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【プロローグ】 オレンジティーをご所望です
私にしか見えない……幽霊?
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この世のどんな物にも、カムイ(神)が宿っている。
それがアイヌの思想。
彼らはカムイモシリというカムイ(神)の国にいる時はアイヌ(人)と同じ姿をしていて、アイヌの国にやってくる時は、アイヌの役に立つモノの姿になってやってくる。全ての生き物、物、事象にさえ、カムイが宿っている。
そんなこともうろ覚えに育った道産子の舞だから、彼のことを『幽霊』だと思っていた。
父には見えず、毎日やってくるパン職人のアイツも見えないらしい。彼が見えるのは舞だけ。
その人との出会いは初夏、緑ばかりだったガーデンを、青い花々が彩り始めた頃。さらさらとした柔らかい小雨が降る午後だった。
ネペタの小さな紫の花がしずくをまとい、雨粒が跳ねて揺れている。納屋の軒先で、ガーデニング道具の手入れをしている舞の後ろに、その人がいたのだ。
「こちらのお店には、オレンジティーなるものはあるのでしょうか」
舞ははっとして振り返る。驚いたのはカフェがあるガーデンの入り口ではなく、納屋の向こうに小径が続く森の入り口に、彼が立っていたからだ。
こんな雨の日に、田舎のガーデンカフェを訪れる人もほぼ皆無の平日に、誰の気配もなかったはずの庭に、いつの間にかその人が立っていた。舞より大人の男性だった。
「いらっしゃいませ。雨に濡れます。本日は気温も低いのでカフェへどうぞ」
北海道、道北地方にある士別市は、六月になったとはいえ、日が差さない日の気温は一桁台になることもある。なのに、その人はインナーとシンプルなカットソーのトップスに、シンプルな綿パンツという薄着だった。
「そこに行けば、オレンジティーあります?」
オレンジティーにこだわるなあ、そんな格好だから寒いの? まさかこの天候で森の中を散策していた? そんな軽装で? だから温かいドリンクがほしいの? それ好きなの? と、舞は背が高い彼をいぶかしげに見上げた。
「……メニューには現在はありませんけれど……、父……、いえ、店の中にいるオーナーにお聞きいただければ、もしかすると準備できるかもしれません」
「オーナーとは、店主のことですかね」
「さようでございます」
今どき、オーナーのことを店主かとわざわざ問う人も珍しいなと、ますます舞は疑り深い気持ちで、そっと彼を見遣る。
「ありがとう。行ってみますね。お花、綺麗に咲き始めましたね。これからがとても楽しみです」
「ありがとうございます」
何回かこのガーデンカフェに来てくださったお客様なのか。いや、それならオレンジティーがないことはご存じのはず。
再度、彼を見上げ、舞は不思議なことに気がついた。
日本人とも思えない堀が深い美しい顔立ちで、肩先で跳ねている長めの黒髪も艶やかに輝いている。しかも、雨で日の光がないのに虹色をまとっている不思議な黒髪だった。
「あなたも、雨に濡れてお身体を壊さないように」
「お、恐れ入ります。もうじき、私も店へ戻りますから大丈夫です」
「そう。では、あなたのことも待っていようかな」
優美で気品がある笑みだった。もう舞は彼をぼうっと見るだけになり、石畳の散策道を往く彼を黙って見送る。父が経営しているカフェへと消えていくのを確かめた。
「お父さん、オレンジティーを作ってくれるかな」
仕事柄、父は料理もお持て成しも得意で、ハンサムな笑顔で人を和ませる魅力がある。舞の自慢の父だった。
父はちゃんと対応してくれるか、いや……あの人、凄く気になる。不思議な雰囲気の人を追うように、舞は納屋に道具を片付け、小雨の中、庭の小道を走ってカフェへ急いだ。
雨のしずくを払いのけながら、厨房裏口のドアから店に入る。厨房カウンターには、父がいつものエプロン姿で、食器を磨きながら待機していた。しかしお客が来たはずなのに、のんびりしているように舞には見える。
