上 下
44 / 59
整理と準備

12-①

しおりを挟む
中間位置、スピリッツアモードでの作業が多くなった。スタンとの作業も多くなる。

ボディタッチが多め。文化的な違いかな?

「フィットするのが、ほんとわからないわー」
「俺はいつまで、じっとしてれば良いのか?」

良いモデル、マネキンがあるなら使わないわけない!
筋肉もあるし、冒険者として活動しているので要望も勉強になる。スタンの寸法もバッチリ取らせてもらった!

「スキャンで分かるって便利ー」
「俺はそこに驚くのが、不思議だ。」

加護や武器の馴染ませるのに、祈り以外何を使うのかという話になる。

「手作業」とカイナが答えた時のスタンの反応は目が点だった。イケメンの微笑み顔より面白かったのは本人には言うまい。

何日分も連続したため長時間の利用になり、制限時間を満たしてしまった。
しばらく、接続ができない。

「外出してきたらどうっすか?」

若手さんから、出掛けるのを進められる。そういえば街に出てないな。

行きたいと思わなかったのが原因だけど、季節も変わってきたし買い物をウインドウショッピングでもしてくるか。端末が使えないと、やれる事も減る。


「ここは、気分展開かあ。」

デザインの刺激になるような映画を観に行って、散歩してケーキを買って帰ってくるか。

討伐組みにクーポン付きでドーナツを頼まれた。結構買い込んできても食べ手はいる様子。土産を買って帰るのが決まった。たまに、ある行事らしい。

朝食に一緒になった2人からも頼まれた。
「みんな出なくなるっすから~」
「出る必要性を感じん」

研究者と技術屋の珍しい意見の一致である。カイナは出不精と思ったけど、言うのはやめた。

簡単に外出許可をとり、端末にメンタルクリニックの受診はどうするか?の連絡に『今は必要を感じない』と返信する。『また気軽にどうぞ』と自動メッセージが来たので閉じた。

久々すぎて、着ていく服に迷う。仕事に着ていたコートに、スカーフを巻いて。カイロでも持っていけば、寒くなっても大丈夫だろう。

かなり寒暖差が出る日らしい。覚悟してタクシーに乗った。

お土産を買うときは、運転手さんにも手伝ってもらう。
これもまた、たまに頼まれるらしく報酬はお好きなドーナツとコーヒーらしかった。

なかなか良い関係性だなって思ったカイナだった。

しおりを挟む

処理中です...