219 / 599
エスリアール王城 出会い
夢渡りには御用心?!8
しおりを挟む
“ありがたいにゃ!早速、姫さまに|真名をお伝えするのにゃ。それから新しい名をつけてほしいのにゃん。”
「アーヤ、真名のやりとりは以前にも教えた通り、とても大切なことだ。真名を知り、新たな名で縛ることで契約になる。
名を与えたらどちらかが死ぬか、契約解除をしない限りアーヤの使い魔となるからそのつもりでね。」
「私の使い魔…。」
ここまできたら覚悟を決めるしかない。どんとこい!だ。
「わかった。」
「じゃあ、アーヤ。タツノオトシネコの正面から目をじっと見続けて頭の中で真名を読み取って。集中するんだ。」
じーーーーーーーーーー。
「………………。」
頭に響いてくる名。
『…ネ…ティ…』
『…ネ…ティ……シャール』
口に出さないで頭の中で呼んで聞いてみる。
『…ネティシャール?』
ぱあっとタツノオトシネコの体が光り眩しい。
“我が真の名はネティシャール。”
水神又は聖獣と呼ばれる青龍の眷族。
主、アーヤに真名を捧げ、使い魔とにゃることを望む。
さあ、新たな名を。”
「新しい名は…。」
突然だけど、今朝見た夢の情景がふっと頭をよぎった。
『…花水稀。』
花は、白い猫の体毛とゴツゴツした下半身も同じように夢で見た水中の白い花を連想したことから。
水は、単純に水獣という水のイメージと、目の色と夢の中の綺麗な水色が重なったこと、周りに潤いをわけてあ げられるくらいの器量と優しい存在となって欲しい願いを込めた。
稀は、珍しい稀な存在、その稀な力は誰かの幸せの為に使って欲しい、これから行く先に困難があっても互いに希望を捨てず乗り越えていきたい等の気持ちも込めて希望の希が入った漢字にした。
うん、連想した順に並べただけだけど、もともとハナミズキという言葉は聞いたことがあって知っていたし、漢字をそれぞれ当てはめて花水稀。
ストンと悩まず思いついて良かった。
風もないのに私達のいる場所を中心にブワッと青い|魔力の波長が螺旋状に広がって私の髪も一緒に靡いた。
“契約は成功しましたにゃ。”
「シオンさん。この子の真名じゃない呼び名は水稀と呼ぶことにしました。」
「いい名を選んだね。」
“とっても嬉しいにゃん!姫さま、そういえばこのエルフの男は誰にゃんですか?”
「ああ、水稀に紹介しなきゃ。私がこちらの世界に来た時、初めて会って保護してくれたエルシオン・デュカーレさんです。神託者をしていて、話すと長くなるけれど…使い魔だし伝えてもいいかな?シオンさんいい?」
「使い魔となれば、アーヤの不利になることは決してしないから教えても大丈夫だ。私が言おう。
私の前世は、アーヤの世界での実の兄だ。事故で短い人生に幕を閉じてからこちらで生まれ、成人の儀式で自身の真名を知り、前世の記憶を思い出した。
神託でアーヤが迷客となることを知り得てから出会い、必ず護ると心と私の真名に誓っている。過去も現在も兄のように在りたいと…そうこれからも思っている。」
“何と!?ほう…。数奇なこともあるもんですにゃ。”
「だから、シオンさんのことは二人きりの時はお兄ちゃんって呼ぶけど、普段はシオンさんって呼んでるの。内緒にしてね。」
“なるほど、姫さまの兄者殿でしたか。てっきり…つが、にゃ?にゃにをする?!兄者殿離すのにゃ~!”