店内を確かめると、先ほどの男性が黒髪にしずくをつけたまま、テーブル席に座って待っている。
「お父さん。お客様……」
「ああ、舞。お疲れ様。雨だと寒いな。いま温かい飲み物を作ってあげようか」
「そうじゃなくて、お客様がいらしているでしょう」
「いや、来てないだろ。まだ花も咲き始めの季節、しかも平日、さらに気温が低い雨。これじゃあ、誰も寄らないだろう」
いやいや、待って。舞は懸命に首を振る。父の目がおかしくなったのか、あるいは、まだ若いけれど毎日が退屈な経営状態で、ついに呆けたのかとヒヤッとする。
「一番テーブルに、お客様いらっしゃるでしょう」
父がびくっとして背筋を伸ばし、娘に気を取られていた視線を店内に戻した。急に仕事人間の凜々しい男性の横顔になる。しかし、その表情はすぐに崩れた。
「舞。おまえ、疲れているな。休みもなしに庭の手入ればかりさせてすまない。今日のような雨の日こそ、休んでおきなさい。なにが飲みたい? ココアか、抹茶ラテか? 好きなものお父さんが作ってやるから。飲んだら部屋でゆっくりしなさい」
舞はもう一度、背が高い父の顔を、彼の顎の下からのぞき込むように尋ねる。
「お客様、来てないのね。誰も来なかったんだよね」
父がますます気の毒そうに舞を見下ろしている。
「舞……、本当にすまない……。客が少ないカフェのままで。ガーデンの入り口まで入ってきた車でも見たのか? だいたい庭をちらっと見てUターン、カフェまでは来ない客も多い。車の音でも聞いたのだろう」
違う、違うけれど。そう期待して、帰ってしまう客と何度も遭ったのも確かだった。
父は舞が期待をしすぎて、仕事中、雨の中、勘違いをしたのだと思っている。
でも。そこにいる。確かにいる。窓際の一番テーブル。木のテーブルに頬杖をついて、彼が面白そうにこちらを見ている。しかも確信犯のように、舞に手を振ってきた。
その微笑みも優しく、魅惑的なものだった。
父には見えていない。
でも舞は見えている。
彼も舞を見て、手を振っている。
あの人は誰、何者? まさか幽霊!?
そんな彼と出会ったのは、カフェが開店をして一年経った頃。
二年目の夏だった。
それがアイヌの思想。
彼らはカムイモシリというカムイ(神)の国にいる時はアイヌ(人)と同じ姿をしていて、アイヌの国にやってくる時は、アイヌの役に立つモノの姿になってやってくる。全ての生き物、物、事象にさえ、カムイが宿っている。
そんなこともうろ覚えに育った道産子の舞だから、彼のことを『幽霊』だと思っていた。
父には見えず、毎日やってくるパン職人のアイツも見えないらしい。彼が見えるのは舞だけ。
その人との出会いは初夏、緑ばかりだったガーデンを、青い花々が彩り始めた頃。さらさらとした柔らかい小雨が降る午後だった。
ネペタの小さな紫の花がしずくをまとい、雨粒が跳ねて揺れている。納屋の軒先で、ガーデニング道具の手入れをしている舞の後ろに、その人がいたのだ。
「こちらのお店には、オレンジティーなるものはあるのでしょうか」
舞ははっとして振り返る。驚いたのはカフェがあるガーデンの入り口ではなく、納屋の向こうに小径が続く森の入り口に、彼が立っていたからだ。
こんな雨の日に、田舎のガーデンカフェを訪れる人もほぼ皆無の平日に、誰の気配もなかったはずの庭に、いつの間にかその人が立っていた。舞より大人の男性だった。
「いらっしゃいませ。雨に濡れます。本日は気温も低いのでカフェへどうぞ」
北海道、道北地方にある士別市は、六月になったとはいえ、日が差さない日の気温は一桁台になることもある。なのに、その人はインナーとシンプルなカットソーのトップスに、シンプルな綿パンツという薄着だった。
「そこに行けば、オレンジティーあります?」
オレンジティーにこだわるなあ、そんな格好だから寒いの? まさかこの天候で森の中を散策していた? そんな軽装で? だから温かいドリンクがほしいの? それ好きなの? と、舞は背が高い彼をいぶかしげに見上げた。
