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話さないで下さいね!
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祖父、父も健在で兄は日本の生け花文化を広めるため海外で活動しているんだって。
華ちゃんは若者にも生け花に触れる機会を作るため、変装してあっちこっち色んな場所に潜り込んでどうやったら興味を持って貰えるか視察中なんだそうだ。
「ずっと囲いの中で暮らしてたからね、いざ兄様やオレの代になった時に生徒が0じゃ示しがつかないし、新しい窓口を今から開拓したくて」
「へぇ」
「そしたらこれが凄く面白くて。知らない世界に触れるって驚きと感動の連続。食べ物も知らない物ばかりで新鮮」
「金持ち自慢乙」
「そういうのを真っ向から言ってくる人なんて今まで会った事がなかったし」
言いながら湯飲みを傾ける華ちゃんはマジでアニメキャラみたいになっていた。
金髪のヤンキーみたいな印象から一変、帯刀してそうなイケメン武将にキャラチェンジした華ちゃんにも見慣れた頃、庭でも見る? って言われて二人で部屋を出た。
敷地内とは思えぬ広大な庭の草木の説明は思いの外面白くて自分から指差して聞けば何でも答えてくれる華ちゃんマジ格好良すぎだろ。
池も橋もあってでかい鯉もいた。
家に戻ったらお母さんがいて、やっぱり家の中で着物着てるんだ凄い。
挨拶したんだけど、僕自分の事なんて言えばいいんだろうって考えてたら。
「有能すぎて自分と言うものが分からなくなり、今旅をしてるところなんだって」
「僕そんな設定だったっけ」
「まあロマンチストさんなのね、ゆっくりしていってね」
あれ、何か友人制限されてるって話だったからもっとツンケンしたマミーかと思ったら優しいではないか。
夕飯はそれは豪華なもので、え、こんなの毎日食ってんの? って身分の違いを見せ付けられた、けど僕はママの料理が一番好きだよ。
まさかのお父さんまでいて怖かったらどうしようって震えてたら僕の大学のOBだった。
そんなんで、緊張はしたものの色んな話聞けて楽しかった。
自分探しの旅、あながち間違ってないのかな。
新しい僕……って何なんだろう。
当たり前だけどお風呂も広くて軽く旅館だぞこれは。
で、やっぱり着流しが用意されてるんだけど何かやだな……。
布一枚に帯閉めただけって色々不安なんだけど、でも着るものなくなってるし。
「お風呂入ってきたよ」
「お帰り」
僕の方を見て服似合ってるって笑った華ちゃんは直ぐにまた机に向き直った。
ああそっか、これが普通の反応か写真撮られるかと思って身構えてしまったわ。
華ちゃんは窓際に置かれた机で筆を走らせてる、筆を、まさかの筆。
「昼間はあんなにゲームしながらPCカタカタやってたのに」
「でもこっちのが文作ってる感じするじゃん?」
「まぁそりゃな」
覗いたら、人の年齢と特徴と性格が書いてあって、
「なにそれ」
「今日会った人、この人にどんな花が合ってるかって想像したり実際生けてみたり」
「ふーん」
「花を生ける行いは、人の心を落ち着かせるんだよ。それを見る人にまでも安らぎを与えるし、潤いと優しい気持ちをもたらせてくれる。今の人達に一番必要な物なんだ、だからオレは一人でも多く生け花に関心持ってくれる人を増やしたい」
「華ちゃん言うことまでイケメン止めて、僕いたたまれない」
華ちゃんはふふってして、結わいていた長髪を解くとオレも風呂に行ってくるって部屋を出ていった。
偉いな、若いのにちゃんと自分のやりたい事決まってるなんて…………華ちゃんが書いていたノートを捲ってみたら。
ん? あれ? これ、僕じゃね。
みたいな、日時某アイドルイベント、アルバイトにてってとこに黒髪、男、挙動不審、可愛い、二十代、ってある。
感想が小さくてビビリ、チョロそう(好み)って達筆な字で書いてあるんだけど後でぶん殴っとこ(無理)。
風鈴の音が響いて、どっかからかお香の匂いか風に乗って部屋に入ってきた。
何かよくわからないけど落ち着く空間だな、畳だからかな。
一人になって、そうだ携帯見てないなって開いたけど豹から連絡はなかった。
お父さんとお母さんは相変わらず佐渡満喫中だ。
あれだよな、よくわかんないけど水を差すのも悪いしこのまま仲良くやってる体にしといた方がいいよな。
いや、別に仲悪くなった訳じゃないけど……。
