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27観光しに来ただけなのに
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一応グロ?注意してください。誤字はない...........はず。
ーーーーーー
「レイ、お前に頼みたい依頼は、ここ最近多発している誘拐事件の犯罪グループのアジトの特定および破壊だ。だが、最優先で攫われた子ども達の救出と安全の確保だ」
直球。もうちょっと情報はないのか?というか冒険者初依頼が人身売買の所をつぶせってどんな依頼だ。私はてっきり討伐かと思ったんだけど!
待てよ.....アレス、祭り、誘拐.....乙女ゲーム。まさかっ...!
「ねぇ、それって貴族も誘拐されてる?」
「はい。そうです。確か2日前、公爵家の異母兄弟二人が誘拐されています」
ふぁ!?公爵家!?ていうか異母兄弟ってもしかしなくとも攻略対象!
兄は魔術にたけてる年上の鬼畜だけどたまに優しい系、弟は弓に優れている年下のワンコだけどたまに豹変する系。
その二人のギャップに落ちたプレイヤーも少なくは無いだろう。
そしてその二人の過去に確か昔二人は誘拐されて、弟が左目の上の額に傷が出きるんだっけ。
最終的に騎士達に助け出されるが、自分の無力を知った兄は魔術を訓練し、学校では次期宮廷魔導士長として期待されるようになる。
弟は傷を負った恐怖で、兄にしか心を許さず、どんどん強くなっていく兄とは違い、落ちこぼれになっていく。そこをヒロインが「貴方にしか出来ないこともあるんだから」といって、弟の弓の才を見いだす。
因に兄の攻略方法は弟のためにという余裕のない心を支えてあげたりするのが効果的だ。
「受ける。その依頼」
ヒロインが攻略するルートが出来てしまったらフィー様の死亡フラグにもつながる!傷がつく前に助け出さなくては....
「そうか。では、任せた!」
× × ×
ユークレスぅぅ....本当にもう少し情報くれたっていいじゃないか!
昨日ユークレスに依頼された後、私は一度宿の方に戻った。そしてちゃんと睡眠時間をとった私は今、一人でかれこれ3時間程度裏路地をねり歩いている。格好はもちろん町娘の格好。仮面も装備中。
というか本当に何で私はこんなことしているんだ?グリフォン以外は観光しに来ただけだのに.....足痛い.....
ちょうどその時、私を囲むように動く気配を感じた。やっと釣れたか。
後ろに2人、いや3人か。そしてそのうちの一人が目の前を歩いてくる。
「嬢ちゃん。こんなところで一人か危ないぞ」
「だ、だれ?」
「怖いおじちゃんに攫われたらどうすんだ?..........俺みたいな奴にな!!」
「きゃあ!!」
男は思いっきり私のお腹に拳を打ち込んだ。私の軽い体は浮き、そのまま後方へ飛ばされた。
私はその気になれば女優になれる自信がある。とりあえず気絶したふりしときますか。
× × ×
という訳で、男に運ばれている最中そのまま寝てしまい、次に目をあけたら檻にぶち込まれていた。
拘束具は何一つ付けられていないし、私の所持品も取り上げられていない。これ、完全になめてるね。まあ、私の迫真の演技にだまされてたんだよ。さすがに仮面もはとんないのは驚いた。
「.....君も捕まったの?」
声のしたほうを覗けばそこには互いの身を守るように抱き合っている少年二人がいた。
おう...まさかの攻略対象二人と同じ牢。まぁ、この場合は都合がいいな。
「うん。そうだよ」
「運がわるかったな。お前がここの近くを通ったためについでで捕まえられた。他の牢屋にいる子ども達もそうだ」
うわっ!毒舌!子どもだよな?兄よ。まあ、私が言えたことではないが。因に最初に話かけてきたのは弟。暗くてあまり容姿は見えない。
「別に。あんな奴に恐怖を持つはずないし。
〔解錠〕」
そう唱えればガシャンと重たい音を立て、その少年達に付けられた首輪と枷が外れる。
「な....」
「だまって」
私は兄の口を塞ぐ。ここで騒がれては相手に気づかれてしまう。
にしても気分が悪い。首輪と枷。足かせは付けられてはいなかったけど.......無性にイラつく。本当に。
二人に近づくと暗くてもやつれていることがわかった。ご飯もろくに与えてなかったんだろう。それに傷もかなりある。ストレス発散とでも言って暴力をふるわれたか。
「〔回復魔法〕」
私は手を二人にかざし、傷を治す。
「これで大丈夫なはず」
私がそう言うと傷が会った場所をペタペタと触り合う兄弟。一瞬で治ったことが信じられないのだろう。
「これ、使って」
私は兄に仕込み剣が入っている杖を、弟には魔力で矢を作れる弓をイベントリから取り出し、渡した。
兄は魔法得意だから杖でいい。剣は護身用でつけておいただけだ。弟にあげたのは弓は持ち主の技量などによって、性能が変わったりする。魔力とかをうまく使えば大きくしたり小さくしたりできるだろう。
「え?なに.....これ」
「いいから。静かに。そして、ここから出たければ言うことを聞いて」
私の言葉に二人は顔を見合わせてから私が言った言葉にうなずく二人。
「ねえ、解錠の魔法は使える?」
「いや、上級は使えない」
「じゃぁ使って」
「は、いま使えないと....」
「さっき私が使うところ見たでしょ?まねてみて。貴方には出来るわ」
「........わかった」
攻略対象はいわいる神という名の公式、つまり制作者に愛されている。天才に決まっているだろう?
