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片方の手袋が飛んだ

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「男同士の決闘を申し込む!」

わざわざ城で突っかかってきたと思ったら、古風ゆかしき
片方の手袋を投げて、当たった。

当たったのは私の護衛。

「我が家の騎士に、ですか。」

これは断れないように、ここで待っていたようね。

だいたい私に喧嘩を売るため、遠回しの嫌がらせだろうに。
この目の前の騎士が負けても話題作りができて、勝てたら儲けものってね?

何人かけしかけてきそうなかおがうかんだわ。

踊らされている男などどうでも良いんだけど。
私の護衛騎士は、断る選択肢を持たないのよね。

気合い十分、ワクワクしてるでしょ?護衛騎士に囁く
「断っても良いのよ?」

「いえ、決闘ですよ!もちろん勝ちます、受けます。」


私は男じゃないのでわかりませんが、形式美に燃えるらしいですよ。

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