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おしまいの後
トートロジー
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「ちゅんちゅん」
「…………」
「ちゅんちゅん!」
「…………」
「ちゅんちゅんってばぁ!」
「あ、やっぱりそれ俺の事なの」
PC操作の手を止めて振り向けば、愛しの尾台さんはベッドに白衣姿でこっち! こっち!! って手招きしてる。
コスプレ衣装は週末買いに行こうって言ったのに上手にマテが出来なかった彼女はAmazonで勝手にポチっていた。
家庭内の財布事情は全部俺が出すで決まった(抵抗されたが体で黙らせる)。
ネット通販も俺のクレカ引き落としなので尾台さんが内緒で買い物をしてもこっちに通知が来る。
一々彼女の買ったものをチェックするのかよキモいと思わないでほしい、だって尾台さんは仕事以外では抜けてる所があるので、たまにトイレットペーパー百個とか頼むから確認は必要不可欠なのだ。
そういえばこないだ、謎のすげぇ面積の狭い男性用下着を購入しててキャンセルしたら、こないなぁこないなぁってポストに何回も見に行ってた、絶対着ないぞそんな物。
彼女の給料は好きに使っていいですよっと言ってあるけど使ってる形跡は特にない、休みの日もずっと一緒にいるし会社が終わったら直ぐに帰宅してるし。
欲しいものないんですかって聞いたら袴田君! って即答されたので嬉死にしておいた。
で、男女兼用のフリーサイズ白衣だから腕を少し捲って着てる。
ちょっと怒り気味に尾台さんは言う。
「お部屋に二人しかいなくて尾台さんが呼び掛けてるんだから、ちみしかいないじゃないですか! ちゅんちゅん」
「はい、ごめんなさい」
でも、ちゅんちゅんって……。
いや驚く程ではない、こないだ俺をきゅんきゅんって呼んでた。
二人の間だけで使われる愛称ってあるだろう、それだ。
袴田君って呼んでいたのがはきゃまだ君となってはきゃまだきゅんって言い出して、はきゃまだきゅんってきゅんきゅんするぅ! って抱き着いて来たかと思えば、以後きゅんきゅんって呼んできたんだよな、もはや袴田ではない。
それでいつの間にか一週回ってまた袴田君に戻るんだけど、今週は袴田君ちゅっちゅってしてたら、あ、袴田ちゅんって可愛い~からのちゅんちゅんだよ。
いいけどさ。
「私の事はんっとー……えったんとかは皆も呼んでるしぃ……むーちゃんは微妙だなぁむーむーだとハワイで女の人が正装として着てるゆったりしたドレスを指すしぃ」
「なにそれ何でそんな所詳しいの」
「やっぱにゃんちゃんとか?」
「にゃんちゃん……」
「あ、何で眉間にしわ? ふふふ……尾台さんもいいけど、好きに呼んでいいからねきゅんきゅん」
「はいわかりました尾台さん」
そんなとんでもない恥ずかしい呼び方できないだろ、でも俺達だけの秘密の呼び方だなんて幸せ。
しかし、いただけないのが二人の時間だけならいいけど尾台さん恋愛慣れしてなくて公私分けられないから困るのだ。
昼休み終わりに偶然廊下ですれ違ったので、ちょっと死角に連れ込んだら月末で忙しいのもあっていっぱいラブ充電してぇって飛び付いて来た。
可愛いすっごい好き。
「きゅんきゅんたくさんいい子いい子して可愛いして」
「しますけど、会社でその呼び方は」
「いいからぁ! 好き好きいっぱい言って下さい午後の私に頑張っててしてして」
胸にスリスリされてどうしよもなく可愛くて顔中にキスして体撫でてあげて、俺もラブ充電されてる。
「俺も頑張るから尾台さんも頑張って下さいね大好きです」
「やぁだ! きゅんきゅんの愛が感じられないぃ尾台さんだなんて距離が遠くていやいや!」
「え、でもここ会社なので」
「きゅんきゅん私の事好きじゃないんだね」
「そんな訳ないでしょ俺には尾台さんしかいないです」