大好きな人に告白してフラれて、何だか世の中の物が白黒に見えちゃってボッーと毎日消化してたら、いつの間にか豹は家からいなくなっていた。
何だ、そうなんだ。
僕そんなに嫌われてたんだってもっと落ち込んだ。
一年が経って、二年が経って三年が経って……僕は中々一度潜った土の中から顔を出せずにいた。
だって家族の前で身内に告白してフラれるって想像してみて下さいよ、朝勃ち見られるのの何倍の恥ずかしさだよ。
そんな中で一緒にゲームでもしよって誘ってきたのは父さんだった。
トランプから始まって将棋したり、ソシャゲしたり後はサバゲー……超はまって二人でイベントにも行く程だった。
五年が経ってそろそろ気持ちにも踏ん切りがついた頃に何食わぬ顔して、まさかの豹は帰ってきた。
「大好きな兄さんただいま!!」
って僕より吹っ切れた笑顔で意味わかんないから帰れよ。
何なんだよ胡散臭いんだよ、僕のパンサー君はヘラヘラ笑いながら人に好き好き言う男ではないのだよ。
今更止めてくれよ、もう振り回されたくないんだよ。
何ですか、優秀な筈だった兄がニートにまで落ちぶれて、自分は就職して勝ち組で可哀想にでもなったのかよ、バカバカあっちいけ。
心のシャッターを閉めてしまった僕には素直に喜ぶ事が出来なくて今に至ってる。
机に置かれた扇子で風鈴を仰いでいたら「失礼致します」と襖が開いた。
そこにはさっきの男の人が頭を下げて座っていた。
「お布団を敷きに参りました」
「お布団……」
男の人は部屋に入ってきて押し入れを開けるとテキパキ寝床の準備始めてるけど、え? え?? えええ?!!
布団……敷き布団ピッタリ横つけて二つ敷いてるけどホワイ?
「待って待って待って下さい、これはあの華ちゃんはいつも二つ分使って寝てるって事?」
「いえ、若様とお客様の分です」
「お客様?」
「鷹様」
「鷹様ッ?!!」
何何何! その言い方何?
「若様より、布団はこのような形でと申し付けられております」
「何申し付けてんだよあのお子様は!」
が、この人に罪はないから後で離せばいいか。
黙って見ているんだけど、すっげー手際良くてシーツにシワ一つないすげー。
「鷹様」
「ん?」
「今から話すのは下人の独り言ですのでお気になさらずに」
「う? うん」
「日本の伝統芸能の一つ生け花。日本でもその最古の流派が高杉流です、その歴史は室町時代にまで遡ります。代々の流儀を伝承する最高権威は血縁による世襲制で受け継がれていき、兄様がそのお役目でもう結婚もなさっています」
「独り言めっちゃ難しくね」
「若様はそんな生まれながらにして優劣をつけられる世界の中でもめげる事なく自分の存在意義を見失わず日々鍛練を重ねて参りました。それはもう涙ぐましい位に。そんな若様が昨日、生まれて初めてわがままを申されたのです」
「わがまま?」
「そうです、自分は常に高杉家の繁栄のためにと行動をしておられた若様が昨日…………! お、お握りを作ってくれませんかとお母様に……!!!」
のとこで、何かハンカチ出して目に当ててるんだけど何事?!
お握りってあのお握り?!!
「はぁああああ!! もうこの自分の欲求を表に出すってゆー若様の心がもー私共にとっては嬉しくて嬉しくて……」
「あ、そーなんスか」
「そしたら、友達家連れてくるって言うし! 若様、不良にこそ花が必要なんだ! ってあんな身なりで出掛けるからどんな輩が来るのか皆さすまた携えてビクビクしてたら鷹様で安心しました」
「ごめんヘタレで」
「いえいえ、美男子でございます。若様とお似合いです」
「別に似合わなくていいけどね」
最後にピッタリ枕をくっ付けて汗を拭う素振りをするとおじさんは立ち上がった。
え? どーゆー事なの? 公認? ここの家族若様そっち方面でもオッケーな家族?
「独り言ついでにもう一言……私が出た後に布団の位置は変えないで下さいね。離れた状態で若様がご覧になったら私がお叱りを受け仕事を辞さないといけませんので、ちなみに娘が先日二歳になりました」
「独り言多くない?! 独り言だよね? 僕なんも聞いてないからな!」
それではごゆっくり!!
と三つ指ついて襖がしまったけど待ってくれよ、離したいのに! 今が稼ぎ時のお父さん首にさす訳いかねーよな!
でもこれあの、どうやって待っていたらいいの?!
布団入ってたら、待ってた……(ハート)みたくなるし、入ってなくても誘われるの待ってるみたくなんね?