「あ、〔解錠〕」
私の真似をして、そう兄の方が初々しく唱えれば牢の鍵が開いた。
空いた牢の鍵に兄は己の手のひらを見つめる。だがそんなことをしている暇はない。次は弟の方だ。
「そして、君、君は敵が見えれば魔力を弓に見立てて打ってみて。見えなくても感じる気配、魔力に向けて打て」
「え?」
「いいから。君にはそれが出来る」
まあ、端から見ればなんでそんなに自信があるのかわからないだろう。まあ、私は貴方が出来ると知っているからこんな強気にでれるんだけど。
「君は初級魔法で良い。敵を見つければ魔力を槍状に固めるイメージをして、打って。打つときは魔力を流すだけじゃなくて練ってからなるべく固く、魔力を凝縮して矢を固くしてから打って」
私の言葉に弟は黙ってうなずく。これしか助かる方法がないって思ってるからかな。人は危機に陥れば冷静になるものが多いさ。そうじゃないひとももちろんいるけど。
目の前にあったドアを押し少しあけると、やっぱり門番が居る。こちらにはまだ気づいていない。
私は弟にジェスチャーで打つように伝える。最初は首を横に振る。自分には出来ないと思っているのだろう。
仕方ない。最初は私も手伝おう。私は弟の手を持って、弓を構えさせる。驚いた表情をするが、すぐに真顔になる。
いい集中力だ。そして耳元で魔力を練れと言う。魔力の流れを見る限りかなりの精度だ。
そして狙って、弦を離す。それはまっすぐと門番に飛んでいく。矢はそのまま、門番の腕に刺さる。その門番は一瞬痛みに顔をゆがめるが、すぐに倒れていく。私が睡眠魔法を付与しておいたからだ。
それから兄弟が順調にそれでいて静かに敵を殲滅していく。殺してないよ。
そして、部屋の奥にあった少し大きな部屋で酒を飲んでいた人たちを私の広範囲魔法で眠らせた。最初から此れを使えって?この二人にはここで成長してもらわないといけないからね。二人がここで成長しなかったらフィー様の死亡率が上がってしまう。
敵がいなくなったことを確認した兄弟はこちらを向く。
「どうだった?出来たでしょう?」
「.....何者だ?」
「ギルドから依頼を受けた者だよ。その武器は選別にあげる」
「しねぇ!」
な!?いきなりの急展開はやめて欲しい!!
気を抜きすぎて陰に潜んでいる敵に気づかなかった。男は弟の後ろから出てきて、今まさに弟を襲おうとしている。これでは乙女ゲームのストーリーと同じに!