頭撫でてあげたら力一杯俺を抱き締めてきて、尾台さんは最近覚えた必殺技を使おうと口を尖らせ俺を睨みあげてきた。
「じゃぁもういいよおじい」
「はい、ストップ止めて下さい」
「きゅんきゅん! きゅんきゅん!!」
唇を唇で封じて背中を撫でながら、
「…………にゃ、にゃんちゃんが世界で一番好きだよ」
恥ずかしくて死ぬ……。
「ふぁ……最強大しゅき袴田きゅんってくるぅ」
「午後も仕事頑張ろうね」
「もっともっとちゅっちゅも!」
「愛してるにゃんちゃんちゅっちゅ」
「死んじゃう死んじゃうお家帰りたいえっちしよえっちしよ」
とかやってたら、俺を探していた部下に思いっきり見られていた。
「今世紀最大級に体調不良を催したんで早退していいッスかきゅんきゅんさん」
「吐き気通り越して口から金玉が出そうです」
「早急に君達の頭から記憶を消さねばなりません。地球上から消滅するか直ちに土下座し自ら床に頭を叩き付け記憶を抹消するか、俺の蹴りか選べよ殺すぞ」
「うちの上司理不尽すぎィイ!」
「とりあえず先にハイジ土下座な、お前が人であった事をオレが責任もって忘れさせてやろう!」
「きゅんきゅん無慈悲すぎだから」
それで、話は脱線したがにゃんちゃん改め尾台さんは白衣着て俺を誘っているのである。
「ちゅんちゅんこっち来て下さい!」
「嫌です」
「何で!!」
「何度も言いましたけど、どう考えたって俺が先生で適役でしょう。【どこか悪いところは?】【胸です】【苦しいんですか?】【はい、先生の事を考えると苦しくて】【じゃあ心臓の音聞いてみましょうか】からの鬼畜眼鏡医師の連続アクメ潮吹き濃厚生ハメ診察でいいじゃないですか」
「それもいいけどぉ! 私だってお医者さんしたいの!」
まあ本当にこういうのの準備は素晴らしく早くて尾台さんは会社のストラップ名札に自作した病院名と名前のカードを既に入れている。
「絶対嫌ですよ、何でしたっけ病院の名前」
尾台さんは名札を掲げて言う。
「尾台肛門科クリニック」
「ぜってー行かねぇぞ」
「こらこらそこのお若いの、病人が病院に来なくてどうするのじゃ」
「何その口調尾台先生何歳設定なんですか、その【あれ? へぇ駅前に新しい病院できたんだ】みたいなリアルな感じも輪をかけて不快なんですよ」
「新御茶ノ水駅から徒歩一分!! リアル追求するの大事でしよ! 初診初診!! 保険証のご提示をお願いしますぅ! 本クリニックは人手不足なので院長自らが事務作業もしますのじゃ」
「相変わらず設定ガバガバですね、何? 俺何の病気で病院来たの」
「脱肛」
「ちょっとそれ手術必要なヤツ! 俺ここ座ってるのも結構キツいヤツ!」
「イタタタタタタッ!!!」
「え? 何先生も痔なの? ボロボロじゃないですかこの病院、エッチ所じゃないし」
「違いますよ、先生は好みの患者さんが来てくれて胸が痛くなってる所。イタタタタタタですじゃ!」
「行かないって言ってるでしょおばあちゃんとセックスしたくないです」
顔をふんと横に向けたら、尾台さんは口を膨らませた後、もういいよ袴田ケチ太!! って言ってベッドに倒れて漫画読み出した。
尾台さんの事は大好きだ、だが俺にも譲れないものがあると彼女には分かってもらいたい、だってこれからもずっと一緒にいるんだから。
少ししたら背後からでゅふふって笑い声が聞こえてちらっと視線を送れば、
「ねーねー袴田君コレ見ーて」
「?」
読んでいた本を見せてきた。
「【僕だけの神様】って異世界に転移した男の子と神様がラブする話なんだけどとっても面白いの、笑えるし泣けるし読んだ後きゅんってするんだぁ」
手にしている文庫には言ったタイトルと下に小さくCHIYONEの作者名、そして抱き合ってるのが件の男の子と神様なのだろうけど。
「尾台さん、俺にはその神様男に見えるんですが」
「そうですよ! だってこれはLするB!!」
「あなたそっちにも興味あるの」
「私は愛があればなんでも好きです!」
いつになく興奮して見せて来て、尾台さんはいつも「ねーねー袴田君この体位やりちゃい」って漫画見せてくるけど、これはさすがに……。
