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エスリアール王城 出会い
再会は突然に6
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掲示板にへばりついてメニューを読みながらルンルンとあれもある、これもある、すごいと喜ぶ姿を温かく見守る視線が3つ。
横にいたルヴァニレットが喜ぶアーヤを見て何て声をかけようものか思案していた。
その間にエルシオンが近づきアーヤの肩にポンと手を乗せて話し掛ける。
「アーヤ、良かったね。ご飯や日本食もあって。」
「シオンさん!はいぃ!ご飯も嬉しいですし、知っているメニューもこんなに沢山あって、大人げないかもしれませんが、早く学食を食べてみたいですね。」
エルシオンに向けて心からの笑顔で話すアーヤを見るルヴァニレット。
「………。」
僕は何を躊躇っていた?
アーヤがすぐ横にいて、夢中に掲示板の前で喜びながら目をキラキラさせていたアーヤを見ていたら胸が苦しくて、「良かったな。」
たった一言それだけなのに何故か言い出せなかった。
今更アーヤに緊張でもしているのか?そんなはずは…。自分が話しかけていたらあの笑顔は…。
「…長。次にテラスと…聞いています?」
はっ
「ああ、済まない。聞いていなかった。」
「食堂のご案内はこの位で、次にテラスと実践場でよろしいですね?」
「ああ、それでいい。」
「では、食堂の向こう側に憩いの広場としてテラスがありますのでそちらに行ってみましょう。」
食堂の窓からウッドデッキにめも似た素敵なテラスが見えた。屋外テラスに通じるドアをガルシアちゃんが開ける。
ガチャン
ガルシアちゃん、ルヴィ君、私、シオンさんの順で外に出る。
外の空気は清々しくもあり、少し肌寒く感じたが初めての学院見学に興奮気味だったためか鳥肌にはならなかった。この国は四季があるらしいけど、今は何月位なんだろう?
そよ風は気持ちよく、テラスから望める庭らしき広場もきちんと草花が手入れされている。夏ほど暑くないし、かといって秋ほど寒くもない。残すは春かな?
「このテラスは昼食はもちろん、休息時間や放課後も自由に出入りできますわ。数人ずつ過ごせるテーブル席や1人で過ごせる席もありますから、気兼ねせず利用できますよ。」
「いいですね。のんびり気持ちよさそうな場所です。」
「ここから実践場は近いのですが、Sクラスからの移動となると距離もありますので、移動が必要な授業が次に控えている場合は皆、素早く移動する必要があります。」
ですよねー。移動教室だ。懐かしい。着替えが必要な体育とか、尚更急いで移動とかしたな、うん。
また、学生になるなんてぶっちゃけ少し嬉しい。異世界だし、何も高校生という枠でもないのだから、この際自分の歳のことは棚上げしておいて、この状況を楽しまなくちゃ損だよね。
「今この国の季節は何ですか?新入生とか入学式はやっぱり春にあります?」
「ああ、春だ。アーヤ達のように編入生の受け入れもあるが、滅多にいないんじゃないか。新入生入学もほぼ、春のこの時期に入学して来る。2週間前に新入生が来ているぞ。」
「へぇ。じゃあ最近、新入生が増えたばかりだったんですね。やっぱり春かぁ。」
テクテク歩く歩道も綺麗に整っている。日本と違って、春一番の嵐とか黄砂、そういったものに悩まされたりはしないんだろうな。空気もいいし。
日本じゃ、春は外に出るとその度にくしゃみが出るし、目がショボショボ気味になったり外出にはマスクがあった方がいいんだよね。
だから砂埃っぽい春なんて来なくていいと寒い時期に思うことも毎年あるけど、植物が芽吹いたり新緑が広がるのを見るのは好きなんだよね。
あ、なんだかパヤパヤと羽根つきの虫が飛んでいる。くしゃみ全然出ないしムズムズしない!やっぱり空気が違うんだろうな。あとは体質が変わったりしたのかな。
横にいたルヴァニレットが喜ぶアーヤを見て何て声をかけようものか思案していた。
その間にエルシオンが近づきアーヤの肩にポンと手を乗せて話し掛ける。
「アーヤ、良かったね。ご飯や日本食もあって。」
「シオンさん!はいぃ!ご飯も嬉しいですし、知っているメニューもこんなに沢山あって、大人げないかもしれませんが、早く学食を食べてみたいですね。」
エルシオンに向けて心からの笑顔で話すアーヤを見るルヴァニレット。
「………。」
僕は何を躊躇っていた?
アーヤがすぐ横にいて、夢中に掲示板の前で喜びながら目をキラキラさせていたアーヤを見ていたら胸が苦しくて、「良かったな。」
たった一言それだけなのに何故か言い出せなかった。
今更アーヤに緊張でもしているのか?そんなはずは…。自分が話しかけていたらあの笑顔は…。
「…長。次にテラスと…聞いています?」
はっ
「ああ、済まない。聞いていなかった。」
「食堂のご案内はこの位で、次にテラスと実践場でよろしいですね?」
「ああ、それでいい。」
「では、食堂の向こう側に憩いの広場としてテラスがありますのでそちらに行ってみましょう。」
食堂の窓からウッドデッキにめも似た素敵なテラスが見えた。屋外テラスに通じるドアをガルシアちゃんが開ける。
ガチャン
ガルシアちゃん、ルヴィ君、私、シオンさんの順で外に出る。
外の空気は清々しくもあり、少し肌寒く感じたが初めての学院見学に興奮気味だったためか鳥肌にはならなかった。この国は四季があるらしいけど、今は何月位なんだろう?
そよ風は気持ちよく、テラスから望める庭らしき広場もきちんと草花が手入れされている。夏ほど暑くないし、かといって秋ほど寒くもない。残すは春かな?
「このテラスは昼食はもちろん、休息時間や放課後も自由に出入りできますわ。数人ずつ過ごせるテーブル席や1人で過ごせる席もありますから、気兼ねせず利用できますよ。」
「いいですね。のんびり気持ちよさそうな場所です。」
「ここから実践場は近いのですが、Sクラスからの移動となると距離もありますので、移動が必要な授業が次に控えている場合は皆、素早く移動する必要があります。」
ですよねー。移動教室だ。懐かしい。着替えが必要な体育とか、尚更急いで移動とかしたな、うん。
また、学生になるなんてぶっちゃけ少し嬉しい。異世界だし、何も高校生という枠でもないのだから、この際自分の歳のことは棚上げしておいて、この状況を楽しまなくちゃ損だよね。
「今この国の季節は何ですか?新入生とか入学式はやっぱり春にあります?」
「ああ、春だ。アーヤ達のように編入生の受け入れもあるが、滅多にいないんじゃないか。新入生入学もほぼ、春のこの時期に入学して来る。2週間前に新入生が来ているぞ。」
「へぇ。じゃあ最近、新入生が増えたばかりだったんですね。やっぱり春かぁ。」
テクテク歩く歩道も綺麗に整っている。日本と違って、春一番の嵐とか黄砂、そういったものに悩まされたりはしないんだろうな。空気もいいし。
日本じゃ、春は外に出るとその度にくしゃみが出るし、目がショボショボ気味になったり外出にはマスクがあった方がいいんだよね。
だから砂埃っぽい春なんて来なくていいと寒い時期に思うことも毎年あるけど、植物が芽吹いたり新緑が広がるのを見るのは好きなんだよね。
あ、なんだかパヤパヤと羽根つきの虫が飛んでいる。くしゃみ全然出ないしムズムズしない!やっぱり空気が違うんだろうな。あとは体質が変わったりしたのかな。
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