愛玩奴隷〜咲〜

うなさん

文字の大きさ
7 / 8

告白

「聞きたいこと?」

おじさんは不思議そうに首を傾げながらも、
続きを促すように静かに視線を向けてくる。

今しかない。
深呼吸をして、覚悟を決めた。
「……あの、SMクラブって、なに?」

「…………」

沈黙。
おじさんの表情が、一瞬だけ固まったような気がした。

まるで時間が止まったかのような静けさの中、
僕の心臓だけがやけに大きな音を立てていた。

「おじさん……?」

そう声をかけると、おじさんははっと我に返ったように顔を上げ、
すぐにいつもの柔らかな笑顔を浮かべた。

そして、少し気まずそうな表情で、こちらを伺うように言った。
「昨日の連絡、見ちゃったんだね。」

「……ごめん。」

頭を下げると、おじさんは苦笑して首を振った。
「いや、私が不用心すぎたね。」

そして短い沈黙の後、
慎重に言葉を選ぶように口を開いた。
静かに、しかしはっきりと。

「さっくんの想像している通り、
 Nightは私の経営しているSMクラブだよ。
 
 会員制で、客層も……かなり限られている。
 表の世界で権力を持つ人ほど、
 裏では誰にも見せられない顔を持っているものだ。」

僕は静かに、小さく頷いた。
ただそれだけでは終われない空気が二人の間に漂っていた。

おじさんは困ったように息を漏らし、
視線を一度逸らしてから、また僕を見た。
「聞きたいのは、こんなことじゃないよね。」

そして、まっすぐこちらを見つめてくる。
逃げ場のない、試すような視線。

「端的に聞くね。
 ——さっくんは、SMに興味がある?」

初めて見る表情に、心臓が大きく跳ねた。
喉が渇いて、言葉がうまく出てこない。
けれど、嘘をつく気にはなれなかった。
戸惑いながらも、僕はゆっくりと頷いた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

敗戦国の王子を犯して拐う

月歌(ツキウタ)
BL
祖国の王に家族を殺された男は一人隣国に逃れた。時が満ち、男は隣国の兵となり祖国に攻め込む。そして男は陥落した城に辿り着く。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 ★1000 Thank_You!!

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。