【7話・完結】黒魔術・占い師令嬢のフツーな婚約者が俺だ。<短編>

BBやっこ

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5、占い

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カフェに来た。
甘いもんなら、まあ好きだ。
話をする、を目的になら食べながらって事で、婚約者をお誘いした。

最初の会話が、婚約の破棄を考えているっぽかったが。
誘いには乗ってくれるし、嫌がっている様子はあまりみられない。

照れてる?と言うのは考え違いだろうか。
まあ、まだ付き合いもそこそこな関係だ。彼女が卒業してから結婚をって話になってるし。
親父殿がめっちゃ乗り気でね。

俺の今必要なことは、婚約者シーリア嬢と仲良くなること!
お姉さん方の情報では、家ではよく喋るってタイプらしい。

俺は会話になると聞く方が多い。仕事上でもその方が役立つ情報を得られる。

飛び飛びになりがちな話の内容を全て聞いている訳ではないが
たまに興味をひいた事を聞けば、“話を聞いてくれる相手”に俺はなれる。

結構必須な技なんだぜ?女性受けがとても良いから、買い物のオマケも付く。

カフェでメニューが来るまで、シーリア嬢は
お喋りなタイプじゃないとは思ったが、興味があるものについては違った。

「占いって何が一番必要だろ思いますか?」
「確率の問題?」

「信用ですよ、誰に言われたかで印象も相手への影響も違います。」

仕事として捉えているし、占いが好きって気持ちも大きい。

幸運のお守りも売ってる。こういうのは気持ちだと思うが、なかなのできだ。


楽しく喋れたと思う。
甘味も旨いと教わった場所で、日のあるうちに帰りは家へ送る。
土産も買って訪れれば家族への印象も良いだろう。

(親父殿と話が長くなりそうだな。)
話好きだし、面白いが先に仲良くなった方がいいのはシーリア嬢だよな。

考えながら、歩いているとシーリア嬢に問われた。

「お姉ちゃん達のが、好きになるんじゃないかな?」

妹の立場から、推しているって言うより不安なのだろうか。
姉妹で男を取り合って、修羅場って話も(仕事上で)ない訳じゃない。

「んー、会話はシーリア嬢の事だけだったし良い人達だな。」


相手は姉さん方だぞ?婚約者の姉達と思って接している。
最初の挨拶へ行った時、話すのに近かったんだろうか?

たまに距離感がおかしいとか言われるからな。


「私に変な噂があるのは知ってるでしょう?」

「占い令嬢ってやつか?」
「黒魔術令嬢の方。」

占い、黒魔術と一緒くたなのか?と思ったが。
「どう違うんだ?」

俺には違いがわからない。

「呪いで怪我が続いたり、悪い事が起こったり。」

「それは、本当に呪いなのか?そう言うのの存在は否定しないが、
まずは人為的な事を排除できてからだな。だいたい、呪いを疑うほど何かやったか
恨まれてるのが相場だ。」

彼女に面白い顔だと言ったら怒られるな。

「占い師に言われて破産したと言うのもあったが、それは詐欺師だろう?」


「ふふっあなたって、現実的なのか占いを信じてるのかわからないわね。」

うん、可愛い。



「貴方じゃなくて、ライって呼んでほしいな?シーリー」

愛称呼びできるくらいには仲良くなったらしい。


家まで送れば、案の定親父殿に捕まったのだった。
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