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山道は険しく身体は重い
夜闇に行き会うのは
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―――もうこのまま寝てしまいたい。
空になった鍋を放り出したリッテルは、布団替わりに持ってきた父親の袖なしの外套を引っ張り出して、肩にかけた。外套の重みと包みこまれた安心感で、リッテルの眠気がふくれあがる。
ちらりと向かいに視線をやれば、椀を空にしたライゼは座ったままではあるが、立てた片膝に頭を乗せて休んでいるようだった。その体には、リッテルと同じく袖なしの外套がかかっている。
―――寝てる、かな。
じっと見つめてみるが、伏せられたライゼの頭は動かない。体を包む外套は規則的にゆるゆると上下している。
―――寝てるんだよ、ね。
胸のうちでそう結論付けて、リッテルは座ったままそっと手を伸ばして音を立てないように自身の荷物を引き寄せた。ちらり、ライゼに反応がないことを確認してから布袋のなかに視線を落とす。
月明りのわずかな光を頼りにごそごそとなかを探れば、ざらり、目的のものに手が触れた。そっと引き上げて取り出したものが間違いないことを確かめてから、素早く焚き火に向けて手を突き出す。
がしり。
その手が火にたどりつく前に、リッテルの手首がわしづかまれる。
「っ!!?」
「だぁめだよ、燃やしちゃあ。もったいないよ。いらないならライゼにちょうだい?」
膝にもたれて寝ていると思っていたライゼが、いつの間にか体を起こしてリッテルの手首をつかんでいた。甘えたように首をかしげるライゼに、リッテルは手に持っている布を取られてしまわないよう強く握りしめた。
「こっ、これはいいものなんかじゃない! 捨てるものなのっ。汚いごみなんだから。布がほしいなら、新しいやつあげるから!」
「えええ、ライゼはそれがいい。だってライゼは布がほしいんじゃないもんね。ライゼがほしいのはその布に包まれてるものだからね」
いいながらすん、と鼻をひくつかせたライゼが「いいにおい」とうっとりした顔をする。ライゼに布包みのなかみがばれていることがわかって、リッテルのほほがかっと熱くなった。
―――なんとしても渡さないようにしなきゃ。
布のなかに包んだものを思いながら、リッテルはますます手に力をこめる。握りしめた布のなかには、生臭く赤い血で濡れた布きれが入っている。リッテルの脚のあいだから流れ出た血を吸った布だ。
本当は、ライゼの目を盗んで洗ってしまいたかった。赤い痕跡を洗い流して、乾かして布袋にしまいたかった。しかし、道中に川はない。最寄りの川はリッテルの住む村をはさんで、森と真逆の方向に流れている。森のなかで期待していた泉に出会うこともなかった。かといって、水筒の水を無駄に使うことはできなかった。川がないのはつまり、飲み水の確保も難しいということだから。
そんなわけで、ライゼがふらりと森に姿を消したすきに、血に濡れた布を取り換えることはできたが、汚れたままの布を持て余したリッテルは、処分に困って焚き火に燃やそうとしたのだった。
けれど、その手はライゼに止められてしまった。
「ねーえ、ねーえ。いいでしょう? 燃やすくらいならライゼが有効活用してあげるよ。リッテルはいらないものが処分できるし、ライゼはうれしい。誰も不幸にならない、良い提案だよ。その布もきっと、最後まではたらけて喜ぶね」
言いながらライゼは、リッテルの手首をにぎったまま焚き火のまわりをじりじりと移動し、リッテルの横にやってくる。リッテルの背中に張り付いたライゼはわざとだろうか、リッテルの耳元へ息を吹きかけた。
「っだれが、喜ぶもんです、あっ……」
恥ずかしさに耐えきれず怒鳴りつけようとしたリッテルの口が、ライゼの手にふさがれる。耳元で「静かに、ライゼに任せて」とささやかれたかと思えば、羽織っていた外套を頭からかぶせられて、ライゼのほうへと寄りかからせられた。