もう全然関係ない事してる? 歌舞くか? ブリッジ? 倒立とか空中浮遊して待、
「ただいま」
「ヒグッ!」
華ちゃんは若者にも生け花に触れる機会を作るため、変装してあっちこっち色んな場所に潜り込んでどうやったら興味を持って貰えるか視察中なんだそうだ。
「ずっと囲いの中で暮らしてたからね、いざ兄様やオレの代になった時に生徒が0じゃ示しがつかないし、新しい窓口を今から開拓したくて」
「へぇ」
「そしたらこれが凄く面白くて。知らない世界に触れるって驚きと感動の連続。食べ物も知らない物ばかりで新鮮」
「金持ち自慢乙」
「そういうのを真っ向から言ってくる人なんて今まで会った事がなかったし」
言いながら湯飲みを傾ける華ちゃんはマジでアニメキャラみたいになっていた。
金髪のヤンキーみたいな印象から一変、帯刀してそうなイケメン武将にキャラチェンジした華ちゃんにも見慣れた頃、庭でも見る? って言われて二人で部屋を出た。
敷地内とは思えぬ広大な庭の草木の説明は思いの外面白くて自分から指差して聞けば何でも答えてくれる華ちゃんマジ格好良すぎだろ。
池も橋もあってでかい鯉もいた。
家に戻ったらお母さんがいて、やっぱり家の中で着物着てるんだ凄い。
挨拶したんだけど、僕自分の事なんて言えばいいんだろうって考えてたら。
「有能すぎて自分と言うものが分からなくなり、今旅をしてるところなんだって」
「僕そんな設定だったっけ」
「まあロマンチストさんなのね、ゆっくりしていってね」
あれ、何か友人制限されてるって話だったからもっとツンケンしたマミーかと思ったら優しいではないか。
夕飯はそれは豪華なもので、え、こんなの毎日食ってんの? って身分の違いを見せ付けられた、けど僕はママの料理が一番好きだよ。
まさかのお父さんまでいて怖かったらどうしようって震えてたら僕の大学のOBだった。
そんなんで、緊張はしたものの色んな話聞けて楽しかった。
自分探しの旅、あながち間違ってないのかな。
新しい僕……って何なんだろう。
当たり前だけどお風呂も広くて軽く旅館だぞこれは。
で、やっぱり着流しが用意されてるんだけど何かやだな……。
布一枚に帯閉めただけって色々不安なんだけど、でも着るものなくなってるし。
「お風呂入ってきたよ」
「お帰り」
僕の方を見て服似合ってるって笑った華ちゃんは直ぐにまた机に向き直った。
ああそっか、これが普通の反応か写真撮られるかと思って身構えてしまったわ。
華ちゃんは窓際に置かれた机で筆を走らせてる、筆を、まさかの筆。
「昼間はあんなにゲームしながらPCカタカタやってたのに」
「でもこっちのが文作ってる感じするじゃん?」
「まぁそりゃな」
覗いたら、人の年齢と特徴と性格が書いてあって、
「なにそれ」
「今日会った人、この人にどんな花が合ってるかって想像したり実際生けてみたり」
「ふーん」
「花を生ける行いは、人の心を落ち着かせるんだよ。それを見る人にまでも安らぎを与えるし、潤いと優しい気持ちをもたらせてくれる。今の人達に一番必要な物なんだ、だからオレは一人でも多く生け花に関心持ってくれる人を増やしたい」
「華ちゃん言うことまでイケメン止めて、僕いたたまれない」
華ちゃんはふふってして、結わいていた長髪を解くとオレも風呂に行ってくるって部屋を出ていった。
偉いな、若いのにちゃんと自分のやりたい事決まってるなんて…………華ちゃんが書いていたノートを捲ってみたら。
ん? あれ? これ、僕じゃね。
みたいな、日時某アイドルイベント、アルバイトにてってとこに黒髪、男、挙動不審、可愛い、二十代、ってある。
感想が小さくてビビリ、チョロそう(好み)って達筆な字で書いてあるんだけど後でぶん殴っとこ(無理)。
風鈴の音が響いて、どっかからかお香の匂いか風に乗って部屋に入ってきた。
何かよくわからないけど落ち着く空間だな、畳だからかな。
一人になって、そうだ携帯見てないなって開いたけど豹から連絡はなかった。
お父さんとお母さんは相変わらず佐渡満喫中だ。
あれだよな、よくわかんないけど水を差すのも悪いしこのまま仲良くやってる体にしといた方がいいよな。
いや、別に仲悪くなった訳じゃないけど……。
大好きな人に告白してフラれて、何だか世の中の物が白黒に見えちゃってボッーと毎日消化してたら、いつの間にか豹は家からいなくなっていた。
何だ、そうなんだ。
僕そんなに嫌われてたんだってもっと落ち込んだ。
