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第七章 日常と非日常~年下先輩との日々
リョウと母と深澤くんの対面。~母とリョウが見たものは~
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出張当日。
まだ、実感が湧かない。
まさかあんな事になるなんて。
・・・・じゃないな。
あんな事しちゃうなんて。
違う。
こんなに好きになるなんて、だ。
.......優しい、キスだった。
愛情が溢れてくる、心の奥に火が灯るキス。
あの後、何回もキスを交わした。
深澤くんは
「一目惚れを我慢できない。我慢、しないから。」
と、唇を重ねる合間につぶやいた。
自分に言い聞かせるように....私に囁くように...。
――――――――――あの夢のような、不思議な感覚は昨日はなかった。
ここんとこ毎日、うなされるような感じだったのに・・・
深澤くんと、関係あるのだろうか。
私の欲求だったのだろうか。
「ママ、外に車が止まってこちらをみてるんだけど・・・・」
リョウが出張準備中の部屋にやってきた。カーテンを開けると車が一台止まっていた。
・・・・・。
すると、スマホが鳴った。
「おはようございます、レンゲさん。深澤です。
迎えに行くってチャットしたのですが、反応がないのでもう来ちゃいました。」
「?!」
車でうちの前にいるのは、深澤くんだった。
(確かに昨日、住所教えたけどまさか迎えに来るとは(笑))
チャットを見ると、確かにそう書いてある。
「おはよう、深澤くん。まさかの、迎えにきたんだね(爆)。待ってて、今行く。」
返信の後、急いで部屋を出た。
リョウはニヤニヤしながら、窓の外を見ている。
「準備終わり、と。じゃあ行ってくるね。ばばちゃま来るから、心配しないで。」
「いってらっしゃい!あ!外まで送りに行く!」
・・・・深澤くん見たさに着いて来た。
旦那に声を掛けていると、外で声がする。
・・・・・・・・・
母だ。
母が会ってしまったようだ。
楽しそうに談笑している。
慌てて外に出ると、案の定、車からでた深澤くんと母が話していた。
「ちょっと、何してるの~。話さなくていいのに。」
「あら、おはよ、子どもをお願いする人の態度じゃないけど。」
「い、いや、そうだけど...まさか話しするとは。」
「外に出て挨拶してくれたから。」
「深澤くん、何で母をわかったの?」
「(笑)似ています、めっちゃ。」
「....。似てる?」
「迷惑そうにして。こちらもおんなじ気持ちでおります。」
「もう、人の気持ち読まないで。」
深澤くんは目をキラキラさせて微笑んでいる。
「ママ、私を紹介して!」
リョウが、声を発した。
「もう、いいって~。」
そういうと、深澤くんが制した。
「おはようございます。娘さん☆はじめまして、深澤蓮翔と言います。」
「えと・・・あ、おはようございます。娘の亮緋です。」
リョウは、じっと深澤くんを見つめている。
「?」
「あ、んと、良かったですね!
ママの事....ずっとずっと忘れずにいてくれて、ありがとうございます。」
「!!……リョウ?」
「....(爆)・・・何かみえたんですね☆」
大笑いしながら、深澤くんがリョウに話しかけた。
「.....はい。」
「リョウ、おはよう☆今日から、一緒に楽しく過ごそうね~」
母が、リョウに声を掛けた。
「ばばちゃま!」
駆け寄ると、母もとっても嬉しそうにリョウを抱きしめた。
「リョウ、何か見えたのね☆」
「うん、ママには見えてないのかな?」
ひそひそと話す二人。
「レンには、まだ見えきってないのね。自分の事だから尚更。きっと、この出張中に見えるかもね(爆)」
「・・・?どうやって?」
「大人の話し☆」
「・・・・・・・・ま、いいや。ばばちゃま、ママはこの人なんだね。」
「そうみたいだね。パパは、あなたを授かるためにママと出逢ったということになるね。」
「そっか、じゃ、パパにも優しくしないと(笑)」
「そうですよ、あなたには大切なパパです。」
二人は、楽しそうに笑っている。
深澤くんもニコニコしながら見ていたが、
「レンゲさん、そろそろ時間。」
と、荷物を積んで車へと促した。
「あ、大変。行こうか。」
「レン、こっちの事は任せて。仕事楽しんで来なさい。」
「ママ、いってらっしゃい!きっと、素敵なことが起こるよ♡」
「?」
「?・・・そうですね!僕もそう思っています。ママを借りますね。」
母とリョウに見送られ、私たちは空港まで向かった。
まだ、実感が湧かない。
まさかあんな事になるなんて。
・・・・じゃないな。
あんな事しちゃうなんて。
違う。
こんなに好きになるなんて、だ。
.......優しい、キスだった。
愛情が溢れてくる、心の奥に火が灯るキス。
あの後、何回もキスを交わした。
深澤くんは
「一目惚れを我慢できない。我慢、しないから。」
と、唇を重ねる合間につぶやいた。
自分に言い聞かせるように....私に囁くように...。
――――――――――あの夢のような、不思議な感覚は昨日はなかった。
ここんとこ毎日、うなされるような感じだったのに・・・
深澤くんと、関係あるのだろうか。
私の欲求だったのだろうか。
「ママ、外に車が止まってこちらをみてるんだけど・・・・」
リョウが出張準備中の部屋にやってきた。カーテンを開けると車が一台止まっていた。
・・・・・。
すると、スマホが鳴った。
「おはようございます、レンゲさん。深澤です。
迎えに行くってチャットしたのですが、反応がないのでもう来ちゃいました。」
「?!」
車でうちの前にいるのは、深澤くんだった。
(確かに昨日、住所教えたけどまさか迎えに来るとは(笑))
チャットを見ると、確かにそう書いてある。
「おはよう、深澤くん。まさかの、迎えにきたんだね(爆)。待ってて、今行く。」
返信の後、急いで部屋を出た。
リョウはニヤニヤしながら、窓の外を見ている。
「準備終わり、と。じゃあ行ってくるね。ばばちゃま来るから、心配しないで。」
「いってらっしゃい!あ!外まで送りに行く!」
・・・・深澤くん見たさに着いて来た。
旦那に声を掛けていると、外で声がする。
・・・・・・・・・
母だ。
母が会ってしまったようだ。
楽しそうに談笑している。
慌てて外に出ると、案の定、車からでた深澤くんと母が話していた。
「ちょっと、何してるの~。話さなくていいのに。」
「あら、おはよ、子どもをお願いする人の態度じゃないけど。」
「い、いや、そうだけど...まさか話しするとは。」
「外に出て挨拶してくれたから。」
「深澤くん、何で母をわかったの?」
「(笑)似ています、めっちゃ。」
「....。似てる?」
「迷惑そうにして。こちらもおんなじ気持ちでおります。」
「もう、人の気持ち読まないで。」
深澤くんは目をキラキラさせて微笑んでいる。
「ママ、私を紹介して!」
リョウが、声を発した。
「もう、いいって~。」
そういうと、深澤くんが制した。
「おはようございます。娘さん☆はじめまして、深澤蓮翔と言います。」
「えと・・・あ、おはようございます。娘の亮緋です。」
リョウは、じっと深澤くんを見つめている。
「?」
「あ、んと、良かったですね!
ママの事....ずっとずっと忘れずにいてくれて、ありがとうございます。」
「!!……リョウ?」
「....(爆)・・・何かみえたんですね☆」
大笑いしながら、深澤くんがリョウに話しかけた。
「.....はい。」
「リョウ、おはよう☆今日から、一緒に楽しく過ごそうね~」
母が、リョウに声を掛けた。
「ばばちゃま!」
駆け寄ると、母もとっても嬉しそうにリョウを抱きしめた。
「リョウ、何か見えたのね☆」
「うん、ママには見えてないのかな?」
ひそひそと話す二人。
「レンには、まだ見えきってないのね。自分の事だから尚更。きっと、この出張中に見えるかもね(爆)」
「・・・?どうやって?」
「大人の話し☆」
「・・・・・・・・ま、いいや。ばばちゃま、ママはこの人なんだね。」
「そうみたいだね。パパは、あなたを授かるためにママと出逢ったということになるね。」
「そっか、じゃ、パパにも優しくしないと(笑)」
「そうですよ、あなたには大切なパパです。」
二人は、楽しそうに笑っている。
深澤くんもニコニコしながら見ていたが、
「レンゲさん、そろそろ時間。」
と、荷物を積んで車へと促した。
「あ、大変。行こうか。」
「レン、こっちの事は任せて。仕事楽しんで来なさい。」
「ママ、いってらっしゃい!きっと、素敵なことが起こるよ♡」
「?」
「?・・・そうですね!僕もそう思っています。ママを借りますね。」
母とリョウに見送られ、私たちは空港まで向かった。
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