思わず抗議も忘れて戸惑えば、口をふさいだ手が外される。その手が頭も腕も体もすっぽりと覆われたリッテルの背中をとん、とんとやさしく一定の拍子で叩く。
―――なに、なんなの。
急な態度のかわりように驚いているうちに、ざっ、ざっと土を踏む足音が聞こえた。外套越しに聞こえる誰かの足音はすこしずつ大きくなっていて、だんだんと近づいている。
またあの獣かも、とリッテルの体が震えるけれど、ライゼが立ち上がるようすはない。腕のなかにリッテルを囲んで、背中をやさしくたたくばかり。
そんなことをしているうちに、がさりと足音が間近で聞こえて、人の声が続く。
「まあ、こんなところでひとに会うなんて。こんばんは。旅人さんかしら?」
明るくそう言ったのは、若い女の声。背後から聞こえた声に、ライゼがわずかに身じろいだの伝わってくる。
「……うん、そう。お姉さんは?」
「わたくしはね、探し物をしているうちにこんなに暗くなってしまって。一度、帰ろうかと思っていたところで明かりが見えたものですから」
「そう」
いつになく暗い調子で話すライゼに気を悪くした風もなく、若い声の女が言う。
「お連れさんは、まだちいさいのね。ご兄妹? ごあいさつしてもいいかしら」
ぞくり、となぜかリッテルの背中が粟立った。女の声は変わらず明るいのに、外套越しでもわかるほどの視線が、リッテルの体のうえをねっとりと這っているのが感じられた。頭のてっぺんから足の先まで、絡みつくような視線が移動していく。足先まで伝った視線はそれでも離れてくれなくて、外套からはみ出ているだろうリッテルの編み上げ靴を履いた足のあたりを舐めるように這いまわる。
リッテルは思わず足を外套のなかに引っ込めたくなったけれど、とん、と背中をやさしく叩かれてどうにか耐えた。
「弟。もう眠たいみたいだから、ごめんなさい」
女の興味がそがれるなら、性別など偽ってもらっていい。外套からはみ出ている足に履いているのは、リッテルの持つなかでいちばん頑丈な靴だ。頑丈さに重きを置いた靴は。飾り気もなければかわいげもないからあまり好きではなかったけれど、いまこの場を切り抜けられるならこの靴がいちばんのお気に入りになるだろう。
リッテルはライゼのことばになぜか無性にうなずきたい気持ちになりながらも、必死で身じろぎも声をあげることも我慢する。
「ふうううん?」
どくんどくんとうるさい自分の心臓の音にまざって、疑うように長くのばされた女の声が聞こえる。明るい声なのにどこか怖さを含んでいる。「魔女はやさしいふりをして子どもをだますのよ、気を付けてね」いつかの母親の声を思いだしながら、リッテルは外套のなかで体を固くしていた。
「……そう」
不意に女がつまらなそうにそう言って、体を這いまわる視線が途切れた。リッテルは外套のなかでばれないように、こっそりと息をつく。
「ところで、獣を見ませんでしたかしら。四つ脚で大きな犬のような姿をした、獣なのですけれど」
何気ない女の問に、どきり、と胸を跳ねさせたリッテルの頭には、さきほど襲い掛かってきた異相の獣が思い出されていた。狼に似た、けれどひとのような顔を持つ獣。四つ脚で、大きな獣は、犬のようだったと言えるだろう。
けれど、ライゼは何でもない風にさらりと答える。
「……さあ、見てないな。さっき遠くで犬の鳴き声みたいなのはしていたけど。怖いから、火を焚いて朝を待とうと思ってるんだ」
「そう、いい判断ですわ。あれは怖い獣なの。ひとを見ると見境なく食らいつくんですよ。わたくしも困っているんです」
困っている、と言う女の声はすこしも困っているようには聞こえなかった。それどころか、楽し気な響きさえ含まれているようだった。
「まったく、早く捕まえて躾をし直さなくてはいけませんね。あなたがたは見つからないように気をつけてくださいね。声がしたなら、まだ近くにいるかもしれませんし、出くわせば喰われてしまいますから」