「買ったの?」
「違いますよ! 寧々ちゃんが書いた本です! 凄いでしょ?」
「寧々ちゃん? んっと八雲さんですか、え? でもこれちゃんと製本された本じゃないですか、個人でコレを作ってるんですか」
「ん? さあ……詳しくは聞いた事ないけど」
「ふぅん、これを……例えばコミケやネットで販売してるとか聞いた事ありますか」
「え? え? 何?? 知らないよ、私何か不味い事言った?」
「いえ、尾台さんは不味くないですよ」
「そんな事より! ほら見て!!」
尾台さんはお気に入りのページを開いて見せてきた。
「ここ、ここね、神様が牙君のお尻に指入れると、あん! って牙君がしてるの分かる?」
「はい、してますね」
「そんで強制的におちんちんも勃っちゃうんだって」
「へえ凄いですね(棒)」
「あるの?」
「は?」
「袴田君にもあるの? これ」
「……」
「強制的におちんちん勃っちゃうコリコリする所」
「…………ダメですよ」
「何も言ってないじゃん!!」
「ああ、はいはいだから肛門科なのね、おばあちゃんだったら恥ずかしくないでしょって? ふざけやがってこの野郎」
「あ、急に怖い話方止めて下さい!!」
本を取り上げて尾台さんを抱き上げて、とりあえずベッドに押し倒す。
「あん、何袴田君……」
「ガタガタ言わずにお前は黙って俺に抱かれてればいいんだよ」
「むむむむ!」
「怒っちゃったの? 可愛いね。じゃあいいよ? 尾台さんに先生させてあげます」
尾台さんが漫画読んでる最中に作った名刺を名札に入れてやれば、彼女はそれを直に手に取って。
「尾台泌尿器科クリニック……?」
「そうですよ、ほら先生助けて? 勃起が収まらなくて俺もうどうにかなってしまいそうなんです」
「え!」
間髪入れずに反り立ったので尾台さんのスベスベの頬をグリグリしたら、安定の淫乱彼女は0,1秒でスイッチオンして、
「もっと良く見せて下さい」
って握って、
「口で確かめてもいいですか」
と開始3秒で咥えていた。
「…………」
「ちゅんちゅん!」
「…………」
「ちゅんちゅんってばぁ!」
「あ、やっぱりそれ俺の事なの」
PC操作の手を止めて振り向けば、愛しの尾台さんはベッドに白衣姿でこっち! こっち!! って手招きしてる。
コスプレ衣装は週末買いに行こうって言ったのに上手にマテが出来なかった彼女はAmazonで勝手にポチっていた。
家庭内の財布事情は全部俺が出すで決まった(抵抗されたが体で黙らせる)。
ネット通販も俺のクレカ引き落としなので尾台さんが内緒で買い物をしてもこっちに通知が来る。
一々彼女の買ったものをチェックするのかよキモいと思わないでほしい、だって尾台さんは仕事以外では抜けてる所があるので、たまにトイレットペーパー百個とか頼むから確認は必要不可欠なのだ。
そういえばこないだ、謎のすげぇ面積の狭い男性用下着を購入しててキャンセルしたら、こないなぁこないなぁってポストに何回も見に行ってた、絶対着ないぞそんな物。
彼女の給料は好きに使っていいですよっと言ってあるけど使ってる形跡は特にない、休みの日もずっと一緒にいるし会社が終わったら直ぐに帰宅してるし。
欲しいものないんですかって聞いたら袴田君! って即答されたので嬉死にしておいた。
で、男女兼用のフリーサイズ白衣だから腕を少し捲って着てる。
ちょっと怒り気味に尾台さんは言う。
「お部屋に二人しかいなくて尾台さんが呼び掛けてるんだから、ちみしかいないじゃないですか! ちゅんちゅん」
「はい、ごめんなさい」
でも、ちゅんちゅんって……。
いや驚く程ではない、こないだ俺をきゅんきゅんって呼んでた。
二人の間だけで使われる愛称ってあるだろう、それだ。
袴田君って呼んでいたのがはきゃまだ君となってはきゃまだきゅんって言い出して、はきゃまだきゅんってきゅんきゅんするぅ! って抱き着いて来たかと思えば、以後きゅんきゅんって呼んできたんだよな、もはや袴田ではない。