私は短剣を抜き、剣が弟に届く前に男の喉を掻き切った。
「もう少しけいか...!」
喉の所まで酸っぱいものがせり上げてきた。手に持っていた短剣は床に落ちる。私は体に力が入んなくて、その場に膝をつく。体が震えている。
体が重い。さっきまで何にもなかったのに……。
「おい!大丈夫か!?」
あぐっ.....はあ、はぁ....そっか、この世界では人を殺したのは初めてだ......だからか震えるのは…あのときの声が聞こえる....ああ、あ
「う....ぐ」
『これで君もこちら側だ!!』
『情けない!こんなもので根をを上げるとは!』
『今更何を!』
『殺せ殺せ殺せ殺せ!!』
『いかに敵を殺す事だけを考えればいい』
『お前は殺す事が大好きで仕方ないんだ!』
違う!私は....殺したくて...殺したんじゃ!
『だが殺したのならば一緒だ』
........そうだ.....私は暗殺者。それを間違えるな.....温湯につかりすぎていたらしい。
スッと心の焦りと恐怖と震えが引いていく。表情が消えてくのがわかる。わたしは血が付いた短剣を拾って、立ち上がる。
何も感じはしない。仕事を遂行出来ればいい。よけいなことは考えるな。戻れ。
「おい。だいじょ...!」
「うん、大丈夫。早く君たちを安全...」
「見つけました!!」
私の言葉を遮るように部屋に入ってきたのは騎士だ。そりゃあ公爵家の息子達だからね。探さないわけない。ちなみにここに騎士達が来れたのは私がここに来る前に位置情報をリークしたからだ。
「目標二人と少女が一人!」
「敵は!」
最初の騎士の次に入ってきたのは意外にも見知った顔だった。
「フォスフ騎士?」
「!!!あなた様は!なぜここに…」
「理由は後で説明するよ。まずはこの子達を保護して。他の牢屋にも子どもがいるから丁重に」
「え、ですが....」
「いいから」
納得してない顔をしているが、私の指示に従ってくれた。ん?あれ?財布落としたかな?私はさっきまで捕まっていた牢屋に向かう。
落とし物をしていないか確認すると財布が無かった。まあ、持っていたお金はたいした金額ではない。ギルドの方に略のお金は預けたからね。財布はたった1500エートほどしか入っていない。普通の5歳児にとってはかなりの金額だと思うけどね。
「あ!」
後ろで声がしたが、別に関係ない。私はそのまま来た道を戻る。
「ねぇ?それ、わたしのなんだけど?」
「ひぃ!」
そこには私が使っていた財布を手に、睡眠魔法で眠らされた門番から金目のものをあさる小汚い奴が居た。雇われた雑用係だろうか。
こんな少しのさ殺気におびえるとは...
ーーー似ている
こちらに向けられた下卑た笑み。伸ばされる手。
私は頭によぎった映像を腕をふり、かき消す。
最初は何がおこったかわからない顔をする男だが、次第に顔を歪め始める。
「え?あれ.....うで....え?」
「無音」
そう私がつぶやくと目の前では無言で肩から腕がなくなっている様に泣き叫ぶ男だけがいた。けっして聞こえることの無い叫び声に同情をする。
「探し物はこれ?」
私は男の前に持っていた男の腕を放る。
それに目を見開き、顔をぐちゃぐちゃさせる。
汚い。
「....ッ!...!」
何か叫んでるけど、
「ごめんなさい。聞こえないの」
私は大きく振りかぶって、短剣をで男の首を斬り落とした。
この時男は消え往く意識の中、感じた。弱いからこそわかったこと。自分を殺した小さな少女は笑っていた、と。仮面の奥で口を三日月にしていることを。自分がこの化け物を起こしてしまったことを。
「死神.....」
そう男は最後の言葉を口にした。声は聞こえない、だが確かにそう言った。男の首は床に転がった。赤く、黒い線を床にひきながら。
「ふふふふふ、あは!ははははははは!」
そこには笑い狂う少女と首と片腕がない死体が転がっていた。
「なに、今まで平和に過ごしていたのか!!ははは!私はそんな資格などないというのに!!ふふふふ、はははは!あーおかしい」
少女の足取りは軽やかだった。そして少女はそのまま闇に消えていった。
確かに、男は起こしてしまったのかもしれない。けどそれと同時に、気づかせてしまった。暗い場所に閉じこめていた少女自身の本当の気持ちを。
確かに笑っていた。男の返り血を浴びて笑っていた少女は確かに、泣いていた。
小さな声でつぶやかれた「たすけて」という言葉は誰にも届くこと無く消えていった。
ーーーーーーーー
いきなりシリアス……
いや、ちゃんと繋がってるんですよ?最初から最後まで色々…。次はちゃんといつも通り戻る、はず。
ーーーーーー
「レイ、お前に頼みたい依頼は、ここ最近多発している誘拐事件の犯罪グループのアジトの特定および破壊だ。だが、最優先で攫われた子ども達の救出と安全の確保だ」
直球。もうちょっと情報はないのか?というか冒険者初依頼が人身売買の所をつぶせってどんな依頼だ。私はてっきり討伐かと思ったんだけど!
