夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

夢渡りには御用心?!3

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暗い夜に見たことのある蛍火の色とはまた違い、青い光がフヨフヨ飛び交っている。まるで水中を泳ぐ魚のようだ。

「水属性の妖精か何かかも。水を得た魚みたい。何だか嬉しそう。」

空を見上げると、雨雲は途切れ始め雨あしも弱まってきた。もうしばらくしたら止みそう。そういえば、今何時かな。

ベッドの枕付近に置いていたスマホを取りに戻り、見ると時刻は4:06だった。起きるまでまだ早い時間だったけれど、まあいいか。朝の身支度を済ませてゆっくり雨を満喫しよう。


着替えを済まし、洗面もしようと水差しの水を洗面器に注ぐ時にさっきの雫石しずくいしをどこに置こうかと考える。とりあえずハンカチで包んでテーブルに置いとこう。これが何なのか気にもなるけど今は考えてもわからないし、まずは支度だ。洗顔、歯磨き、着替え。

今日も同じチャイナの青いのでいいか。

よし、窓辺にゴーだ。


さっきより少し明るくなり、雲間から日差しも見え始めた。雨、そろそろ上がるかも。

サーーーーーーーサーーーーーーー


ポツポツポツ……ポツ………ポツ


雨に濡れた緑の大地を日差しのカーテンが照らし、やがて雨は止んだ。

「このまま晴れそう。」

しばらくじっと窓辺に座っていたから体を伸ばしたくなった。うーんとうなりながら両腕と背筋を伸ばす。


結局、夢のせいでハラハラした目覚めではあったけど、雨のおかげか早起きして気持ちのいい朝になった。

窓から身を乗り出してキョロキョロとあれを探す。雨上がりで、晴れたとなればきっと………あ。

「虹!おー、綺麗。レインボー。やっぱりでたー。異世界でも虹は虹だね。」

お目当ての虹も見ることができて大満足した私は、この後日課のラジオ体操と柔軟ストレッチをこなしたのだった。


よし、今朝の日課終わりっと。身なりを整えてから持っていく物を確認した。

この服、ズボンにポケットあってよかった。
スマホと包んだ石だけあればいいか。


「そういえば…夢の中で帰り方がわからなくて困っていたら、鈴が沢山鳴ってくれたからあの声のぬしが起きたのかな。助けて貰えたのは鈴のおかげだね。」


「ありがとう。」


シャラン♪

さてと、朝食には少し早いけどシュナイゼさんはもういるだろうし、お兄ちゃんの部屋に寄らせて貰おう。

ハンカチを開くとコロンした3㎝位の雫はツルンとした表面で、よくよく見れば液体が入っている気がする。石じゃないのかも。
早く話した方がよさそうな感じがジワジワとしてきたぞ。


よし、行こう。


ガチャン 

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