「……メニューには現在はありませんけれど……、父……、いえ、店の中にいるオーナーにお聞きいただければ、もしかすると準備できるかもしれません」
「オーナーとは、店主のことですかね」
「さようでございます」
今どき、オーナーのことを店主かとわざわざ問う人も珍しいなと、ますます舞は疑り深い気持ちで、そっと彼を見遣る。
「ありがとう。行ってみますね。お花、綺麗に咲き始めましたね。これからがとても楽しみです」
「ありがとうございます」
何回かこのガーデンカフェに来てくださったお客様なのか。いや、それならオレンジティーがないことはご存じのはず。
再度、彼を見上げ、舞は不思議なことに気がついた。
日本人とも思えない堀が深い美しい顔立ちで、肩先で跳ねている長めの黒髪も艶やかに輝いている。しかも、雨で日の光がないのに虹色をまとっている不思議な黒髪だった。
「あなたも、雨に濡れてお身体を壊さないように」
「お、恐れ入ります。もうじき、私も店へ戻りますから大丈夫です」
「そう。では、あなたのことも待っていようかな」
優美で気品がある笑みだった。もう舞は彼をぼうっと見るだけになり、石畳の散策道を往く彼を黙って見送る。父が経営しているカフェへと消えていくのを確かめた。
「お父さん、オレンジティーを作ってくれるかな」
仕事柄、父は料理もお持て成しも得意で、ハンサムな笑顔で人を和ませる魅力がある。舞の自慢の父だった。
父はちゃんと対応してくれるか、いや……あの人、凄く気になる。不思議な雰囲気の人を追うように、舞は納屋に道具を片付け、小雨の中、庭の小道を走ってカフェへ急いだ。
雨のしずくを払いのけながら、厨房裏口のドアから店に入る。厨房カウンターには、父がいつものエプロン姿で、食器を磨きながら待機していた。しかしお客が来たはずなのに、のんびりしているように舞には見える。
店内を確かめると、先ほどの男性が黒髪にしずくをつけたまま、テーブル席に座って待っている。
「お父さん。お客様……」
「ああ、舞。お疲れ様。雨だと寒いな。いま温かい飲み物を作ってあげようか」
「そうじゃなくて、お客様がいらしているでしょう」
「いや、来てないだろ。まだ花も咲き始めの季節、しかも平日、さらに気温が低い雨。これじゃあ、誰も寄らないだろう」
いやいや、待って。舞は懸命に首を振る。父の目がおかしくなったのか、あるいは、まだ若いけれど毎日が退屈な経営状態で、ついに呆けたのかとヒヤッとする。
「一番テーブルに、お客様いらっしゃるでしょう」
父がびくっとして背筋を伸ばし、娘に気を取られていた視線を店内に戻した。急に仕事人間の凜々しい男性の横顔になる。しかし、その表情はすぐに崩れた。
「舞。おまえ、疲れているな。休みもなしに庭の手入ればかりさせてすまない。今日のような雨の日こそ、休んでおきなさい。なにが飲みたい? ココアか、抹茶ラテか? 好きなものお父さんが作ってやるから。飲んだら部屋でゆっくりしなさい」
舞はもう一度、背が高い父の顔を、彼の顎の下からのぞき込むように尋ねる。
「お客様、来てないのね。誰も来なかったんだよね」
父がますます気の毒そうに舞を見下ろしている。
「舞……、本当にすまない……。客が少ないカフェのままで。ガーデンの入り口まで入ってきた車でも見たのか? だいたい庭をちらっと見てUターン、カフェまでは来ない客も多い。車の音でも聞いたのだろう」
違う、違うけれど。そう期待して、帰ってしまう客と何度も遭ったのも確かだった。
父は舞が期待をしすぎて、仕事中、雨の中、勘違いをしたのだと思っている。
でも。そこにいる。確かにいる。窓際の一番テーブル。木のテーブルに頬杖をついて、彼が面白そうにこちらを見ている。しかも確信犯のように、舞に手を振ってきた。
その微笑みも優しく、魅惑的なものだった。
父には見えていない。
でも舞は見えている。
彼も舞を見て、手を振っている。
あの人は誰、何者? まさか幽霊!?
そんな彼と出会ったのは、カフェが開店をして一年経った頃。
二年目の夏だった。
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