【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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<模索 編>

相談だ

「早いが、キッチン使えるぞ。」

そのまま、セリと料理する事になったバリスは見守る形になった。材料を揃え、混ぜる手つきは手順を知っている様子だ。

(手慣れてんなー。料理した事があるとか?いや、貴族のって前に6歳ってクッキー作るか?)

食事の手伝いをする家業とかその環境がありなら、覚えるかもしれないが。ここのコックは縄張り意識が強い。
セリとの会話もないくらいだし、面倒を見る気もなさそうだ。
「いつ覚えたんだ?」

「いつ、だろうね?」

セリがこのレシピを知っているのは、以前にバリスが作ってくれたからだ。小腹がすいた時用の甘くない食べ物。
保存食には干し肉もあったが、もう少し軽く食べれる物が欲しがったので作ってくれた。

干し肉は硬いから、水でふやかしてなんとか噛み切る。味も薄くなるため気軽に食べられなかったのだ。
これなら、材料も庭で採れる。飽きない味のシンプルなクッキーだ。

『砂糖なし、サクッと食えて胡麻が上手い!』

日持ちもするので、セリが気に入って持ち歩く用だった。ついでに酒にも合うらしい。セリが酒を飲むことはなかったが。

バリスが作ってくれたものを今、作る矛盾。
(でも、食べたいし。)

バリスのレシピとして覚えてもらえば良いと思う事にした。

その当人は、レシピは誰かのメモを見たのかも知れないと思うも、セリの手つきは慣れているものを感じる。
流石に、鮮やかとは言えないのは道具が手の大きさに合っていないからで。

(母親と作ってたとかか?)

居ない誰かと作った記憶があるのだろうと、疑問を傍に寄せておいた。


「焼くのをバリスに任せる」

そう言って、違う作業を始める。鍋に火をかけ、薬草を入れる。
「回復薬か?」

「うん。簡単なやつ、練習用。」

火も使えないのか?見ている人材がいないのか疑問が湧くが…
「身体強化使えるんだな。冒険者、獣人は得意だが誰に教わったんだ?」

「独学?」

なぜ疑問系かわからないが、教わってないのか。
「魔法は使える、水魔法使ってたな。他は?」

「種火とそよ風。」

生活魔法って事か。魔力操作がしっかりできていれば野営に便利なのはもちろん、小技に使える。
「ちゃんと、魔力操作鍛えてっか?」

「水魔法なら」

話しながらも回復薬を作っているセリ。背が足りないため台を用意したが、手順に迷いはない。
焼き上がりの良い香りがしてくる。

「焼けたぞー」

「これ好きなんだ!」

初めて、セリの年相応な笑顔を見た。試食に移る。

「うまいな」
「そうだね。」

バリスのレシピで、セリの好みになっている。大事そうに食べている様子に、まさかと思いながら聞いてみる。

「菓子くらい食うだろ?」
「辺境だし」

「え、食わないのか?土産とか貴族だろ!」

「うち貧乏だから。」

なんか変だな。こいつを見ている大人がいない?無関心なのか。この子供の味方は?近くで、寄り添うやつはいないのだろうか。

感想 6

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