねきっと。


「ルヴィくん、食堂とは別で気になったんだけど、私達のＳクラスは実力で飛び級するような若手もいれば成人している人もいるんだよね？」

「そうだ。今は下はマジェストーラ国民なら13歳から18歳までいたな。僕やデュカーレ殿はエルフの成人前と成人後くらいのくくりだな。」

「そうなんだ。学院にまさか４クラスだけって訳じゃないよね？」

「もちろんだ。Ｓクラス以外ＡからＣは高学年は国民の16から18歳ばかりだ。

さっき案内された４クラスの他に、この食堂の更に東と学院長室から西に別れて、丸い建物が同じようにある。

東館は幼少１学年から４学年までの9歳から12歳、西館は低学１学年から３学年までの13歳から15歳までとなっている。」

「なるほど。学年わけはそんな感じなんだ。ありがとう、教えてくれて。」

「また気になることがあれば聞いてくれ。」

「ありがとうルヴィ君。あ、食堂のメニューが非っ常ーに気になっていました！」

「副委員長について行け。順を追って説明がある。」

「はい。」

「まずは、食堂の利用方法からですが、あちらに注文できる食事メニューの一覧が掲示されてあります。こちらにどうぞ。これがメニューの掲示板です。」

「掲示…板？」

と行った先には確かに掲示板にメニューが書かれた一覧があった。

「この掲示板は食事メニュー全てが掲載されておりまして、頼みたいメニューが被らなければ複数人が同時に注文可能です。一応混雑を避けるために４つ掲示板があります。」


ふんふん、順番待ちが少なく済みそう。


「注文方法は簡単で、メニューの一つ一つの四角い枠内に魔法陣がありますよね？」

「はい。」

「ありますね。」

「このように食べたいメニューの陣に外したネクタイピンをかざして陣が光れば注文完了です。

あとは、好きな席に行く前にこちらのトレーを持ってテーブルに置いて待っているだけです。トレーにも魔方陣が描かれていますでしょう？

どこに座っても、このトレーの陣から術で注文者を判別して厨房からトレーの上に注文した食事が転送されて届きます。」

「へー？！便利！ウェイターさんやウエイトレスさん要らずなんだ。すごい。人件費削減になるかも。」

「面白い。それでは、食べ終えたらどうするの？」


「食事がお済みになりましたら、トレーの上に食器をそのままにして厨房に戻す術を発動させる決まった詠唱を一言だけ唱えます。『戻れ』と。それだけでトレー毎消えます。」

アンビリーバボー！！魔法システム、はんっぱないね。ヤバイ。考えた人すごい、身近に魔法が溢れてるぅ～。


「マジェストーラの王家に日本という国から来られた迷客様が即位されてからメニューには日本食というものも増えましたのよ。」


「日・本・食☆」


おっと、いけない。声、大きくなりすぎなかったかな。平常心平常心。深呼吸スーハー落ち着け私。私は大人。おおらかに。

「アーヤが気にしていた、あのメニューならこの辺だ。」

「え？どれどれルヴィ君。」

ルヴィ君が指差す辺りのメニューには見慣れたものがあった。


日替わり定食［焼き肉］ご飯普通盛り

あ、日替わり定食［焼き肉］ご飯大盛りもある。

日替わり定食［焼き魚］ご飯普通盛りと大盛りがこれもある。

普通にご飯って書いてある！それに、定食って明らかに日本の表現だよね。

カレーライスもある。これはきっとスパイスから再現したんだろう。大変だったろうな。私はたまーに月１回ならカレーも食べたいと思う程度でそんなに好きじゃなかったけど、異世界カレー気になるから一度は食べてみたいな。

あ、おにぎりもある！梅、チーズおかか、ツナ、ですと！？

うどん、ラーメン！？

意外に色々あるわ。単品メニューも豊富だし、必ずセットや定食にも大盛りか普通かご飯の量が選べるなんて素敵すぎる。