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妄想
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二人の驚く顔が目に入り、僕は自分の狡さに二人が呆れ嫌われることを恐れ下唇を噛む。
でも雅ニイが僕をこんな風にしてしまったと責任を感じてほしくはなかった。
「僕……昴ニイのことを意識しはじめてからずっと、オナニーしてる時とか……その…酷くしてもらうことばっかり妄想してて……。
僕……男の子なのに男のお兄ちゃんにそんなこと考えるなんてってずっと自分を責めて、でも止められなくて…。
初めて雅ニイがそんな僕を見つけてしまった時、実は見つかったの、僕も気づいてて……。」
「……あれ、気づいてたのか!?」
雅ニイはしどろもどろに話し出した僕を見て呟く。
昴ニイは僕のすぐそばで黙って話を聞いていた。
「……うん。
その時、なんだろ…なんていうのかな……、すごい、ぐわって来て……、雅ニイにもっと見てほしいってなって……、それで雅ニイに見つかりやすい時に何度もして……、それで…。
僕……僕……そんなことばっかり考えてて……うぅっっ、こんな僕……イヤ…だよね、嫌いになる……よね……」
話しているうちに僕はどんどんパニックになって、こんなスケベな自分が恥ずかしくって情けなくって言葉にならなくなる。
その時、隣に立っていた昴ニイが僕をぎゅっ!と強く抱きしめた。
「嫌なわけないだろう!
こんな可愛い、いじらしい健を嫌いになるはずない」
「昴ニイ……」
昴ニイに抱きしめられながら雅ニイの方を見ると、雅ニイは腕で顔を隠しながらもでも真っ赤な顔を隠せずにいた。
「そうか…、俺…は、邪魔者じゃ……なかったのか……」
そう呟きながら抱き合う僕と昴ニイのほうを見た雅ニイの瞳は、愛おしいものを見る切ない眼差しになっていて、僕の胸はキュンキュンと激しく高鳴り苦しさから涙が溢れた。
雅ニイのほうへ手を伸ばす。
ゆっくり雅ニイはそんな僕のほうへと近づくと、僕は雅ニイの袖のシャツを掴んだ。
「……雅ニイ…、どっか行くなんてやだぁ」
はっと昴ニイも少し正気に戻って雅ニイの方を向いた。
「そうだよ、アニキ。聞いただろ。健にとってアニキも必要なんだ」
「健…、昴…」
僕はそう呟いた雅ニイの方へ移動し、ぎゅうっと雅ニイの身体に抱き着いた。
「健……。…ごめん、でも……家を出ることはもう変えられないんだ。
仕事の事情も大人の事情もあるんだよ……」
そう諭すように言った雅ニイの顔を見上げる。
時計を見るともう日付が変わっていた。
今日の午後には両親が帰って来る。その後、雅ニイがこの家を出て行ってしまうことはもう決定事項。
そう思うと今の時間が凄く貴重のように思えてきた。
もう一度雅ニイを抱きしめる。
するとすぐ後ろにいた昴ニイに僕は思いっきり腕を引っ張られ、ソファベッドにたたきつけられた。
でも雅ニイが僕をこんな風にしてしまったと責任を感じてほしくはなかった。
「僕……昴ニイのことを意識しはじめてからずっと、オナニーしてる時とか……その…酷くしてもらうことばっかり妄想してて……。
僕……男の子なのに男のお兄ちゃんにそんなこと考えるなんてってずっと自分を責めて、でも止められなくて…。
初めて雅ニイがそんな僕を見つけてしまった時、実は見つかったの、僕も気づいてて……。」
「……あれ、気づいてたのか!?」
雅ニイはしどろもどろに話し出した僕を見て呟く。
昴ニイは僕のすぐそばで黙って話を聞いていた。
「……うん。
その時、なんだろ…なんていうのかな……、すごい、ぐわって来て……、雅ニイにもっと見てほしいってなって……、それで雅ニイに見つかりやすい時に何度もして……、それで…。
僕……僕……そんなことばっかり考えてて……うぅっっ、こんな僕……イヤ…だよね、嫌いになる……よね……」
話しているうちに僕はどんどんパニックになって、こんなスケベな自分が恥ずかしくって情けなくって言葉にならなくなる。
その時、隣に立っていた昴ニイが僕をぎゅっ!と強く抱きしめた。
「嫌なわけないだろう!
こんな可愛い、いじらしい健を嫌いになるはずない」
「昴ニイ……」
昴ニイに抱きしめられながら雅ニイの方を見ると、雅ニイは腕で顔を隠しながらもでも真っ赤な顔を隠せずにいた。
「そうか…、俺…は、邪魔者じゃ……なかったのか……」
そう呟きながら抱き合う僕と昴ニイのほうを見た雅ニイの瞳は、愛おしいものを見る切ない眼差しになっていて、僕の胸はキュンキュンと激しく高鳴り苦しさから涙が溢れた。
雅ニイのほうへ手を伸ばす。
ゆっくり雅ニイはそんな僕のほうへと近づくと、僕は雅ニイの袖のシャツを掴んだ。
「……雅ニイ…、どっか行くなんてやだぁ」
はっと昴ニイも少し正気に戻って雅ニイの方を向いた。
「そうだよ、アニキ。聞いただろ。健にとってアニキも必要なんだ」
「健…、昴…」
僕はそう呟いた雅ニイの方へ移動し、ぎゅうっと雅ニイの身体に抱き着いた。
「健……。…ごめん、でも……家を出ることはもう変えられないんだ。
仕事の事情も大人の事情もあるんだよ……」
そう諭すように言った雅ニイの顔を見上げる。
時計を見るともう日付が変わっていた。
今日の午後には両親が帰って来る。その後、雅ニイがこの家を出て行ってしまうことはもう決定事項。
そう思うと今の時間が凄く貴重のように思えてきた。
もう一度雅ニイを抱きしめる。
するとすぐ後ろにいた昴ニイに僕は思いっきり腕を引っ張られ、ソファベッドにたたきつけられた。
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