一年が経って、二年が経って三年が経って……僕は中々一度潜った土の中から顔を出せずにいた。
だって家族の前で身内に告白してフラれるって想像してみて下さいよ、朝勃ち見られるのの何倍の恥ずかしさだよ。
そんな中で一緒にゲームでもしよって誘ってきたのは父さんだった。
トランプから始まって将棋したり、ソシャゲしたり後はサバゲー……超はまって二人でイベントにも行く程だった。
五年が経ってそろそろ気持ちにも踏ん切りがついた頃に何食わぬ顔して、まさかの豹は帰ってきた。
「大好きな兄さんただいま!!」
って僕より吹っ切れた笑顔で意味わかんないから帰れよ。
何なんだよ胡散臭いんだよ、僕のパンサー君はヘラヘラ笑いながら人に好き好き言う男ではないのだよ。
今更止めてくれよ、もう振り回されたくないんだよ。
何ですか、優秀な筈だった兄がニートにまで落ちぶれて、自分は就職して勝ち組で可哀想にでもなったのかよ、バカバカあっちいけ。
心のシャッターを閉めてしまった僕には素直に喜ぶ事が出来なくて今に至ってる。
机に置かれた扇子で風鈴を仰いでいたら「失礼致します」と襖が開いた。
そこにはさっきの男の人が頭を下げて座っていた。
「お布団を敷きに参りました」
「お布団……」
男の人は部屋に入ってきて押し入れを開けるとテキパキ寝床の準備始めてるけど、え? え?? えええ?!!
布団……敷き布団ピッタリ横つけて二つ敷いてるけどホワイ?
「待って待って待って下さい、これはあの華ちゃんはいつも二つ分使って寝てるって事?」
「いえ、若様とお客様の分です」
「お客様?」
「鷹様」
「鷹様ッ?!!」
何何何! その言い方何?
「若様より、布団はこのような形でと申し付けられております」
「何申し付けてんだよあのお子様は!」
が、この人に罪はないから後で離せばいいか。
黙って見ているんだけど、すっげー手際良くてシーツにシワ一つないすげー。
「鷹様」
「ん?」
「今から話すのは下人の独り言ですのでお気になさらずに」
「う? うん」
「日本の伝統芸能の一つ生け花。日本でもその最古の流派が高杉流です、その歴史は室町時代にまで遡ります。代々の流儀を伝承する最高権威は血縁による世襲制で受け継がれていき、兄様がそのお役目でもう結婚もなさっています」
「独り言めっちゃ難しくね」
「若様はそんな生まれながらにして優劣をつけられる世界の中でもめげる事なく自分の存在意義を見失わず日々鍛練を重ねて参りました。それはもう涙ぐましい位に。そんな若様が昨日、生まれて初めてわがままを申されたのです」
「わがまま?」
「そうです、自分は常に高杉家の繁栄のためにと行動をしておられた若様が昨日…………! お、お握りを作ってくれませんかとお母様に……!!!」
のとこで、何かハンカチ出して目に当ててるんだけど何事?!
お握りってあのお握り?!!
「はぁああああ!! もうこの自分の欲求を表に出すってゆー若様の心がもー私共にとっては嬉しくて嬉しくて……」
「あ、そーなんスか」
「そしたら、友達家連れてくるって言うし! 若様、不良にこそ花が必要なんだ! ってあんな身なりで出掛けるからどんな輩が来るのか皆さすまた携えてビクビクしてたら鷹様で安心しました」
「ごめんヘタレで」
「いえいえ、美男子でございます。若様とお似合いです」
「別に似合わなくていいけどね」
最後にピッタリ枕をくっ付けて汗を拭う素振りをするとおじさんは立ち上がった。
え? どーゆー事なの? 公認? ここの家族若様そっち方面でもオッケーな家族?
「独り言ついでにもう一言……私が出た後に布団の位置は変えないで下さいね。離れた状態で若様がご覧になったら私がお叱りを受け仕事を辞さないといけませんので、ちなみに娘が先日二歳になりました」
「独り言多くない?! 独り言だよね? 僕なんも聞いてないからな!」
それではごゆっくり!!
と三つ指ついて襖がしまったけど待ってくれよ、離したいのに! 今が稼ぎ時のお父さん首にさす訳いかねーよな!
でもこれあの、どうやって待っていたらいいの?!
布団入ってたら、待ってた……(ハート)みたくなるし、入ってなくても誘われるの待ってるみたくなんね?
もう全然関係ない事してる? 歌舞くか? ブリッジ? 倒立とか空中浮遊して待、
「ただいま」
「ヒグッ!」
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