それでいつの間にか一週回ってまた袴田君に戻るんだけど、今週は袴田君ちゅっちゅってしてたら、あ、袴田ちゅんって可愛い~からのちゅんちゅんだよ。
いいけどさ。
「私の事はんっとー……えったんとかは皆も呼んでるしぃ……むーちゃんは微妙だなぁむーむーだとハワイで女の人が正装として着てるゆったりしたドレスを指すしぃ」
「なにそれ何でそんな所詳しいの」
「やっぱにゃんちゃんとか?」
「にゃんちゃん……」
「あ、何で眉間にしわ? ふふふ……尾台さんもいいけど、好きに呼んでいいからねきゅんきゅん」
「はいわかりました尾台さん」
そんなとんでもない恥ずかしい呼び方できないだろ、でも俺達だけの秘密の呼び方だなんて幸せ。
しかし、いただけないのが二人の時間だけならいいけど尾台さん恋愛慣れしてなくて公私分けられないから困るのだ。
昼休み終わりに偶然廊下ですれ違ったので、ちょっと死角に連れ込んだら月末で忙しいのもあっていっぱいラブ充電してぇって飛び付いて来た。
可愛いすっごい好き。
「きゅんきゅんたくさんいい子いい子して可愛いして」
「しますけど、会社でその呼び方は」
「いいからぁ! 好き好きいっぱい言って下さい午後の私に頑張っててしてして」
胸にスリスリされてどうしよもなく可愛くて顔中にキスして体撫でてあげて、俺もラブ充電されてる。
「俺も頑張るから尾台さんも頑張って下さいね大好きです」
「やぁだ! きゅんきゅんの愛が感じられないぃ尾台さんだなんて距離が遠くていやいや!」
「え、でもここ会社なので」
「きゅんきゅん私の事好きじゃないんだね」
「そんな訳ないでしょ俺には尾台さんしかいないです」
頭撫でてあげたら力一杯俺を抱き締めてきて、尾台さんは最近覚えた必殺技を使おうと口を尖らせ俺を睨みあげてきた。
「じゃぁもういいよおじい」
「はい、ストップ止めて下さい」
「きゅんきゅん! きゅんきゅん!!」
唇を唇で封じて背中を撫でながら、
「…………にゃ、にゃんちゃんが世界で一番好きだよ」
恥ずかしくて死ぬ……。
「ふぁ……最強大しゅき袴田きゅんってくるぅ」
「午後も仕事頑張ろうね」
「もっともっとちゅっちゅも!」
「愛してるにゃんちゃんちゅっちゅ」
「死んじゃう死んじゃうお家帰りたいえっちしよえっちしよ」
とかやってたら、俺を探していた部下に思いっきり見られていた。
「今世紀最大級に体調不良を催したんで早退していいッスかきゅんきゅんさん」
「吐き気通り越して口から金玉が出そうです」
「早急に君達の頭から記憶を消さねばなりません。地球上から消滅するか直ちに土下座し自ら床に頭を叩き付け記憶を抹消するか、俺の蹴りか選べよ殺すぞ」
「うちの上司理不尽すぎィイ!」
「とりあえず先にハイジ土下座な、お前が人であった事をオレが責任もって忘れさせてやろう!」
「きゅんきゅん無慈悲すぎだから」
それで、話は脱線したがにゃんちゃん改め尾台さんは白衣着て俺を誘っているのである。
「ちゅんちゅんこっち来て下さい!」
「嫌です」
「何で!!」
「何度も言いましたけど、どう考えたって俺が先生で適役でしょう。【どこか悪いところは?】【胸です】【苦しいんですか?】【はい、先生の事を考えると苦しくて】【じゃあ心臓の音聞いてみましょうか】からの鬼畜眼鏡医師の連続アクメ潮吹き濃厚生ハメ診察でいいじゃないですか」
「それもいいけどぉ! 私だってお医者さんしたいの!」
まあ本当にこういうのの準備は素晴らしく早くて尾台さんは会社のストラップ名札に自作した病院名と名前のカードを既に入れている。
「絶対嫌ですよ、何でしたっけ病院の名前」
尾台さんは名札を掲げて言う。
「尾台肛門科クリニック」
「ぜってー行かねぇぞ」
「こらこらそこのお若いの、病人が病院に来なくてどうするのじゃ」
「何その口調尾台先生何歳設定なんですか、その【あれ? へぇ駅前に新しい病院できたんだ】みたいなリアルな感じも輪をかけて不快なんですよ」
