夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール国 出会い

思いを歌にのせて1

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「綾子、随分ずいぶんめずらしい者になつかれたね。」
「お兄ちゃん、お祈りもう、いいの?」

「ああ、ごめん。」
「あっ、行っちゃった。」
音もほとんどたてないで静かに来たのに、ササーとそれぞれがピョコン!ピョコン!といなくなってしまった。

「ううん、まだ、慣れてないから仕方ないよ。」
「いや、まさか、幻獣げんじゅうの中でも特に臆病おくびょうな部類のラシェットがあんなに集まって、触れそうな位近くにいるのは初めて見たよ。」
「へぇ、珍しい生き物なの?」

「ああ。幻に近いからもし、出会えただけでも幸運だと言われてる幻獣だ。」
「ほぉー。」四葉のクローバーみたい。

はぁ…。わかってないな…。エルフに生まれ変わってこのかた、私ですらここへ母に代わって祈りで通う中、一度も見たことはないし、母からも見たことなど聞いたこともない程珍しいのに。

「そういえば、綾子は昔から動物が好きだったな。猫とか犬とか色々。好かれる性質たちなのかもな。」

「頭の中で、さっき懐かしいサウンドが流れたよ。」
「へぇ、どんなの?」
「知ってるかな?ファンタジーアニメの主人公が森の主と心を通わすシーンの…。」
ラン、ラーララランラーラン、ラン、ラーラララン♪っていう感じ。
嬉しかったし、何か、歌いたいな。


「ねえ、ここ広いし気分転換に大きい声とか、歌っても大丈夫?」
「そうだね、家じゃちょっと…お勧めできないからここなら私たちだけだから大丈夫。でも、私がいてもいいの?」

「私が勝手に声出すだけだけど、お兄ちゃんが聞いてくれるならそれも嬉しいかな。」

「せっかく、こんな綺麗な場所だから、きちんと発声練習したい。」

しゃがんでいた膝を伸ばして、立ち体の柔軟ストレッチを軽くする。中学の合唱部では姿勢、発声、体力基礎を学んだ。

背筋を伸ばして、遠くを見据えて、深呼吸。へその辺りに片手を添えて、そこに力を入れるように意識する。すぅー
「あーあーあーあーあー」
始めはドのキーから低く高く低く強弱も滑らかに
「あーあーあーあーあー」
目を閉じて
レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド音程を順に上げる。ソプラノパートだったので上がる分にはそこそこ出せる。

ふぅー。気持ちいい。きちんと練習したのいつぶりだろう。

さあ、何を歌おうか。
目を開けてうーんと考える。
ん?さっきの白モフちゃんたちがまた出てきてた。

お兄ちゃん、またいるよ!?
視線を送ると、何故か微妙な微笑み。ん?

まあ、いいか。


綺麗な自然

生き物
大地
命あること
ここに生きる喜び

感謝を


中学で学んだ合唱曲。

大自然に、この地に受け入れてもらえた感謝の気持ちを込めて。



大地讃頌だいちさんしょう
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