逆さの神様

KeiKou色

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第十ニ話

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 みんなが御見舞に来てくれて、しばらく喋る。こんな感じの日々が、大体1週間くらい続いた。そして今日ようやく退院できる。医者が言うには、全治にはもう少しかかると言っていたけど、予想より遥かに早く回復して跡も残らなかったものだから、かなり驚かれた。
「さて、これくらいかな」
 自分の荷物を纏めて看護師さんなんかにお世話になりましたと挨拶すれば、病院から出ていく。今日は学校が休みだったからか、みんなが迎えに来てくれていた。
「みんな、迎えに来てくれたの?ありがとう」
「礼なんていちいち良いって。前も言ったけど、友達なんだから当たり前だろ?あ、それと、今日今から予定あるか?明」
「え?別に無いけど…どうしたの?」
 ついさっきまで入院してたし、特に予定なんてないけど…どうしたんだろう?と思っていると、逆上さんからその答えが聞かされる。
「実は竹沢君が退院したら、みんなでお祝いをしようっていう話になっていたんです」
「退院祝いというやつじゃ感謝せよ」
 桜がわざと尊大な態度でそう言う。言われなくても感謝しかないのだが。
「うん、ありがとう。みんな」
「よし、そんじゃあ明ん家寄ってから繁華街の方に行こうぜ」

 一度家に戻って余計な荷物を置いたら逆ノ島唯一の繁華街、都美町みやびちょうにやってきた。ここは離島ターミナルが近くにあって観光客でよく賑わっている。住宅街からは結構離れているから俺は滅多に来ないけど、大きなショッピングモールがあったり、飲食店が多いから買い物や外食する時はここに来る人が多い。
「着いたけど、まだお昼とかには早いね」
 時計を見てみると今は10時過ぎくらいだ。これからどうしようかとみんなと相談して近くにあるショッピングモールに向かうことになった。
「ここ、全然来ないけどこんなに大きかったっけ?」
 俺が最後に来たのはいつだっただろうか。最近来た記憶は無いからだいぶ前だろうけど。
「ちょっと前に改装工事があってちょっとでかくなったんだよ、中にゲーセンとかも入ってさ」
 そうだったのか。俺は外に出たとしても家の近くのスーパーとか、最近だと桜に会いに神社にはよく行くようになったけど外に出る方では無かったから知らなかった。
「ここなら時間くらい簡単に潰せるだろ」
 そう言って、裕貴が中に入って行くのに続いてみんな中に入っていく。
「さて、どこから回る?」
(そうだなぁ、今は特に欲しいものとかは無いし…)
「二人はどう?」
「わしは服が見たい。外に出るのに栗美の服を借りないといけないのは悪いしサイズが合わぬ…」
 いつも大きめの服を着ているなとは思ってたけど、そういうわけだったのか。
「じゃあ服屋から見に行くか」
 というわけで、みんなで服を見に行くことになった。
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