何がおかしいのか、女はくすくすと笑う。
空になった鍋を放り出したリッテルは、布団替わりに持ってきた父親の袖なしの外套を引っ張り出して、肩にかけた。外套の重みと包みこまれた安心感で、リッテルの眠気がふくれあがる。
ちらりと向かいに視線をやれば、椀を空にしたライゼは座ったままではあるが、立てた片膝に頭を乗せて休んでいるようだった。その体には、リッテルと同じく袖なしの外套がかかっている。
―――寝てる、かな。
じっと見つめてみるが、伏せられたライゼの頭は動かない。体を包む外套は規則的にゆるゆると上下している。
―――寝てるんだよ、ね。
胸のうちでそう結論付けて、リッテルは座ったままそっと手を伸ばして音を立てないように自身の荷物を引き寄せた。ちらり、ライゼに反応がないことを確認してから布袋のなかに視線を落とす。
月明りのわずかな光を頼りにごそごそとなかを探れば、ざらり、目的のものに手が触れた。そっと引き上げて取り出したものが間違いないことを確かめてから、素早く焚き火に向けて手を突き出す。
がしり。
その手が火にたどりつく前に、リッテルの手首がわしづかまれる。
「っ!!?」
「だぁめだよ、燃やしちゃあ。もったいないよ。いらないならライゼにちょうだい?」
膝にもたれて寝ていると思っていたライゼが、いつの間にか体を起こしてリッテルの手首をつかんでいた。甘えたように首をかしげるライゼに、リッテルは手に持っている布を取られてしまわないよう強く握りしめた。
「こっ、これはいいものなんかじゃない! 捨てるものなのっ。汚いごみなんだから。布がほしいなら、新しいやつあげるから!」
「えええ、ライゼはそれがいい。だってライゼは布がほしいんじゃないもんね。ライゼがほしいのはその布に包まれてるものだからね」
いいながらすん、と鼻をひくつかせたライゼが「いいにおい」とうっとりした顔をする。ライゼに布包みのなかみがばれていることがわかって、リッテルのほほがかっと熱くなった。
―――なんとしても渡さないようにしなきゃ。
布のなかに包んだものを思いながら、リッテルはますます手に力をこめる。握りしめた布のなかには、生臭く赤い血で濡れた布きれが入っている。リッテルの脚のあいだから流れ出た血を吸った布だ。
本当は、ライゼの目を盗んで洗ってしまいたかった。赤い痕跡を洗い流して、乾かして布袋にしまいたかった。しかし、道中に川はない。最寄りの川はリッテルの住む村をはさんで、森と真逆の方向に流れている。森のなかで期待していた泉に出会うこともなかった。かといって、水筒の水を無駄に使うことはできなかった。川がないのはつまり、飲み水の確保も難しいということだから。
そんなわけで、ライゼがふらりと森に姿を消したすきに、血に濡れた布を取り換えることはできたが、汚れたままの布を持て余したリッテルは、処分に困って焚き火に燃やそうとしたのだった。
けれど、その手はライゼに止められてしまった。
「ねーえ、ねーえ。いいでしょう? 燃やすくらいならライゼが有効活用してあげるよ。リッテルはいらないものが処分できるし、ライゼはうれしい。誰も不幸にならない、良い提案だよ。その布もきっと、最後まではたらけて喜ぶね」
言いながらライゼは、リッテルの手首をにぎったまま焚き火のまわりをじりじりと移動し、リッテルの横にやってくる。リッテルの背中に張り付いたライゼはわざとだろうか、リッテルの耳元へ息を吹きかけた。
「っだれが、喜ぶもんです、あっ……」
恥ずかしさに耐えきれず怒鳴りつけようとしたリッテルの口が、ライゼの手にふさがれる。耳元で「静かに、ライゼに任せて」とささやかれたかと思えば、羽織っていた外套を頭からかぶせられて、ライゼのほうへと寄りかからせられた。
思わず抗議も忘れて戸惑えば、口をふさいだ手が外される。その手が頭も腕も体もすっぽりと覆われたリッテルの背中をとん、とんとやさしく一定の拍子で叩く。