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「ねぇ、それって貴族も誘拐されてる?」
「はい。そうです。確か2日前、公爵家の異母兄弟二人が誘拐されています」
ふぁ!?公爵家!?ていうか異母兄弟ってもしかしなくとも攻略対象!
兄は魔術にたけてる年上の鬼畜だけどたまに優しい系、弟は弓に優れている年下のワンコだけどたまに豹変する系。
その二人のギャップに落ちたプレイヤーも少なくは無いだろう。
そしてその二人の過去に確か昔二人は誘拐されて、弟が左目の上の額に傷が出きるんだっけ。
最終的に騎士達に助け出されるが、自分の無力を知った兄は魔術を訓練し、学校では次期宮廷魔導士長として期待されるようになる。
弟は傷を負った恐怖で、兄にしか心を許さず、どんどん強くなっていく兄とは違い、落ちこぼれになっていく。そこをヒロインが「貴方にしか出来ないこともあるんだから」といって、弟の弓の才を見いだす。
因に兄の攻略方法は弟のためにという余裕のない心を支えてあげたりするのが効果的だ。
「受ける。その依頼」
ヒロインが攻略するルートが出来てしまったらフィー様の死亡フラグにもつながる!傷がつく前に助け出さなくては....
「そうか。では、任せた!」
× × ×
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というか本当に何で私はこんなことしているんだ?グリフォン以外は観光しに来ただけだのに.....足痛い.....
ちょうどその時、私を囲むように動く気配を感じた。やっと釣れたか。
後ろに2人、いや3人か。そしてそのうちの一人が目の前を歩いてくる。
「嬢ちゃん。こんなところで一人か危ないぞ」
「だ、だれ?」
「怖いおじちゃんに攫われたらどうすんだ?..........俺みたいな奴にな!!」
「きゃあ!!」
男は思いっきり私のお腹に拳を打ち込んだ。私の軽い体は浮き、そのまま後方へ飛ばされた。
私はその気になれば女優になれる自信がある。とりあえず気絶したふりしときますか。
× × ×
という訳で、男に運ばれている最中そのまま寝てしまい、次に目をあけたら檻にぶち込まれていた。
拘束具は何一つ付けられていないし、私の所持品も取り上げられていない。これ、完全になめてるね。まあ、私の迫真の演技にだまされてたんだよ。さすがに仮面もはとんないのは驚いた。
「.....君も捕まったの?」
声のしたほうを覗けばそこには互いの身を守るように抱き合っている少年二人がいた。
おう...まさかの攻略対象二人と同じ牢。まぁ、この場合は都合がいいな。
「うん。そうだよ」
「運がわるかったな。お前がここの近くを通ったためについでで捕まえられた。他の牢屋にいる子ども達もそうだ」
うわっ!毒舌!子どもだよな?兄よ。まあ、私が言えたことではないが。因に最初に話かけてきたのは弟。暗くてあまり容姿は見えない。
「別に。あんな奴に恐怖を持つはずないし。
〔解錠〕」
そう唱えればガシャンと重たい音を立て、その少年達に付けられた首輪と枷が外れる。
「な....」
「だまって」
私は兄の口を塞ぐ。ここで騒がれては相手に気づかれてしまう。
にしても気分が悪い。首輪と枷。足かせは付けられてはいなかったけど.......無性にイラつく。本当に。
二人に近づくと暗くてもやつれていることがわかった。ご飯もろくに与えてなかったんだろう。それに傷もかなりある。ストレス発散とでも言って暴力をふるわれたか。
「〔回復魔法〕」
私は手を二人にかざし、傷を治す。
「これで大丈夫なはず」
私がそう言うと傷が会った場所をペタペタと触り合う兄弟。一瞬で治ったことが信じられないのだろう。
「これ、使って」
私は兄に仕込み剣が入っている杖を、弟には魔力で矢を作れる弓をイベントリから取り出し、渡した。
兄は魔法得意だから杖でいい。剣は護身用でつけておいただけだ。弟にあげたのは弓は持ち主の技量などによって、性能が変わったりする。魔力とかをうまく使えば大きくしたり小さくしたりできるだろう。
「え?なに.....これ」
「いいから。静かに。そして、ここから出たければ言うことを聞いて」
私の言葉に二人は顔を見合わせてから私が言った言葉にうなずく二人。
「ねえ、解錠の魔法は使える?」
「いや、上級は使えない」
「じゃぁ使って」
「は、いま使えないと....」
「さっき私が使うところ見たでしょ?まねてみて。貴方には出来るわ」
「........わかった」
攻略対象はいわいる神という名の公式、つまり制作者に愛されている。天才に決まっているだろう?
