夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール国 出会い

変わらない信頼1

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隠していた訳ではないけれど、母の語っていなかったこの国の王女だということを聞いても、綾子は、不安そうに驚いてはいたようだが、混乱はしていないように見えた。安心させたくて、気づいたら体が勝手に動いてしまう。

自分の生い立ちや両親の馴れ初め等、聞かされた時はどこか他人事のようで、会ったことのない血縁者達に対してどうも感じなかった。

村に、時々王族の手の者が来ていたのは知っていた。無理やり母を連れ戻しに来たわけではないようで、こちらからは接触せず、どう動くのか様子をみていた。

母もそろそろ実家に帰らないにしても、何らかの関わりをすることで和解を考えているのかもしれない。駆け落ちが成功したのは一重ひとえに母の母、祖母の後押しと協力があったからこそらしい。

明日は、王城に向けて出発となる。今日のうちに馬に慣れておかないと。

「アーヤ、そろそろ乗馬の練習に行くよ。せっかくだから、馬に慣れら泉へ行こうか。」
「はーい。支度大丈夫です。馬って身近にいなかったから、楽しみです。」

「では、行こう。」
「はい。」

「二人とも、行ってらっしゃい。気をつけてね。」
「行ってきます」
「行ってくる。」

ツリーの上に流石に馬屋はなくて、地上の川に近い平原 に馬場はあった。

「この馬が、私の飼っている馬で、グレイスだ。グレイス、私の家族のアーヤだ。明日は王城まで行くから、今日はアーヤが慣れるように付き合ってくれ。宜しく頼む。」
「よろしくね、グレイス。」

ブルル。
わかったとばかりにいなないた。
まるで会話を理解しているかのようなお返事をもらった。


グレイスは、地球の馬と大体同じ姿、形なのだが一回り大きい。
たてがみいぶし銀のようなシルバーで全体の肌は薄い青と銀を混ぜたような色でひょうのような模様が異世界感を出していた。他の馬も模様はついていて、色も様々。

「アーヤ、準備できた。まずは私が乗るから次に掴まって上においで。引っ張り上げるから手は、鞍のここと私の手に。そう。」

「わかった。やってみる。よいしょっ。」
ぐいっと力を入れて、難なく引っ張り上げられ、乗れた。

お兄ちゃんの前に座り、左半身を向けて両腕で捕まる。ぐらついた時落ちてしまうからとしっかり密着&背中に腕を回して抱きつく位掴まるように指導が入った。

足は揃えて横乗りするか、正面を向いて開くか二通りあると思っていたのだけど、お兄ちゃんからは、こちらの常識として横乗り一択だったのでそれに習う。

お兄ちゃんの胸に顔がくっつく位密着して掴まる形になり、心臓がドキドキしている。ばれませんように…。

「しっかり、そのまま掴まっているように。初めはゆっくり途中から軽く駆けて、スピードを上げるから。」
「う、うん。わかった」

高い視線から見る景色は、また違って見えた。
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