―――なに、なんなの。
急な態度のかわりように驚いているうちに、ざっ、ざっと土を踏む足音が聞こえた。外套越しに聞こえる誰かの足音はすこしずつ大きくなっていて、だんだんと近づいている。
またあの獣かも、とリッテルの体が震えるけれど、ライゼが立ち上がるようすはない。腕のなかにリッテルを囲んで、背中をやさしくたたくばかり。
そんなことをしているうちに、がさりと足音が間近で聞こえて、人の声が続く。
「まあ、こんなところでひとに会うなんて。こんばんは。旅人さんかしら?」
明るくそう言ったのは、若い女の声。背後から聞こえた声に、ライゼがわずかに身じろいだの伝わってくる。
「……うん、そう。お姉さんは?」
「わたくしはね、探し物をしているうちにこんなに暗くなってしまって。一度、帰ろうかと思っていたところで明かりが見えたものですから」
「そう」
いつになく暗い調子で話すライゼに気を悪くした風もなく、若い声の女が言う。
「お連れさんは、まだちいさいのね。ご兄妹? ごあいさつしてもいいかしら」
ぞくり、となぜかリッテルの背中が粟立った。女の声は変わらず明るいのに、外套越しでもわかるほどの視線が、リッテルの体のうえをねっとりと這っているのが感じられた。頭のてっぺんから足の先まで、絡みつくような視線が移動していく。足先まで伝った視線はそれでも離れてくれなくて、外套からはみ出ているだろうリッテルの編み上げ靴を履いた足のあたりを舐めるように這いまわる。
リッテルは思わず足を外套のなかに引っ込めたくなったけれど、とん、と背中をやさしく叩かれてどうにか耐えた。
「弟。もう眠たいみたいだから、ごめんなさい」
女の興味がそがれるなら、性別など偽ってもらっていい。外套からはみ出ている足に履いているのは、リッテルの持つなかでいちばん頑丈な靴だ。頑丈さに重きを置いた靴は。飾り気もなければかわいげもないからあまり好きではなかったけれど、いまこの場を切り抜けられるならこの靴がいちばんのお気に入りになるだろう。
リッテルはライゼのことばになぜか無性にうなずきたい気持ちになりながらも、必死で身じろぎも声をあげることも我慢する。
「ふうううん?」
どくんどくんとうるさい自分の心臓の音にまざって、疑うように長くのばされた女の声が聞こえる。明るい声なのにどこか怖さを含んでいる。「魔女はやさしいふりをして子どもをだますのよ、気を付けてね」いつかの母親の声を思いだしながら、リッテルは外套のなかで体を固くしていた。
「……そう」
不意に女がつまらなそうにそう言って、体を這いまわる視線が途切れた。リッテルは外套のなかでばれないように、こっそりと息をつく。
「ところで、獣を見ませんでしたかしら。四つ脚で大きな犬のような姿をした、獣なのですけれど」
何気ない女の問に、どきり、と胸を跳ねさせたリッテルの頭には、さきほど襲い掛かってきた異相の獣が思い出されていた。狼に似た、けれどひとのような顔を持つ獣。四つ脚で、大きな獣は、犬のようだったと言えるだろう。
けれど、ライゼは何でもない風にさらりと答える。
「……さあ、見てないな。さっき遠くで犬の鳴き声みたいなのはしていたけど。怖いから、火を焚いて朝を待とうと思ってるんだ」
「そう、いい判断ですわ。あれは怖い獣なの。ひとを見ると見境なく食らいつくんですよ。わたくしも困っているんです」
困っている、と言う女の声はすこしも困っているようには聞こえなかった。それどころか、楽し気な響きさえ含まれているようだった。
「まったく、早く捕まえて躾をし直さなくてはいけませんね。あなたがたは見つからないように気をつけてくださいね。声がしたなら、まだ近くにいるかもしれませんし、出くわせば喰われてしまいますから」
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