「あ、〔解錠〕」
私の真似をして、そう兄の方が初々しく唱えれば牢の鍵が開いた。
空いた牢の鍵に兄は己の手のひらを見つめる。だがそんなことをしている暇はない。次は弟の方だ。
「そして、君、君は敵が見えれば魔力を弓に見立てて打ってみて。見えなくても感じる気配、魔力に向けて打て」
「え?」
「いいから。君にはそれが出来る」
まあ、端から見ればなんでそんなに自信があるのかわからないだろう。まあ、私は貴方が出来ると知っているからこんな強気にでれるんだけど。
「君は初級魔法で良い。敵を見つければ魔力を槍状に固めるイメージをして、打って。打つときは魔力を流すだけじゃなくて練ってからなるべく固く、魔力を凝縮して矢を固くしてから打って」
私の言葉に弟は黙ってうなずく。これしか助かる方法がないって思ってるからかな。人は危機に陥れば冷静になるものが多いさ。そうじゃないひとももちろんいるけど。
目の前にあったドアを押し少しあけると、やっぱり門番が居る。こちらにはまだ気づいていない。
私は弟にジェスチャーで打つように伝える。最初は首を横に振る。自分には出来ないと思っているのだろう。
仕方ない。最初は私も手伝おう。私は弟の手を持って、弓を構えさせる。驚いた表情をするが、すぐに真顔になる。
いい集中力だ。そして耳元で魔力を練れと言う。魔力の流れを見る限りかなりの精度だ。
そして狙って、弦を離す。それはまっすぐと門番に飛んでいく。矢はそのまま、門番の腕に刺さる。その門番は一瞬痛みに顔をゆがめるが、すぐに倒れていく。私が睡眠魔法を付与しておいたからだ。
それから兄弟が順調にそれでいて静かに敵を殲滅していく。殺してないよ。
そして、部屋の奥にあった少し大きな部屋で酒を飲んでいた人たちを私の広範囲魔法で眠らせた。最初から此れを使えって?この二人にはここで成長してもらわないといけないからね。二人がここで成長しなかったらフィー様の死亡率が上がってしまう。
敵がいなくなったことを確認した兄弟はこちらを向く。
「どうだった?出来たでしょう?」
「.....何者だ?」
「ギルドから依頼を受けた者だよ。その武器は選別にあげる」
「しねぇ!」
な!?いきなりの急展開はやめて欲しい!!
気を抜きすぎて陰に潜んでいる敵に気づかなかった。男は弟の後ろから出てきて、今まさに弟を襲おうとしている。これでは乙女ゲームのストーリーと同じに!
私は短剣を抜き、剣が弟に届く前に男の喉を掻き切った。
「もう少しけいか...!」
喉の所まで酸っぱいものがせり上げてきた。手に持っていた短剣は床に落ちる。私は体に力が入んなくて、その場に膝をつく。体が震えている。
体が重い。さっきまで何にもなかったのに……。
「おい!大丈夫か!?」
あぐっ.....はあ、はぁ....そっか、この世界では人を殺したのは初めてだ......だからか震えるのは…あのときの声が聞こえる....ああ、あ
「う....ぐ」
『これで君もこちら側だ!!』
『情けない!こんなもので根をを上げるとは!』
『今更何を!』
『殺せ殺せ殺せ殺せ!!』
『いかに敵を殺す事だけを考えればいい』
『お前は殺す事が大好きで仕方ないんだ!』
違う!私は....殺したくて...殺したんじゃ!
『だが殺したのならば一緒だ』
........そうだ.....私は暗殺者。それを間違えるな.....温湯につかりすぎていたらしい。
スッと心の焦りと恐怖と震えが引いていく。表情が消えてくのがわかる。わたしは血が付いた短剣を拾って、立ち上がる。
何も感じはしない。仕事を遂行出来ればいい。よけいなことは考えるな。戻れ。
「おい。だいじょ...!」
「うん、大丈夫。早く君たちを安全...」
「見つけました!!」
私の言葉を遮るように部屋に入ってきたのは騎士だ。そりゃあ公爵家の息子達だからね。探さないわけない。ちなみにここに騎士達が来れたのは私がここに来る前に位置情報をリークしたからだ。
「目標二人と少女が一人!」
「敵は!」
最初の騎士の次に入ってきたのは意外にも見知った顔だった。
「フォスフ騎士?」
「!!!あなた様は!なぜここに…」
「理由は後で説明するよ。まずはこの子達を保護して。他の牢屋にも子どもがいるから丁重に」
「え、ですが....」
「いいから」
納得してない顔をしているが、私の指示に従ってくれた。ん?あれ?財布落としたかな?私はさっきまで捕まっていた牢屋に向かう。
落とし物をしていないか確認すると財布が無かった。まあ、持っていたお金はたいした金額ではない。ギルドの方に略のお金は預けたからね。財布はたった1500エートほどしか入っていない。普通の5歳児にとってはかなりの金額だと思うけどね。
「あ!」
後ろで声がしたが、別に関係ない。私はそのまま来た道を戻る。
「ねぇ?それ、わたしのなんだけど?」
「ひぃ!」
そこには私が使っていた財布を手に、睡眠魔法で眠らされた門番から金目のものをあさる小汚い奴が居た。雇われた雑用係だろうか。
こんな少しのさ殺気におびえるとは...
ーーー似ている
こちらに向けられた下卑た笑み。伸ばされる手。
私は頭によぎった映像を腕をふり、かき消す。
最初は何がおこったかわからない顔をする男だが、次第に顔を歪め始める。
「え?あれ.....うで....え?」
「無音」
そう私がつぶやくと目の前では無言で肩から腕がなくなっている様に泣き叫ぶ男だけがいた。けっして聞こえることの無い叫び声に同情をする。
「探し物はこれ?」
私は男の前に持っていた男の腕を放る。
それに目を見開き、顔をぐちゃぐちゃさせる。
汚い。
「....ッ!...!」
何か叫んでるけど、
「ごめんなさい。聞こえないの」
私は大きく振りかぶって、短剣をで男の首を斬り落とした。
この時男は消え往く意識の中、感じた。弱いからこそわかったこと。自分を殺した小さな少女は笑っていた、と。仮面の奥で口を三日月にしていることを。自分がこの化け物を起こしてしまったことを。
「死神.....」
そう男は最後の言葉を口にした。声は聞こえない、だが確かにそう言った。男の首は床に転がった。赤く、黒い線を床にひきながら。
「ふふふふふ、あは!ははははははは!」
そこには笑い狂う少女と首と片腕がない死体が転がっていた。
「なに、今まで平和に過ごしていたのか!!ははは!私はそんな資格などないというのに!!ふふふふ、はははは!あーおかしい」
少女の足取りは軽やかだった。そして少女はそのまま闇に消えていった。
確かに、男は起こしてしまったのかもしれない。けどそれと同時に、気づかせてしまった。暗い場所に閉じこめていた少女自身の本当の気持ちを。
確かに笑っていた。男の返り血を浴びて笑っていた少女は確かに、泣いていた。
小さな声でつぶやかれた「たすけて」という言葉は誰にも届くこと無く消えていった。
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とても面白いです!
更新楽しみに待ってます(๑>◡<๑)
頑張ってください!
ほうこくー
26「ギルドだって」にて
「そうか、リナは女の子だし〜」
になってるよー
偽名名乗ってるんだよね?
しつもーん!
1で主人公が容姿設定してるところで、「ビンク色」って出てるけど、これなんて色?
すいません!ピンク色または桃色です。誤字を教えてくださりありがとうございます!確かにビンク色って何色だろう…