「新御茶ノ水駅から徒歩一分!! リアル追求するの大事でしよ! 初診初診!! 保険証のご提示をお願いしますぅ! 本クリニックは人手不足なので院長自らが事務作業もしますのじゃ」
「相変わらず設定ガバガバですね、何? 俺何の病気で病院来たの」
「脱肛」
「ちょっとそれ手術必要なヤツ! 俺ここ座ってるのも結構キツいヤツ!」
「イタタタタタタッ!!!」
「え? 何先生も痔なの? ボロボロじゃないですかこの病院、エッチ所じゃないし」
「違いますよ、先生は好みの患者さんが来てくれて胸が痛くなってる所。イタタタタタタですじゃ!」
「行かないって言ってるでしょおばあちゃんとセックスしたくないです」
顔をふんと横に向けたら、尾台さんは口を膨らませた後、もういいよ袴田ケチ太!! って言ってベッドに倒れて漫画読み出した。
尾台さんの事は大好きだ、だが俺にも譲れないものがあると彼女には分かってもらいたい、だってこれからもずっと一緒にいるんだから。
少ししたら背後からでゅふふって笑い声が聞こえてちらっと視線を送れば、
「ねーねー袴田君コレ見ーて」
「?」
読んでいた本を見せてきた。
「【僕だけの神様】って異世界に転移した男の子と神様がラブする話なんだけどとっても面白いの、笑えるし泣けるし読んだ後きゅんってするんだぁ」
手にしている文庫には言ったタイトルと下に小さくCHIYONEの作者名、そして抱き合ってるのが件の男の子と神様なのだろうけど。
「尾台さん、俺にはその神様男に見えるんですが」
「そうですよ! だってこれはLするB!!」
「あなたそっちにも興味あるの」
「私は愛があればなんでも好きです!」
いつになく興奮して見せて来て、尾台さんはいつも「ねーねー袴田君この体位やりちゃい」って漫画見せてくるけど、これはさすがに……。
「買ったの?」
「違いますよ! 寧々ちゃんが書いた本です! 凄いでしょ?」
「寧々ちゃん? んっと八雲さんですか、え? でもこれちゃんと製本された本じゃないですか、個人でコレを作ってるんですか」
「ん? さあ……詳しくは聞いた事ないけど」
「ふぅん、これを……例えばコミケやネットで販売してるとか聞いた事ありますか」
「え? え? 何?? 知らないよ、私何か不味い事言った?」
「いえ、尾台さんは不味くないですよ」
「そんな事より! ほら見て!!」
尾台さんはお気に入りのページを開いて見せてきた。
「ここ、ここね、神様が牙君のお尻に指入れると、あん! って牙君がしてるの分かる?」
「はい、してますね」
「そんで強制的におちんちんも勃っちゃうんだって」
「へえ凄いですね(棒)」
「あるの?」
「は?」
「袴田君にもあるの? これ」
「……」
「強制的におちんちん勃っちゃうコリコリする所」
「…………ダメですよ」
「何も言ってないじゃん!!」
「ああ、はいはいだから肛門科なのね、おばあちゃんだったら恥ずかしくないでしょって? ふざけやがってこの野郎」
「あ、急に怖い話方止めて下さい!!」
本を取り上げて尾台さんを抱き上げて、とりあえずベッドに押し倒す。
「あん、何袴田君……」
「ガタガタ言わずにお前は黙って俺に抱かれてればいいんだよ」
「むむむむ!」
「怒っちゃったの? 可愛いね。じゃあいいよ? 尾台さんに先生させてあげます」
尾台さんが漫画読んでる最中に作った名刺を名札に入れてやれば、彼女はそれを直に手に取って。
「尾台泌尿器科クリニック……?」
「そうですよ、ほら先生助けて? 勃起が収まらなくて俺もうどうにかなってしまいそうなんです」
「え!」
間髪入れずに反り立ったので尾台さんのスベスベの頬をグリグリしたら、安定の淫乱彼女は0,1秒でスイッチオンして、
「もっと良く見せて下さい」
って握って、
「口で確かめてもいいですか」
と開始3秒で咥えていた。
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