【完結・全10話】偽物の愛だったようですね。そうですか、婚約者様?婚約破棄ですね、勝手になさい。

BBやっこ

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「今日は両親のお友達がやってくる日ですね!令嬢らしく、お迎えします。」

良い娘な私は特に緊張せず訪れるのを待っていた。

「可愛いアンネ」
「私たちの自慢よ」

父も母も、私を誇りに思ってくれる。
「ここは、お洒落な令嬢として着飾って良い子で、ご挨拶できるところを見せるわ!」
「我々にお任せください。

メイドの協力で完璧な令嬢に仕上がった。
馬車到着したと連絡があって皆んなで慌てず、迎えに行く。

その時、走っちゃダメ。私に合わせてゆっくり向かった先
既に馬車から降りて待っていたらしい方々が待っていた。

「ここは私の減点かしら?」
「いいのよ」

甘い採点のお父様にも
侯爵家の令嬢として相応しい振る舞いをみせなければ!

「ようこそおいでくださいました。お会いできて嬉しいです。」

練習で先生に褒められたご挨拶ができた。
「素敵なお迎えをありがとう。」
「可愛いレディにお会いできて光栄です。」

おばさま、おじさまに挨拶をいただき、隠れた男の子がいたのに気づいた。

その子からは挨拶はないものの、家に迎え入れた。

「私のがひとつお姉さんね。」

「そうね、引っ込み思案だと聞いていたけど。」
「あの年頃の男の子はよくあるよ。」

「あら。覚えがあるの?」
「そりゃあ、我が娘のように美人さんの前でな挨拶もなかなかできないさ」

追随するのは今日のお客様達。
「そろそろ挨拶はできるようになって欲しいんだけどな?」
「まあパーティへの参加も増えるものねえ。」

「う…。」

「さあさあ、今日は堅苦しいお茶会じゃないのよ?
クッキーはどれが好きかしら。」

「私はコレ、チョコのやつ。」

「ああ。」

「ありがとう、ざっくり入ってて美味しそうだ。」
「お紅茶もいい香り!香りがしっかりしてるのね。」


さてこのだんまり君をどう接待したら良いものか。
私は彼の興味を惹こうと頑張った。

「ミルクはいる?」
「いらない」

「砂糖は少なめがおすすめよ!3個も入れるとせっかくのクッキーが砂糖味になってしまうわ」
「じゃあ2つ」


「仲良さそうだな」
「しっかりしていて頼りになるわ」

「アンネのひとつ下だと聞いたと思うが。お姉さんしてるんだよ」

「そうかあの話、進めてくれないか?」

「男親だと心配症なのね。はやく婚約者を決めた方がって。うちは元々行き来のある家同士だったから」


私の健闘とは別のところで、婚約話が進み出しているとは。
この時の私では気づけなかった。


「後で婚約の話を聞いた私に、否を言える雰囲気があったのでしょうか?」

寝付きの悪い夜となったのでした。

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