三銃士レストラン

平野ポタージュ

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伝説のレストラン

死幻草

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「残念ですが…………、ソウ様はミントの葉っぱにそっくりな、死幻草しげんそうを食してしまったようですね。……食後直ぐに吐き出せれば良かったのですが……───これだけ時間が経っていると……」

町の名医に診てもらったが、既に手遅れと

その現実はあまりにも残酷で、受け容れる事が出来ない。

死幻草しげんそう!?。そんな物、聞いた事がありませんよ!!」

「おい、医者!!なんとかできねぇのかよ!!」

「……死幻草しげんそうは、食させた者の魂と入れ替わる……───そんな言い伝えがあります。もし……ソウ様の抜け殻を欲してる者が居るとすれば……」

「……ソウは死んでない……───ソウは生きてるよ……?」

蒼白くなった彼の頬に手を添える。
"起きて"と呼びかけても、綺麗な表情で眠っていた。息もせずに。

(まだ……何にも聞けてないのに)

あたしを置いて行かないで──────

「つかぬ事をお聞きしますが、貴女……、もしや三夜ノ食鬼みやのしきに出会ってるのでは?…」

「みやの…しき?」

三夜ノ食鬼みやのしき────
確か……ウイカさんの心に漬け込んで、カレーを魔物にした……。
でも……あたしは、三夜ノ食鬼みやのしきに会った事は──────


"……君は、僕達を止められるのかい?"

「!………まさか」

三夜ノ食鬼みやのしきだったら……死幻草しげんそうを手に入れる事ができるでしょう……────彼らは何度も生まれ変わっては、同じ人生を繰り返し…、一人の少女との約束を果たす為に……」

「約束……?」

「……戦争を無くすと────戦いは望まずに、平和に解決すると……」


"あたし、むずかしいお話し分かんないけど……、ソウがたたかいたくない!って気持ちをみんなに伝えなきゃだめだよ!"

"ふふ、そうだね……。話し合って、素直になって…お互いにごめんなさいが出来たら良いのにね"

あの時出会ったソウが…………一度、二度……何度も死を繰り返していたら?

(あの時……ソウと声音がそっくりな…黒いローブのあの人が────最初出会った時のソウ?)

だとしたらどうして、今の自分を死に誘おうとしてるの?

どうして……

「あたしを……責めないの?」

本当に死ななければいけないのは

何も考えずに言葉を発したあたしなのに……!!
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