お兄ちゃんは水稀の首の後ろをひょいとつまんで私に手渡した。
「いや…、そろそろ朝食に行かないとね。はい、アーヤ。水稀を連れて向かおうか。」
「う、うん?」
“手荒い扱いをしおって。”
ふふ、やっぱり兄弟なんだ…。何で急にそうしたかはわからないけど首の後ろをひょいってするやり方が何となく優(優也)と一緒だ。はいはい、いいから行くぞ~みたいな。
「ふふ。」
こっそり水稀に話す。
「行こう水稀。そう、怒らないで。お兄ちゃん、私がきちんと食べないと心配だから急ぎたかっただけだと思う。」
“そうでしょうか?何か邪魔されたようにゃ気が…。まあ、姫さまがそうおっしゃるならいいにゃ。”
「アーヤ、行くよ?」
「はぁい。」
夢から始まった新たな出会いをきっかけに水稀という使い魔が加わった。
まだ、謎の雫の石のこともあるけれど、渡された水稀を抱っこして部屋の扉で待つ背中を追いかける。
少しぽっちゃりした白いモフモフさともっちり感、下半分はタツノオトシゴで硬いという不思議な体をしっかり抱いて部屋を出る。
入り口で待機していたシュナイゼがアーヤ(綾子)の胸に抱かれる異形の存在を凝視し、説明を求めたのは言うまでもない。
「アーヤ、真名のやりとりは以前にも教えた通り、とても大切なことだ。真名を知り、新たな名で縛ることで契約になる。
名を与えたらどちらかが死ぬか、契約解除をしない限りアーヤの使い魔となるからそのつもりでね。」
「私の使い魔…。」
ここまできたら覚悟を決めるしかない。どんとこい!だ。
「わかった。」
「じゃあ、アーヤ。タツノオトシネコの正面から目をじっと見続けて頭の中で真名を読み取って。集中するんだ。」
じーーーーーーーーーー。
「………………。」
頭に響いてくる名。
『…ネ…ティ…』
『…ネ…ティ……シャール』
口に出さないで頭の中で呼んで聞いてみる。
『…ネティシャール?』
ぱあっとタツノオトシネコの体が光り眩しい。
“我が真の名はネティシャール。”
水神又は聖獣と呼ばれる青龍の眷族。
主、アーヤに真名を捧げ、使い魔とにゃることを望む。
さあ、新たな名を。”
「新しい名は…。」
突然だけど、今朝見た夢の情景がふっと頭をよぎった。
『…花水稀。』
花は、白い猫の体毛とゴツゴツした下半身も同じように夢で見た水中の白い花を連想したことから。
水は、単純に水獣という水のイメージと、目の色と夢の中の綺麗な水色が重なったこと、周りに潤いをわけてあ げられるくらいの器量と優しい存在となって欲しい願いを込めた。
稀は、珍しい稀な存在、その稀な力は誰かの幸せの為に使って欲しい、これから行く先に困難があっても互いに希望を捨てず乗り越えていきたい等の気持ちも込めて希望の希が入った漢字にした。
うん、連想した順に並べただけだけど、もともとハナミズキという言葉は聞いたことがあって知っていたし、漢字をそれぞれ当てはめて花水稀。
ストンと悩まず思いついて良かった。
風もないのに私達のいる場所を中心にブワッと青い|魔力の波長が螺旋状に広がって私の髪も一緒に靡いた。
“契約は成功しましたにゃ。”
「シオンさん。この子の真名じゃない呼び名は水稀と呼ぶことにしました。」
「いい名を選んだね。」
“とっても嬉しいにゃん!姫さま、そういえばこのエルフの男は誰にゃんですか?”
「ああ、水稀に紹介しなきゃ。私がこちらの世界に来た時、初めて会って保護してくれたエルシオン・デュカーレさんです。神託者をしていて、話すと長くなるけれど…使い魔だし伝えてもいいかな?シオンさんいい?」
「使い魔となれば、アーヤの不利になることは決してしないから教えても大丈夫だ。私が言おう。
私の前世は、アーヤの世界での実の兄だ。事故で短い人生に幕を閉じてからこちらで生まれ、成人の儀式で自身の真名を知り、前世の記憶を思い出した。
神託でアーヤが迷客となることを知り得てから出会い、必ず護ると心と私の真名に誓っている。過去も現在も兄のように在りたいと…そうこれからも思っている。」
“何と!?ほう…。数奇なこともあるもんですにゃ。”
「だから、シオンさんのことは二人きりの時はお兄ちゃんって呼ぶけど、普段はシオンさんって呼んでるの。内緒にしてね。」
“なるほど、姫さまの兄者殿でしたか。てっきり…つが、にゃ?にゃにをする?!兄者殿離すのにゃ~!”
お兄ちゃんは水稀の首の後ろをひょいとつまんで私に手渡した。
「いや…、そろそろ朝食に行かないとね。はい、アーヤ。水稀を連れて向かおうか。」
「う、うん?」
“手荒い扱いをしおって。”
ふふ、やっぱり兄弟なんだ…。何で急にそうしたかはわからないけど首の後ろをひょいってするやり方が何となく優(優也)と一緒だ。はいはい、いいから行くぞ~みたいな。
「ふふ。」
こっそり水稀に話す。
「行こう水稀。そう、怒らないで。お兄ちゃん、私がきちんと食べないと心配だから急ぎたかっただけだと思う。」
“そうでしょうか?何か邪魔されたようにゃ気が…。まあ、姫さまがそうおっしゃるならいいにゃ。”
「アーヤ、行くよ?」
「はぁい。」
夢から始まった新たな出会いをきっかけに水稀という使い魔が加わった。
まだ、謎の雫の石のこともあるけれど、渡された水稀を抱っこして部屋の扉で待つ背中を追いかける。
少しぽっちゃりした白いモフモフさともっちり感、下半分はタツノオトシゴで硬いという不思議な体をしっかり抱いて部屋を出る。
入り口で待機していたシュナイゼがアーヤ(綾子)の胸に抱かれる異形の存在を凝視し、説明を求めたのは言うまでもない。
0
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる