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第27話 悩むメグと美女のうちあけ話
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-------- どうすればいい。この頼りないわたしに役に立てることはあるだろうか。いったい今、なにをすればいい。いえ、毅然としなければならない。もっと毅然としないと…。
鐘を譲った時、母はなんと娘に言っただろう。大事にすれば、ごくたまには役に立つ、とかなんとか、いつものようにいい加減なことを言っていた気がする。たしか、魔法だって使えないわけではないとも言っていた。
だが母には真意があったはずだ。このように使って欲しいという願いを語っていたはずだ。それがわからないのは、わたしが…。
思考が隘路に入り込んでしまったのに気がついて、メグはいったん波をけたてて泳ぐ大海魔から意識をそらし、後方を振り返った。
お福は舵輪にとりついたままで、他は忙しくその手伝いをしている。
なにも迷わず、真っ直ぐに自分を思い、信じてくれる人々。彼女らを助けるために、自分はなにをすればいいのだろう。なにを差し出せばいいのだろう。
命との交換によって事態を収拾する。それはある意味、安易かつ無責任な行為だとはわかっている。
メグはいったん、頭に浮かび続けた自らを代償とする考えを否定した。でも、かわりの妙案は思いつかない。おりから船の周りを漂う生温い風が彼女を焦らせ、追い詰める。
髑髏の噛みついたままの二刀を小舟の上で黒狐は構えていた。
海蛇ミゲルは呪文を唱えると、海水を竜巻のように吹き上げて叩きつけた。しかし黒狐は髑髏付きの刀でそれを斬り払い、雲散させてしまった。
すかさずミゲルは狙いを操船中のクボへと替えた。
いまや彼の生白い胴体には、あちこちから蔓が生えて蠢いており、人の腕ほども太いそれをクボ目掛けて激く飛ばしてきた。蔓にはびっしりトゲが生え、先端には牙の並んだ口まであったが、クボはぎりぎりまで引き寄せ手挟んだナイフで両断してみせた。ついでに周囲の細い蔓も次々斬り落とす。
小舟に渦を回避させつつだから、クボの戦闘術の巧みさがわかる。一声呻いたミゲルは、いったん長い体を翻し船から離れた。クボは振り返ると、舌を出してあかんべえをしてみせた。
だれかが笑っている。黒狐ではない。彼の掴んだ刀が笑っているのだ。
-------- なんとしてでも、大切な人たちを救いたい。わたしが持つ、友のいのちの代わりになるほどのものがあるとすれば、それはやはり……。
眉間にシワを寄せ、考えに考える彼女の耳の近くにやわらかな声がした。
「メグ様、大丈夫ですよ」
美歌だった。
目が覚めたように声を振り返った。
海からの風に吹かれ、美歌の髪は乱れていた。だが彼女の白い顔はいつもにも増して美しい。たとえ同性であっても目が離せず見惚れてしまった。
広くて形の良い額の下に、きらきら光る賢そうな眼があって、彼女もまたメグをじっと見つめていた。
メグはうなずき、なんとなく腰にあった未の守り手に触れた。
普段は寡黙なこのお守りが、美歌の訪れを歓迎しているように感じられたからだ。メグはお守りを手に持つと美歌に向き直った。
そういえば、今日の美歌からは晴れた空みたいな心地よい気配が伝わってくる。それはどこか守り手の澄んだ気配に似ていた。
生温かった風が急に冷たく感じられた。
「ふう」メグは短く体を震わせた。
「あら大変。メグ様、寒いですか。暖かいお召し物を」
「いいえ、大丈夫」メグは首を横に振った。
「それより、美歌さんこそどうされました」
「少しだけ、お話がしたくなって」美歌は大海魔の接近など忘れたかのようにのんびり話しかけた。「ねえメグ様、ご存知?無理かなあ」
言葉遣いも、いつもよりさらにざっくばらん、身分を意識しない気楽なものだった。お福がそばにいたら怒りそうだ。
「なんでしょう」
「わたしが貴方にくっついてきた理由」
「理由?」メグは目を見開いた。「えー、黒鷺館に向かう途中で、お福の気分が悪くなって、その時……」
「それもそうなんですけど、その前に会っているの。いいえ、もちろん覚えてらっしゃらないのが前提で言ってます」
美歌は飾り気のない表情でメグの顔をみつめた。ほんのひと息の距離にいる大海魔・倉健の存在は大胆に無視している。
「えっ、それは、それは孔雪の兄上の知り合いということなら、間接的に知り合っていたことになるのかな」
「ううん」美歌は小さく首を左右に振った。「黒鷺では言いませんでしたけど、その何年も前に都で会ってるんです、わたしたち」
「そ、そうだったかな……」
「都にいたわたしは」美歌はやさしく微笑み、語りはじめた。
「とても高級とされる店にいて、とても高価な服を着て、とてもとても高い身分の人々をお相手にしていました。看板とさえ言われていました」
伸びをするように美歌は背をそらし、空に目をやった。
「ご承知のようにそのお仕事は、昼間に大声で語れるものではありません。高級店ですから、すぐに部屋でお客と二人きりになるわけじゃなくて、いくつも手順を踏みますけれど、結果からいえばお金と交換に人に身をまかせるの。人、といったのは男だけじゃなく女もいたから」
「……は、はい」
「まあ、多少とも誇りを持ってやってたし、職業の是非についてはもはやどうでもいいのです。ただわたしも、当時はまだ十代のピチピチのバリバリ。お店というか都でも最高とされる三人の月花のひとりだったの。これはけっこう、すごいのですよ」
「はい、それは少し聞いたことがあります」
「まあ、ありがとうございます。とはいえ、いろんなことが重なって心が弱ってしまった。お店からあんまり遠く離れられない籠の鳥状態だったから、気晴らしだってなかなかできない」
美歌の視線は大海魔を通り越し、はるかその先にあった。どうして今この場所で打ち明け話を、という気持ちは不思議と起こらなかった。手の中のお守りもメグと共に耳を傾けている気がしたからだ。
「いったん心が弱ると、身体の不調は止まってくれません。でも、好きに休んだりはできない。いえ、荒っぽく扱われるなんてなかったですよ。大切な商品だから。それでも辛かった。私を心の支えにするお客さんだっていたし、店だって期待する。プライドだってあった。だから逃げ出したりしなかったけど、辛かった。急に胸が苦しくなって止まらなくなったり。そんな時です。まだ少女だった貴方と会ったのは」
大海魔・倉健が動物のような咆え声をあげ、まさに身悶えとしか言いようのない動きを見せた。とっさにお福は船の角度を変えたが、美歌は少し待ちなさいというように海上の倉健に軽く手をあげて、またメグに語りかけた。
「そういえば、メグ様っていっこうに変わっていませんね。ほんとうに可愛い。いいえ、このごろは少し大人っぽくなられたかしら」
「大人になれていないのは自覚しています」
「そこが、良いところですよ」美歌は片目をつむってから、自分の話に戻った。
「一度、人前に出られないほど発疹ができ、仕方なく短い休みを取らされたことがありました。その休業期間、恩賜植物園の一角を使って、大好きな毛織物の品評会が開かれるのを知りました。新作はもとより外国の珍しい毛織錦やら古い時代の銘品まで集めて展示されると聞いて、もう見たくて見たくて。祖母がそっちの仕事をしていましたから、よけいに」
昔の自分を思い出すように美歌は口元をほころばせた。
「面倒な手続きと根回しを済ませ、やっとのことで出かけました。会場に着いて、ワクワクしながら行列に並び、ようやく私の順番がきた。さあこれからってところで突然、止められてしまった。さる高貴な方のお忍び来場の予定がずれて今になった、警護の邪魔になるからお前たちは遠慮せよって。もう、目の前が真っ暗。我ながらすごい顔をしていたと思う。だって、二度と来られないのは分かっていたから。当分これを糧に生きられるかなって思ったぐらい、楽しみにしていたから」
「……」
「けれど、どうしようもない。半べそで会場を離れようとしたら、後ろから熊みたいな大男が駆けてきた。まさかの追い討ちかよって身構えたら、熊はさる方の護衛官だと身分を明かし、『我があるじが皆様への非礼に謝罪したいと申しております。そして今からぜひ、ご一緒に観覧いただきますよう』って懇願するの。あるじがどなたかは、もうおわかりね。そのあと、さるお方から直々にお詫びされましたが、そんなの生まれてはじめての経験でしたよ」
吹いている風がいっぺんに冷たくなって、メグはぼんやりしていた五感が冴えてくるのを感じた。だが、海上はさっきから静まりかえっていた。美歌の話を一緒に聞いているかのように、大海魔まで大人しくなっている。
「かくして、泣きそうだった私たちも一転、羊毛と山羊毛に縁の深いという某国公女ご一行と仲良く連れ立って心ゆくまで毛織物を観賞できました。そのあと、お茶までご相伴しちゃった。そこで好奇心にかられた私は、失礼を顧みずにお姿をひそかに、じっくりと拝見しました。その時の貴方の雰囲気に受けた衝撃が忘れられなくて」
美歌は首をかしげた。「なんといえばいいのか、高い山に咲く花みたい。気品はあっても飾らなくて、一緒にいるとこっちまで優しい気持ちになれるというか。仕事柄、都の驕奢な貴人連中はよく知っていて、そろって薄情そうなあいつらとは全然違った。けど」
「なにか、やらかしましたっけ」
「ちゃんと姫様も、私に目を留めておられましたね。あとから例の熊がのしのしやってきて、差し出がましいが許されよって前置きすると、『あるじがあなたの顔色から体調を気遣っておられる。よければこれをお使いあれ』って、示せば侍医がすぐ診てくれる書状と毛織物の肩掛けを一つ、手渡してくれた。びっくりした。あちこちで似た親切はされてるのかなあとは思ったけど」
「……でしゃばりとお節介は子供の頃からですね」
そういえば、とメグは記憶の頁をめくった。遠目にも目立つほどの佳人が、胸の痛くなる負のオーラを纏っているのに驚き、なんとか力になりたいとジタバタした憶えはあった。幻のように儚げな美貌に、あれは自分の人助け願望が見せた夢だと思い込んでいたが、どうやら現実にあったことのようだ。
ただ、いま目の前でにこやかに話しかける彼女は、際立って美しくても妖しさや工芸品めいた冷たさはなく、友であるのを人に誇りたくなるような、生き生きした麗しさに包まれている。
「ほら、あの時のがこれです」美歌は上着を開き白い首元を見せた。柔らかそうな毛織物がかかっていた。「預かった書状の差出人は紋章だけでしたけど、お店には紋章一覧があったし、紹介状も遠慮なく利用させてもらいましたから、どなたかはたちまち」美歌は得意げに鼻をうごめかせた。
「それで私、診察を受けた先生に直に聞いたの。こんな嘘みたいな不思議な話ってあるものですかって。そしたら先生、『未姫様こそ不思議そのものなのだ。私もいつも驚かされている』ですって。その時に思ったの。いえ」彼女は苦笑しながら言った。「偉い人に生まれたら得ね、ってのは考えませんでした。お客だった偉い人たちの裏と末路を詳しく知っていたから。むしろ、あれはあれで大変よねえって」
そして、目尻にシワを寄せたまま親しげにメグをふたたび見た。「でもね、ああ、やっぱり世の中って広いって実感しました。そして、この世界のどこかに姫みたいな興味深い人が他にもいて、知り合うのだって不可能じゃないんだって思った。自由に世の中を見て歩きたいなあって、はじめて真剣に考えた。お店にいても本は読めるし、望めば音楽や書、古典を一流どころに教われます。でも結局は狭い池の中と同じ。お店のある夜の世界自体、どこも似てるんです。客と店主の目的はだいたい一緒だし」
「……そんなものですか」
「それが、早めに店を退くのを真剣に考え出したきっかけでした。まだ売れてるうちに辞めるとなると、それはそれで大変だったけど、頑張りました」
しばらく空のむこうを見ていた美歌は、またメグを振り返って、「でもね」と明るく言った。「なんだかんだ言って、わたしも世間知らずだった。だって外の世界に貴方みたいな人、他にいなかったもの。ついに見つからずじまい」
「そ、そうかな」
「だからこっちにきて、貴方に再会したときは、嘘偽りなく奇跡だと思って、その夜は眠れなかった。嬉しかった。そして貴方と仲良くなれて、そばに仕えることまでできて、ほんとうに、ほんとうによ、嬉しかったなあ。いまだって毎日嬉しくて楽しくて仕方ないもの」
うきうきするように語る美歌に、メグは上手な返事が思いつかなかった。
「それで、なにが言いたいかと申せば」姿勢と表情を少しだけあらため、美歌は続けた。「ご自分の価値を認めて、大切にしてください。メグ様は真面目だから、今だっていろいろ考えちゃってると思う。お顔を拝見していて感じます」
メグは苦笑しながらうなずいた。
「旧職のおかげで、顔色から内心を読むことは、貴方ほどじゃないけどわたしにもできるのです」そう言って美歌は力強くうなずいた。「大丈夫。もっとおおらかに構えてください。失敗したっていい。本物の未姫様ってのは相手にもわかってるんだから。殺したりなんかしないですよ、ぜったい」
「それが」メグはボソボソと抗弁した。「少々込み入った事情があって、ここでわたくしを始末すれば都合が良いと、あちらが考えてる可能性がないわけではないのです。いや、ありありかな」
ひとたび海中に潜った海蛇ミゲルは、小舟の横から勢いよく飛び出してきた。帆柱にそって長い胴を大きく伸ばし、海の水を巻き上げながら宙に登ると、黒狐たちを見下ろすように、空中に浮かんだままになった。
短い間、倉健と妖精艇の距離がいっこうに縮まらない状況をうかがっていたが、ふたたび小舟と大小の髑髏が噛みついたままの刀を下げた黒狐たちを、二つの頭で見下ろすと、
さああああ、けりをつけようぞおおおお
と、派手に虚空に吠えた。
「ところで、このガイコツの意味はなんだい?」黒狐が聞いて、緊張の面持ちで身構えていたクボがプッと吹いた。
殺意と思しき激しい感情がミゲルの眉間に浮かび上がった。禍々しく蔦をはやした蛇体が、さらに高みへと伸び上がった。二刀に鈴なりになった髑髏が歯を慣らし、呻き声を上げて威嚇する。小舟の周囲には禍々しい妖気が漂っている。
するとまた二刀から、「これ。蛇に変じたあわれな術師よ」と、声がした。「おせっかいのつもりはないが、ぬしはよもや本気で、おのが術中にあの方を嵌めたなどと信じているのではあるまいな」
別の声が言った。「あの魚を払うため、未の姫が一命を賭すお覚悟なのを、ぬしの粗末な術と策が追い込んだ成果と考えるなら天下に敵なしの大馬鹿ものよ。たしかに、生真面目な人間の中には、自己を犠牲にしたいとの欲に負け、つまらぬ事柄にも弊履のように命を捨てるのがおる。あの若さならその陥穽に落ちてもおかしくはない。だがな」
(うるさいぞボロ刀ども)ミゲルの思念が迸り、爆風のような圧力が黒狐らを襲った。(わが死霊によって身動きが取れぬくせに、偉そうに説教を垂れるな)
黒狐と二刀を、海から持ち上がった水流が襲った。水しぶきは次第にサメに似た形になって彼らに飛びかかったが、黒狐は、なにかつぶやきつつ髑髏のついたままの二刀を立てると、力任せに三つに斬り分けてしまった。
刀の声は、いまやはっきりと海原に聞こえた。
「さても学のないこと。どうせ守り手を、嵐や津波を呼ぶだけのつまらぬ魔法の鐘と思い込んでおるのだろう。コ、いや狐のごときいかれた奴でも少しは違いを理解しておるのに。だいたい術師を名乗って君側にああも忠臣の揃った偶然を無視するとは程度が知れる。奇瑞を見せびらかすだけが守り手ではない。持ち主が考えを深めるのを……」
苛立ったように小舟の周囲に雷光が迸り、二刀を襲った。
「下手な目眩しはたいがいにせよ」と、二刀は競うように言い返した。
「ますますもって愚かなり。もうれいどもを食いつかせたままにしておったは、うぬが足らぬ頭の中身を読み取るためなのが、わからんか」
「うぬの浅ましい思惑は筒抜けよ。あのあわれな魚を使役する術師の心を食らおうと謀って、肝心の魚が云うことを聞いてくれぬようだな。損得に曇った眼には見えぬであろうが、すでに魚は、姫にこころを開きつつあるぞ」
くらけえええん、もういい、ひめをくらってしまえええええ
海蛇ミゲルが懸命にわめきたてるが、大海魔はただ、メグたちの船と付かず離れず、伴走するだけだった。
鐘を譲った時、母はなんと娘に言っただろう。大事にすれば、ごくたまには役に立つ、とかなんとか、いつものようにいい加減なことを言っていた気がする。たしか、魔法だって使えないわけではないとも言っていた。
だが母には真意があったはずだ。このように使って欲しいという願いを語っていたはずだ。それがわからないのは、わたしが…。
思考が隘路に入り込んでしまったのに気がついて、メグはいったん波をけたてて泳ぐ大海魔から意識をそらし、後方を振り返った。
お福は舵輪にとりついたままで、他は忙しくその手伝いをしている。
なにも迷わず、真っ直ぐに自分を思い、信じてくれる人々。彼女らを助けるために、自分はなにをすればいいのだろう。なにを差し出せばいいのだろう。
命との交換によって事態を収拾する。それはある意味、安易かつ無責任な行為だとはわかっている。
メグはいったん、頭に浮かび続けた自らを代償とする考えを否定した。でも、かわりの妙案は思いつかない。おりから船の周りを漂う生温い風が彼女を焦らせ、追い詰める。
髑髏の噛みついたままの二刀を小舟の上で黒狐は構えていた。
海蛇ミゲルは呪文を唱えると、海水を竜巻のように吹き上げて叩きつけた。しかし黒狐は髑髏付きの刀でそれを斬り払い、雲散させてしまった。
すかさずミゲルは狙いを操船中のクボへと替えた。
いまや彼の生白い胴体には、あちこちから蔓が生えて蠢いており、人の腕ほども太いそれをクボ目掛けて激く飛ばしてきた。蔓にはびっしりトゲが生え、先端には牙の並んだ口まであったが、クボはぎりぎりまで引き寄せ手挟んだナイフで両断してみせた。ついでに周囲の細い蔓も次々斬り落とす。
小舟に渦を回避させつつだから、クボの戦闘術の巧みさがわかる。一声呻いたミゲルは、いったん長い体を翻し船から離れた。クボは振り返ると、舌を出してあかんべえをしてみせた。
だれかが笑っている。黒狐ではない。彼の掴んだ刀が笑っているのだ。
-------- なんとしてでも、大切な人たちを救いたい。わたしが持つ、友のいのちの代わりになるほどのものがあるとすれば、それはやはり……。
眉間にシワを寄せ、考えに考える彼女の耳の近くにやわらかな声がした。
「メグ様、大丈夫ですよ」
美歌だった。
目が覚めたように声を振り返った。
海からの風に吹かれ、美歌の髪は乱れていた。だが彼女の白い顔はいつもにも増して美しい。たとえ同性であっても目が離せず見惚れてしまった。
広くて形の良い額の下に、きらきら光る賢そうな眼があって、彼女もまたメグをじっと見つめていた。
メグはうなずき、なんとなく腰にあった未の守り手に触れた。
普段は寡黙なこのお守りが、美歌の訪れを歓迎しているように感じられたからだ。メグはお守りを手に持つと美歌に向き直った。
そういえば、今日の美歌からは晴れた空みたいな心地よい気配が伝わってくる。それはどこか守り手の澄んだ気配に似ていた。
生温かった風が急に冷たく感じられた。
「ふう」メグは短く体を震わせた。
「あら大変。メグ様、寒いですか。暖かいお召し物を」
「いいえ、大丈夫」メグは首を横に振った。
「それより、美歌さんこそどうされました」
「少しだけ、お話がしたくなって」美歌は大海魔の接近など忘れたかのようにのんびり話しかけた。「ねえメグ様、ご存知?無理かなあ」
言葉遣いも、いつもよりさらにざっくばらん、身分を意識しない気楽なものだった。お福がそばにいたら怒りそうだ。
「なんでしょう」
「わたしが貴方にくっついてきた理由」
「理由?」メグは目を見開いた。「えー、黒鷺館に向かう途中で、お福の気分が悪くなって、その時……」
「それもそうなんですけど、その前に会っているの。いいえ、もちろん覚えてらっしゃらないのが前提で言ってます」
美歌は飾り気のない表情でメグの顔をみつめた。ほんのひと息の距離にいる大海魔・倉健の存在は大胆に無視している。
「えっ、それは、それは孔雪の兄上の知り合いということなら、間接的に知り合っていたことになるのかな」
「ううん」美歌は小さく首を左右に振った。「黒鷺では言いませんでしたけど、その何年も前に都で会ってるんです、わたしたち」
「そ、そうだったかな……」
「都にいたわたしは」美歌はやさしく微笑み、語りはじめた。
「とても高級とされる店にいて、とても高価な服を着て、とてもとても高い身分の人々をお相手にしていました。看板とさえ言われていました」
伸びをするように美歌は背をそらし、空に目をやった。
「ご承知のようにそのお仕事は、昼間に大声で語れるものではありません。高級店ですから、すぐに部屋でお客と二人きりになるわけじゃなくて、いくつも手順を踏みますけれど、結果からいえばお金と交換に人に身をまかせるの。人、といったのは男だけじゃなく女もいたから」
「……は、はい」
「まあ、多少とも誇りを持ってやってたし、職業の是非についてはもはやどうでもいいのです。ただわたしも、当時はまだ十代のピチピチのバリバリ。お店というか都でも最高とされる三人の月花のひとりだったの。これはけっこう、すごいのですよ」
「はい、それは少し聞いたことがあります」
「まあ、ありがとうございます。とはいえ、いろんなことが重なって心が弱ってしまった。お店からあんまり遠く離れられない籠の鳥状態だったから、気晴らしだってなかなかできない」
美歌の視線は大海魔を通り越し、はるかその先にあった。どうして今この場所で打ち明け話を、という気持ちは不思議と起こらなかった。手の中のお守りもメグと共に耳を傾けている気がしたからだ。
「いったん心が弱ると、身体の不調は止まってくれません。でも、好きに休んだりはできない。いえ、荒っぽく扱われるなんてなかったですよ。大切な商品だから。それでも辛かった。私を心の支えにするお客さんだっていたし、店だって期待する。プライドだってあった。だから逃げ出したりしなかったけど、辛かった。急に胸が苦しくなって止まらなくなったり。そんな時です。まだ少女だった貴方と会ったのは」
大海魔・倉健が動物のような咆え声をあげ、まさに身悶えとしか言いようのない動きを見せた。とっさにお福は船の角度を変えたが、美歌は少し待ちなさいというように海上の倉健に軽く手をあげて、またメグに語りかけた。
「そういえば、メグ様っていっこうに変わっていませんね。ほんとうに可愛い。いいえ、このごろは少し大人っぽくなられたかしら」
「大人になれていないのは自覚しています」
「そこが、良いところですよ」美歌は片目をつむってから、自分の話に戻った。
「一度、人前に出られないほど発疹ができ、仕方なく短い休みを取らされたことがありました。その休業期間、恩賜植物園の一角を使って、大好きな毛織物の品評会が開かれるのを知りました。新作はもとより外国の珍しい毛織錦やら古い時代の銘品まで集めて展示されると聞いて、もう見たくて見たくて。祖母がそっちの仕事をしていましたから、よけいに」
昔の自分を思い出すように美歌は口元をほころばせた。
「面倒な手続きと根回しを済ませ、やっとのことで出かけました。会場に着いて、ワクワクしながら行列に並び、ようやく私の順番がきた。さあこれからってところで突然、止められてしまった。さる高貴な方のお忍び来場の予定がずれて今になった、警護の邪魔になるからお前たちは遠慮せよって。もう、目の前が真っ暗。我ながらすごい顔をしていたと思う。だって、二度と来られないのは分かっていたから。当分これを糧に生きられるかなって思ったぐらい、楽しみにしていたから」
「……」
「けれど、どうしようもない。半べそで会場を離れようとしたら、後ろから熊みたいな大男が駆けてきた。まさかの追い討ちかよって身構えたら、熊はさる方の護衛官だと身分を明かし、『我があるじが皆様への非礼に謝罪したいと申しております。そして今からぜひ、ご一緒に観覧いただきますよう』って懇願するの。あるじがどなたかは、もうおわかりね。そのあと、さるお方から直々にお詫びされましたが、そんなの生まれてはじめての経験でしたよ」
吹いている風がいっぺんに冷たくなって、メグはぼんやりしていた五感が冴えてくるのを感じた。だが、海上はさっきから静まりかえっていた。美歌の話を一緒に聞いているかのように、大海魔まで大人しくなっている。
「かくして、泣きそうだった私たちも一転、羊毛と山羊毛に縁の深いという某国公女ご一行と仲良く連れ立って心ゆくまで毛織物を観賞できました。そのあと、お茶までご相伴しちゃった。そこで好奇心にかられた私は、失礼を顧みずにお姿をひそかに、じっくりと拝見しました。その時の貴方の雰囲気に受けた衝撃が忘れられなくて」
美歌は首をかしげた。「なんといえばいいのか、高い山に咲く花みたい。気品はあっても飾らなくて、一緒にいるとこっちまで優しい気持ちになれるというか。仕事柄、都の驕奢な貴人連中はよく知っていて、そろって薄情そうなあいつらとは全然違った。けど」
「なにか、やらかしましたっけ」
「ちゃんと姫様も、私に目を留めておられましたね。あとから例の熊がのしのしやってきて、差し出がましいが許されよって前置きすると、『あるじがあなたの顔色から体調を気遣っておられる。よければこれをお使いあれ』って、示せば侍医がすぐ診てくれる書状と毛織物の肩掛けを一つ、手渡してくれた。びっくりした。あちこちで似た親切はされてるのかなあとは思ったけど」
「……でしゃばりとお節介は子供の頃からですね」
そういえば、とメグは記憶の頁をめくった。遠目にも目立つほどの佳人が、胸の痛くなる負のオーラを纏っているのに驚き、なんとか力になりたいとジタバタした憶えはあった。幻のように儚げな美貌に、あれは自分の人助け願望が見せた夢だと思い込んでいたが、どうやら現実にあったことのようだ。
ただ、いま目の前でにこやかに話しかける彼女は、際立って美しくても妖しさや工芸品めいた冷たさはなく、友であるのを人に誇りたくなるような、生き生きした麗しさに包まれている。
「ほら、あの時のがこれです」美歌は上着を開き白い首元を見せた。柔らかそうな毛織物がかかっていた。「預かった書状の差出人は紋章だけでしたけど、お店には紋章一覧があったし、紹介状も遠慮なく利用させてもらいましたから、どなたかはたちまち」美歌は得意げに鼻をうごめかせた。
「それで私、診察を受けた先生に直に聞いたの。こんな嘘みたいな不思議な話ってあるものですかって。そしたら先生、『未姫様こそ不思議そのものなのだ。私もいつも驚かされている』ですって。その時に思ったの。いえ」彼女は苦笑しながら言った。「偉い人に生まれたら得ね、ってのは考えませんでした。お客だった偉い人たちの裏と末路を詳しく知っていたから。むしろ、あれはあれで大変よねえって」
そして、目尻にシワを寄せたまま親しげにメグをふたたび見た。「でもね、ああ、やっぱり世の中って広いって実感しました。そして、この世界のどこかに姫みたいな興味深い人が他にもいて、知り合うのだって不可能じゃないんだって思った。自由に世の中を見て歩きたいなあって、はじめて真剣に考えた。お店にいても本は読めるし、望めば音楽や書、古典を一流どころに教われます。でも結局は狭い池の中と同じ。お店のある夜の世界自体、どこも似てるんです。客と店主の目的はだいたい一緒だし」
「……そんなものですか」
「それが、早めに店を退くのを真剣に考え出したきっかけでした。まだ売れてるうちに辞めるとなると、それはそれで大変だったけど、頑張りました」
しばらく空のむこうを見ていた美歌は、またメグを振り返って、「でもね」と明るく言った。「なんだかんだ言って、わたしも世間知らずだった。だって外の世界に貴方みたいな人、他にいなかったもの。ついに見つからずじまい」
「そ、そうかな」
「だからこっちにきて、貴方に再会したときは、嘘偽りなく奇跡だと思って、その夜は眠れなかった。嬉しかった。そして貴方と仲良くなれて、そばに仕えることまでできて、ほんとうに、ほんとうによ、嬉しかったなあ。いまだって毎日嬉しくて楽しくて仕方ないもの」
うきうきするように語る美歌に、メグは上手な返事が思いつかなかった。
「それで、なにが言いたいかと申せば」姿勢と表情を少しだけあらため、美歌は続けた。「ご自分の価値を認めて、大切にしてください。メグ様は真面目だから、今だっていろいろ考えちゃってると思う。お顔を拝見していて感じます」
メグは苦笑しながらうなずいた。
「旧職のおかげで、顔色から内心を読むことは、貴方ほどじゃないけどわたしにもできるのです」そう言って美歌は力強くうなずいた。「大丈夫。もっとおおらかに構えてください。失敗したっていい。本物の未姫様ってのは相手にもわかってるんだから。殺したりなんかしないですよ、ぜったい」
「それが」メグはボソボソと抗弁した。「少々込み入った事情があって、ここでわたくしを始末すれば都合が良いと、あちらが考えてる可能性がないわけではないのです。いや、ありありかな」
ひとたび海中に潜った海蛇ミゲルは、小舟の横から勢いよく飛び出してきた。帆柱にそって長い胴を大きく伸ばし、海の水を巻き上げながら宙に登ると、黒狐たちを見下ろすように、空中に浮かんだままになった。
短い間、倉健と妖精艇の距離がいっこうに縮まらない状況をうかがっていたが、ふたたび小舟と大小の髑髏が噛みついたままの刀を下げた黒狐たちを、二つの頭で見下ろすと、
さああああ、けりをつけようぞおおおお
と、派手に虚空に吠えた。
「ところで、このガイコツの意味はなんだい?」黒狐が聞いて、緊張の面持ちで身構えていたクボがプッと吹いた。
殺意と思しき激しい感情がミゲルの眉間に浮かび上がった。禍々しく蔦をはやした蛇体が、さらに高みへと伸び上がった。二刀に鈴なりになった髑髏が歯を慣らし、呻き声を上げて威嚇する。小舟の周囲には禍々しい妖気が漂っている。
するとまた二刀から、「これ。蛇に変じたあわれな術師よ」と、声がした。「おせっかいのつもりはないが、ぬしはよもや本気で、おのが術中にあの方を嵌めたなどと信じているのではあるまいな」
別の声が言った。「あの魚を払うため、未の姫が一命を賭すお覚悟なのを、ぬしの粗末な術と策が追い込んだ成果と考えるなら天下に敵なしの大馬鹿ものよ。たしかに、生真面目な人間の中には、自己を犠牲にしたいとの欲に負け、つまらぬ事柄にも弊履のように命を捨てるのがおる。あの若さならその陥穽に落ちてもおかしくはない。だがな」
(うるさいぞボロ刀ども)ミゲルの思念が迸り、爆風のような圧力が黒狐らを襲った。(わが死霊によって身動きが取れぬくせに、偉そうに説教を垂れるな)
黒狐と二刀を、海から持ち上がった水流が襲った。水しぶきは次第にサメに似た形になって彼らに飛びかかったが、黒狐は、なにかつぶやきつつ髑髏のついたままの二刀を立てると、力任せに三つに斬り分けてしまった。
刀の声は、いまやはっきりと海原に聞こえた。
「さても学のないこと。どうせ守り手を、嵐や津波を呼ぶだけのつまらぬ魔法の鐘と思い込んでおるのだろう。コ、いや狐のごときいかれた奴でも少しは違いを理解しておるのに。だいたい術師を名乗って君側にああも忠臣の揃った偶然を無視するとは程度が知れる。奇瑞を見せびらかすだけが守り手ではない。持ち主が考えを深めるのを……」
苛立ったように小舟の周囲に雷光が迸り、二刀を襲った。
「下手な目眩しはたいがいにせよ」と、二刀は競うように言い返した。
「ますますもって愚かなり。もうれいどもを食いつかせたままにしておったは、うぬが足らぬ頭の中身を読み取るためなのが、わからんか」
「うぬの浅ましい思惑は筒抜けよ。あのあわれな魚を使役する術師の心を食らおうと謀って、肝心の魚が云うことを聞いてくれぬようだな。損得に曇った眼には見えぬであろうが、すでに魚は、姫にこころを開きつつあるぞ」
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