夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール国 出会い

伝わる気持ち

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「そ、そうですか。メガネとっておいてくれてありがとうございました。」

シオンさんにお礼を言ったら、最後に魔法で髪を乾かしてくれた。便利ですね魔法。

風にそよいでフワリと花の香りがした。


「じゃあ、また明日。おやすみ綾子。」

「はい。おやすみなさい。シオンさ?♪~♪~♪~♪~?」

!!?
カバンから着信が聞こえる。電話の着信だ。
「電話!スマホ。繋がる?!すみません。電話出ます!」

シオンさんがまだ出ていかないで頷く。電話の画面には弟、優也の名前があった。

「…もしもし?!優?」
「やっと出た。ねーね。今どこにいるんだよ。心配したんだぞ。みんな。」

優だ。話してる。良かった本当に話せる。

「あのね、あの時雷の夜、停電したでしょ?」
「うん。」
「そしたら、気づいたら真っ暗でいつまでも暗くて、流石に変だなーと思ってたら色々あって、今…異世界に来てるの。」

「…異世界…。」
「お姉ちゃん、嘘ついてないから。」

「いや、嘘と思ってない。やっぱりか…。」
「?」

「いやな、ねーねが隣の部屋で雷見てみたのは、知ってたし停電した時さ、一応そっち行ったんだよ。そしたらさ…。」
「うん。」
「ねーねの部屋 開けたら、暗い中、何だか光って、雷かと思ったら違って、ねーねがいなくなってたんだ。」

「それで、一応スマホがなかったから電話してみたんだけど、おかしいんだぜ。ねーねのスマホ。」
??何がだ?

「普通のスマホの電話に出れない時のメッセとかあるだろ?おかけになった電話は電波が届かないか、ってやつ。」

「うん。」

「ねーねにまず父さんが電話したら、只今、お掛けになった電話は電波は届きますが、電話に出れない状況か、異世界に行ったばかりのためにお繋ぎできませんでした。
ピーっと鳴りましたら、お名前とご用件を残されるか、又はお手数ですが後程のちほどお掛け直しくださいって言うんだぞ(笑)」

「何だそれ!?」

「母さんも電話かけたけど同じメッセでさ、仕方ないから時間をおいてまたかけ直そうってことでさっき俺がかけ直した。」

「だから、異世界にいるって聞いてやっぱりなって納得した。」
するんかい!家の家族は……。


ガックリ床に項垂うなだれた。

「まあ、こうして電話できるみたいだし、たまにメールか電話してこいよ。やっぱり顔みれない分心配は尽きないからさ。」
「うん。」

「何とかやっていけそうなの?」
「うん、最初に私のこと見つけてくれたのが、エルフさんで、名前エルシオンさんって言うんだけど、とってもお世話になってる。
優しいし、今日ご馳走と歓迎もしてくれて家族の皆さんよくしてくれるよ。」

「そっか。そのエルシオンさん?近くにいるの?話せるなら代わってよ。」

「いるから、代わるね。」

電話の説明をする。

「はじめまして、エルフ族、エルシオン・デュカーレと言います。」
「はじめまして、姉が大変お世話になっているようで、弟の優也です。
姉をどうか、よろしくお願いします。
…姉は、しっかりしているようで以外と天然で、抜けてるし、そのくせ決めたら頑固で、男勝りなんです。」

「はい。心得ました。任せてください。綾子さんのご両親にもご心配ありませんとお伝えください。」
「ありがとうございます。」

「すみませんが、姉にもう一度代わってもらえますか?」
「はい。」

「綾子。弟さん。」

「ねーね、異世界でイケメンに出会ったんだな。声だけでわかる。あんなイケボの持ち主は絶対イケメンだ。しかも、綾子呼び。エルフ!やるな。」
「………。真面目な話ししてたんじゃないの?」

「したよ。ねーねをよろしくってね。」
「また、電話するよ。留守電ならメッセ残すし、出れる時、話せばいいよ。」
「うん。」

「そっちでも、うまくやれるさ。」
「どうして?」

「なんとなく。」
「…………。」

「…私、もう家に帰れないんだって。」

「………気持ちが大事だ。ベストを尽くせ!」
「はぁー、そうだね、尽くしてみるよ。私なりのベストを。ありがと。」

「じゃあな。またかける。異世界初日お疲れ様、頑張れよ。」
「うん、母さんたちによろしく。次郎にもよろしく。」
「うぃ~了解。またな。」

切れちゃった。話せた。良かった。…会いたい。もう、会えない。帰れない。帰りたい。帰りたい。帰れない。

「ふっ、ひっく、うっう~帰りった…い。でも、かえれっないっう~。」

私は、神様から言われた、帰してあげられないと言われたこと、その代わりに出した条件のスマホが異世界でも使えたことが、本当に帰れないという現実を一気に感じて泣いた。

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