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17.何故、知っている?
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「...シッ!」
長い黒髪を後ろで縛り、上半身をジャージに下には動きやすそうなピシッとしたハーフパンツを履いている女、稲城カヤノの攻撃は止まない。母親のことを告げた瞬間には躊躇いを見せたが、それも長くは続かなかった。
ミツハは正宗を的確に扱い斬撃を仕掛ける。だがギリギリのところで見切られ逆に反撃の余地を与えてしまっている。
今回の任務は稲城カヤノの捕獲。命を奪うことは許されていない。刃の動きに微かに迷いが出てしまっているのだろう。それでは任務をこなすことはできない。
稲城カヤノの右足がミツハの顔を狙う。
屈んで躱したミツハの斬撃を腕を使って受け流す。距離をとったかと思えば肉体強化された足で地面を蹴り、一瞬で間合いを詰めてきた。
「クッ...!」
常に肉体強化の能力を使用している稲城カヤノはエナジー消費が早いはずである。そのため短期で決着をつけにきている。
戦い方に統一性がないことが付け入る隙だと思っていたが、どうやら(そういう型)らしい。証拠に、ここまで動き続けていても稲城カヤノはあまり息を切らしていない。
「いい加減あきらめてください」
稲城カヤノは言う
「私の過去を知りもしないあなたが、口を挟んで、反吐が出ます」
「そもそもなんなんですか、私は既に一人人を殺しています。それなのにあなたの攻撃は明らかに命を刈り取るものではない。そんな甘さでここに来ようだなんて思わないでください」
「よく喋るようになってきたじゃないか」
ミツハは間合いを見計らいながら口を開ける
「俺がここに来ているのは仕事だからだ。殺すことを目的としていないのはそういう依頼だからだ。」
「それに加えて強くなりたい、復讐を叶えたい...それだけの思いでここに来るのは、間違いだったか?」
「...復...讐...?」
稲城カヤノの構えが変わる
「そうですか、あなたにも復讐したい相手が?」
「生憎と、正義感溢れる警察官みたいな人情は持ち合わせていないからな、俺は」
稲城カヤノの顎を狙った拳は間一髪で防がれる
「では......」
稲城カヤノは全力で地面を蹴り、上空へ飛び退いた。消えかけの街灯の上に着地した彼女は
「では、見逃していただけませんか?」
と口にする
「あ?」
今までのどちらかと言えば好戦的な稲城カヤノからは予想をしていなかった言葉だった。
「私は今まで2度復讐を誓っている。故に同じく復讐を志す人と戦う気はありません。」
同士への仲間意識ということか、既に稲城カヤノの拳からは力が抜けていた。
「...悪いが、この依頼を放棄するわけにはいかないな」
ミツハはナイフを取り出し、稲城カヤノへ向かって投擲した。
飛んで躱した彼女のジャージのポケットから、1枚の紙切れがミツハの足元に落ちてきた。
そこに描かれていたのは、ミツハがよく知る紋章であった。
「神産みの紋章...!?まさか、お前は...!」
「...何故、知っている?」
稲城カヤノの目つきが、変わった
長い黒髪を後ろで縛り、上半身をジャージに下には動きやすそうなピシッとしたハーフパンツを履いている女、稲城カヤノの攻撃は止まない。母親のことを告げた瞬間には躊躇いを見せたが、それも長くは続かなかった。
ミツハは正宗を的確に扱い斬撃を仕掛ける。だがギリギリのところで見切られ逆に反撃の余地を与えてしまっている。
今回の任務は稲城カヤノの捕獲。命を奪うことは許されていない。刃の動きに微かに迷いが出てしまっているのだろう。それでは任務をこなすことはできない。
稲城カヤノの右足がミツハの顔を狙う。
屈んで躱したミツハの斬撃を腕を使って受け流す。距離をとったかと思えば肉体強化された足で地面を蹴り、一瞬で間合いを詰めてきた。
「クッ...!」
常に肉体強化の能力を使用している稲城カヤノはエナジー消費が早いはずである。そのため短期で決着をつけにきている。
戦い方に統一性がないことが付け入る隙だと思っていたが、どうやら(そういう型)らしい。証拠に、ここまで動き続けていても稲城カヤノはあまり息を切らしていない。
「いい加減あきらめてください」
稲城カヤノは言う
「私の過去を知りもしないあなたが、口を挟んで、反吐が出ます」
「そもそもなんなんですか、私は既に一人人を殺しています。それなのにあなたの攻撃は明らかに命を刈り取るものではない。そんな甘さでここに来ようだなんて思わないでください」
「よく喋るようになってきたじゃないか」
ミツハは間合いを見計らいながら口を開ける
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「それに加えて強くなりたい、復讐を叶えたい...それだけの思いでここに来るのは、間違いだったか?」
「...復...讐...?」
稲城カヤノの構えが変わる
「そうですか、あなたにも復讐したい相手が?」
「生憎と、正義感溢れる警察官みたいな人情は持ち合わせていないからな、俺は」
稲城カヤノの顎を狙った拳は間一髪で防がれる
「では......」
稲城カヤノは全力で地面を蹴り、上空へ飛び退いた。消えかけの街灯の上に着地した彼女は
「では、見逃していただけませんか?」
と口にする
「あ?」
今までのどちらかと言えば好戦的な稲城カヤノからは予想をしていなかった言葉だった。
「私は今まで2度復讐を誓っている。故に同じく復讐を志す人と戦う気はありません。」
同士への仲間意識ということか、既に稲城カヤノの拳からは力が抜けていた。
「...悪いが、この依頼を放棄するわけにはいかないな」
ミツハはナイフを取り出し、稲城カヤノへ向かって投擲した。
飛んで躱した彼女のジャージのポケットから、1枚の紙切れがミツハの足元に落ちてきた。
そこに描かれていたのは、ミツハがよく知る紋章であった。
「神産みの紋章...!?まさか、お前は...!」
「...何故、知っている?」
稲城カヤノの目つきが、変わった
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一頁目をよんでの感想ですが、情景描写などが足りていない感じです。台詞が主体になってしまって台本みたいになってしまっています。台詞が設定の説明をしてしまっていて、もったいないです。成長に期待です。異能力に対してのインパクトを最初に大々的に出したらもっと、読みたい!という、気持ちになるかもしれません。
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面白かったです、更新これからも楽しみにしています!