夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

制服と飛び交う噂5

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制服じゃない人がいるイコール転入生?もしくは編入?留学?みたいな感じで注目の的になってしまうよね。


皆と同じ制服でも新参者としての関心や興味を引いていることに変わりはなかったのだが、その辺アーヤは鈍いのでいい具合に気づかない。

ましてやラナやエルシオンのようなイケメン二人と共にいても見劣りしない容姿も人目を引く要素のひとつであったとは全く思いもしない。



こうして誰も彼もが集団で同じこの制服を着てるのを見ると、いよいよ私も学院生活が始まるんだなと実感してきたぞ。

よし、勉強頑張ろう!魔法、魔法~楽しみだな。

寮を見て、そのあとはまたブルーローズに行って水稀の首飾りチョーカーを受け取るんだったよね。そして夕食はブラム先生のご招待で和食レストラン!


ふと、左耳のイヤーフックとピアスに触れた。

ブルーローズ。ピアスもイヤーフックも今回の首飾りチョーカーもお金ってどうなってるんだっけ。

人件費と材料費だけでもかなりかかるだろうな。私、支払い今はできていない。請求されて当然なのに私の迷客って立場があるから請求できないのかな。学院が準備してくれるってなっていたんだっけ。

ということは、学院は国立だからマジェストーラ国にも借金してることになるよね。

自分で稼げるようになったらこの国にもエスリアール国にも返していかなくちゃ。貯金しないとだな。学院生しながらできるバイトの求人とかないかな。ああ、こっちにギルドってあるのかな。



最終的には頭の中がお金のことで頭が一杯になっていた。

エルシオンとアーヤの噂はすれ違った生徒達から瞬く間に広がる。又、Sクラス内でも自習中に呼び出され、再び教室へ戻って来たルヴァニレットとガルシアへクラスメイトからの質問によって編入生を案内したことが話題となっていた。



時は実践場で別れたころに少しさかのぼる。



シュン


本当に二人だけ、Sクラスの入り口前に送られた。

他人を複数、転移させることがこんなに簡単にできることなのか?気に入らないがやはり天才と言われるだけのことはあるのか。


「本当に転移って便利ですね。ルヴァニレット委員長?」

「ああ、授業終了まであと10分はある。一度入るぞ。」


「はい。」


カラララ…


「あ、委員長と副委員長が戻って来た!」

「何だったのですか?」

ガタッ カタン

「まだ、自習とは言え授業中ですよ?」

「まあまあ、学院長室の呼び出しは何だったの?」

「そうそう、気になってたんだよ。」

数名のクラスメイトがルヴァニレットとガルシアそれぞれの机の周りに集まる。

「委員長、どんな後用事だったのですか?」

「ブラム先生からの呼び出しのようでしたが…。」


「…明後日あさってから編入してくる生徒の見学案内をして来た。」

「え?!編入生ですか?」

「このクラスに入るのですか?」

ガタッ

ガタガタ


更に集まるクラスメイト達


「騒がないでくれないか。明後日あさってになればわかることだ。」

ガタッ カタン

「明後日、Sクラスに来るのですか?二人とも?」


「……ガタガタるっせーな。明後日あさってが何だ?

…ふぁ~ぁ。何か騒がしいと思ったら編入生だ~?」


教本を枕に寝ていたクラスメイト1の居眠り常習犯がざわめく周囲の会話や物音で目を覚ました。


一際ひときわくだけた口調のその男子生徒は、ぐぐっと伸びをしてから、のそりと重怠おもだるそうな足取りでルヴァニレットの場所に集まる他者を押し退けながら近づいて行く。

頭ひとつ分は余裕に他の男子生徒よりも背が高い為、立ち上がるとそれだけで威圧感がある。
黒に近い焦げ茶色の髪は少し長めで、狙った獲物は逃さない野生味を帯びた琥珀色の瞳がルヴァニレットをロックオンしていた。

独りで行動し、喧嘩のように決闘デュエルすることが多いこの男子生徒はまるで大型の狼のような印象を他者に与え、Sクラスの中では異質な存在感を放っている。

気配に敏感な獣人や他のクラスメイトは、威圧されすくむ者、無関心に動じない者、問題児がまた何かやらかすと静観する者と様々だ。

こうしていつも粗雑な言動が周囲の生徒も萎縮させているのだが、皆が聞きたくても遠慮していることをズバズバと代弁していることから、この時ばかりは皆が一心に頼もしさを感じ、この生徒ラズアルド・セロナの言葉に耳を傾けていた。

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