【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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9歳

道行き

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出立の当日

「くれぐれも、厄介ごとには首を突っ込みませんように。」

見送りのサディスの小言に、『厄介事って絶対屋敷で待ってると思うけど』と返した。恐らくそれがわかっているから、私が首を突っ込みに行くなと止めている。私が結構な短気だとバレている様子。

「行ってくるよ」

初めての旅に、浮かれるのはしょうがない。私の記憶にある森で師匠との精霊石探しは、旅じゃない遭難。王都へ4日の行程で馬車を使う。貴族用と護衛の冒険者が使ってだ。

「なんで、セリが前に居るんだ?」
ささっと着替え、冒険者に混じっていた。元から護衛の冒険者ですと格好が語っている。

現在は貴族用の“豪華め”な馬車を先導している。護衛にはバリスと4人の冒険者。ヴェーネン家からはガイサス、ステラと私だ。

サディスは留守を守る事になった。招かない客、貴族が来るのは避けられないらしい。

「可哀想に。」

念願の王都へ行けるステラは嬉しそうだった。オジサマと一緒の馬車に入れておいた。ガイサスの身の回りの世話を頼んだ。御者も雇っている8人での旅です。

「護衛がしやすいでしょ?」
「護衛対象に見えねーよ」

弓矢を携え、立派になった冒険姿のセリだった。これでは貴族とは思われないだろう。
『馬車に護衛対象のガイサスと私を詰めておくより、安全策を取れる』と私の意見が通った。護衛の点でも便利な状況だと冒険者も納得だろう。

(バリスには、私の思惑がバレているようだけど。)

「久しぶりの冒険者はどうよ?」
「解放感が良い!」

サディスという見張りがいる事で、大幅に冒険者の活動は減らされていた。その代わり増えた教養にストレスがなかったとはいえない。なるべく削ったけど、色々思い出して凹んだ。私は実践で使っていたからね?以前の話だが、付随する記憶で心のダメージを負った。

森に入り、周囲を警戒しながら馬が走って行く。

「あのな、護衛対象なんだから。いざとなったら馬で逃げるくらいしてくれよ?」
「…馬、乗れるかな?」

「え、貴族って馬乗れるんじゃねーの?」
「そういえば、習ってないな」

本当に貴族か?って顔で見られている。

「貴族の嗜みなの?マナーにも入ってなかった!」

「馬屋で仕事してただろ?」
「乗るのとは別だから。」

水をやったり、馬を洗っていたけど乗ろうとは思わなかった。

「まだ小せえし、これからとか?」
「森では馬じゃないからなー」


誤魔化されたようだけど、気づいたら練習すべきだろうか。

「時間があれば乗ってみるか?」

それに頷いたが、夕食を狩ってくる方が大事か迷うところだった。
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