逆さの神様

KeiKou色

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第十一話

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 桜と喋っていたら、学校が終わる時間になっていた。桜が裕貴と逆上さんが毎日御見舞に来てくれていたと言っていたから、もう少ししたら来るかもしれない。
「ん?もうこんな時間か。そろそろ二人が来る頃じゃな」
 桜も同じことを思ったようでそう呟いた。
「そうだね、いつもの姿になっといた方がいいんじゃない?」
「あぁ、そのことじゃが…」
 と、桜が何かを言おうとすると同時に病室の扉が開く。
「明~、今日も見舞いに…って、起きてんじゃん!」
「来たか明。すまんな、わしはけーたいとやらを持っておらんから、連絡してやれんかった。栗美はどうした?」
「あぁ、逆上さんならもうちょっとしたら来ると思うよ」
(あれ?桜が元の姿なことにも、口調が学校の時と違うことにもツッコまない?どういうこと?)と、困惑していると、その答えは桜が話してくれた。
「そうそう、さっきの話の続きじゃが」
 桜の話では、どうやら俺が森で裕貴を逃した後、裕貴は桜や逆上さんと合流して俺が化け物に襲われていると言うことを伝えた時、桜はいても立ってもいられなくなり普段の口調で裕貴達に逃げるよう伝えて俺の元まで駆けつけたらしい。それで後日、あれは何だったのかと事情をしてる逆上さんと共に、裕貴に問いただされて全部話した…というわけだった。
「いきなりでびっくりしたんだけどさ。実際明を助けてくれたのは桜だし…色々飲み込むしかなくてさ。それに、神社の巫女さんやってる栗美までそう言うんだもんな…」
「俺も初めて聞かされた時はびっくりしたし、桜の口から言われた時は信じられなかったし…」
「お主ら…もう少しわしの言うことを信じてもバチは当たらんと思うが?」
 そうは言われても、いきなり自分は神だと言われて信じる人の方が少ないと思う。なんて思っていたら、また病室のドアが開く。
「失礼します。竹沢君、大丈…あ!目を覚したんですね!大丈夫ですか!?」
 何だか今の光景、既視感があるな~なんて思いながら「うん、大丈夫。傷もそんなに痛く無いし」と、返す。
「よかったです」
 桜や裕貴がいることに触れない所を見ると、本当に毎日来てくれていたんだなと実感する。
「みんな、ありがとう。桜から聞いたよ。毎日来てくれてたんだよね」
「当たり前だろ!親友なんだし、こっちはお前に助けられたんだぞ!」
「友達が大変な時に来ない人なんていませんよ」
 と、裕貴達が即答してくれる。俺はいい友達を持ったなと思っているとの桜が「わしも毎日来ておったのだが…」と呟いていた。
(そっか、桜にもお礼言って無かったな)
「逆島さ…」
 普段、みんながいる前での呼び方で呼ぼうとすると、桜が「桜でよい、もうここにいる者達は大体知っておる。それに、桜と呼ばれる方がわしは好きじゃ」
「そっか、それじゃあ桜も、毎日ありがとう」
 そう言うと、桜は満足そうに「うむ、それでよい」とニッコリ笑った。
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