50 / 88
50 .パウパウのキラキラとお友達 36
しおりを挟む
お風呂から上がってから御飯の時間まで、グーリシェダのゲルでハヤツ達と遊んでいいと言われたパウパウは、マアガと4匹の幼獣と一緒に毬で遊んでいた。
見守り役は魔道人形さんだ。
念のためにとナイナイ袋を斜め掛けしているのは、この袋に防御魔法がかけられているからだ。
持ち主の事も守ってくれるのだと言う。
これで幼獣の爪が当たっても平気だとウルジェドから聞いている。
パウパウはウキウキで毬を転がす。
「ミギャっ」
マアガがトトトトと、走って毬を追う。
幼獣の速さは、ちてちてちて、なので全然追いつけない。
「マアガ~、みんなが遊べないよぅ」
一匹で毬を転がし、追いかけ、ゲルの中を走り回るマアガに言うが、聞く気はないようだ。
「もぉ~」
「パウパウ様。こちら、エ・イ・ローシャでございます。」
「なあに?」
魔道人形さんの手を覗き込むと、1本の草があった。
尻尾の様にフサフサの赤い先っぽがついている。
(赤いエノコログサ?)
「ネコが喜んで遊ぶエ・イ・ローシャと言う砂漠に生える草です」
「ありがと!」
受け取って、さっそく幼獣の前でユラユラと動かすと、ピクリと反応する。
シャシャシャと早く左右に動かすと、伏せて、目で追い、体をウズウズさせる。
「ニャ゛ッ」
飛びついてくるのを躱して上にあげると、もう一匹が飛びつこうとする。
ハヤツもお尻をフリフリしながら、草のフサフサを見つめる。
その目は真ん丸で、やる気に満ちている。
「あはは!」
どの仔も可愛い。
ハヤツも小さいなりに動けて、遊んでいる。
「ミッ!」
床の近くでシャカシャカ揺らすと、今度は違う仔が滑るように駆け寄って来る。
「ニ゛ギャッ」
「あ、マアガ!」
折角、4匹の幼獣と遊んでいたのに、マアガがやって来て、フサフサの草をバクンと齧ってしまったところで砂漠オオネコとの遊びは終了となった。
「マアガってば、エ・イ・ローシャ食べちゃったんだよ!」
パウパウが口を尖らせて魔道人形さんに言う。
「エ・イ・ローシャはネコ科の生き物が好む香が出ているのです」
(マタタビ?キャットニップ?)
「へぇ、マアガおいしい?」
マアガは草のフサフサをクチャクチャとした後、残った茎を咥えてブンブンと首を振っている。
それを4匹の幼獣が追いかけていた。
「みんな可愛いなぁ……」
溜め息がでるほどに可愛い。
「さあ、お食事の用意が整いましたので、お手を洗ってから参りましょう。パウパウ様」
魔道人形さんと手をつないで、雑貨屋の居間に戻ると、マールジェドが帰ってきていた。
「マールちゃん、お帰りなさい」
「ただいま、パウちゃん」
置かれたパウパウ用の椅子に腰かけると、ミッちゃんが台所から顔を出した。
「ハヤツと遊べたかい?」
「うん!」
「じゃ、食事の前に手を洗いにいきましょうか」
「手、洗ってきた!魔道人形さんが連れてってくれたの」
「あら、そうなの?ありがとう」
マールジェドが魔道人形に言うと、すっと礼をしてゲルの扉の横に立った。
ミッちゃんがテーブルの夫々の前に、細長い皿を置いた。
「お腹、空いただろ。ばぁちゃんが、もう少しで戻って来るから、これ摘まんでいて」
小さく切った薄いパンにクリームチーズと小さなトマトとバシリカムの葉が串に刺してある。
他にも小さなキノコに削ったチーズが掛けられていたり、鳥のグリルを一口大に切ったものと小さなゆで卵が串に刺してある。四角く切った冷やしたオムレツや、ハムと野菜なども並んでいた。
どれも小さくて、可愛らしいピンチョスだ。
「あら、これをツマミに、ウイノスが飲みたくなるわね」
「じゃあ、辛口の白を出そう。今日は肉団子のホワイトソースだ」
そう言いながらミッちゃんは、パウパウ用のグラスにライリの果実水を注いで出した。
「パウパウ、先に食べてていいんだよ」
「うん、ミッちゃんは?」
「あぁ、今、ウイノスを出したら座るね、ちょっと待ってて」
そして、一度台所に行って転移で収納庫へ跳び、酒瓶を掴んで戻る。
「お前も少しは飲めばいいのに」
渡された酒瓶のコルクを、一緒に渡されたスクリューで器用に開けながらマールジェドが言う。
「禁酒中なんですよ、叔父上」
(……ワインオープナー、あるんだ)
パウパウは、頭に湧いた言葉に蓋をして、お皿の小さな串を摘まんだ。
「待たせて、すまなかったな」
ゲルの扉が開いてグーリシェダが入ってきて、上座に座る。
ミッちゃんは、グーリシェダから順に夕食を出していく。
肉団子にホワイトソースを掛けたものと、付け合わせにキタノカムイモの塩ゆで。
ルッコラとフェンネルに、炒ったナッツのグリーンサラダは酸味のあるドレッシングでさっぱりと。
「では、いただこうか」
グーリシェダの音頭で夕食が始まる。
「わ、ウルジェド、この肉団子、美味しい。また腕を上げたんじゃない?」
「そうか?エングラの塩漬けを入れてある。コクが出るんだよ」
「ふむ、ソースも柑橘系の酸味が微かにして美味だの。パウ坊は口に合うかの?」
パウパウは夢中で食べていた。
この肉団子はフワフワの不思議な食感で、嚙めば嚙むほどに肉のうま味が広がる。
そこにホワイトソースの酸味と微かな辛み、一瞬、花のような匂いが鼻の奥を通り過ぎていく気がするのは何故だろう。
なんとも複雑で絶妙な美味しさに、手が止まらない。
「すっごく美味しい。ミッちゃん、凄い!」
「ふふ、ありがとう。お芋とソースを合わせても美味しいからね」
「うん」
「で、今日は結局、動物園には行けなかったのかえ?」
グーリシェダが手酌でウイノスを注ぎながら聞く。
「そうなの。母上、トレントでもないのに、根を使って動く樹木って知っている?」
「ギンちゃんね、友達さがして動いてたの」
「ほぅ、パウ坊は、そのギンちゃんと友達になったのかの?」
オムレツの刺さった串を持ったまま、パウパウは少し考える。
「ん~、分かんない。あ、トヒルは友達」
(あ~、友達認定しちゃったんだぁ……)
ミッちゃんは遠い目をし、マールジェドは虚ろな目をして微笑んだ。
デザートはレモンとホロムベリーの氷菓で、グーリシェダが目を細めた。
「おぉ、ホロムベリーか。よう見つけたの」
ミッちゃんは太陽のように金色のベリーは濃厚な甘さを生かしてソルベに、レモンは乳を加えてシャーベットにした。
それぞれ美味しいが一緒に食べると絶妙だ。
「ミッちゃん、この金色の初めて食べた。ちょっとアンズに似ているね」
「ホロムベリーっていうんだ。取れる時期が短くてね、とても体にいいんだよ。美味しいかい?」
「うん、凄い美味しい!」
笑いながら答えるパウパウを見て、大人達は微笑む。
その後は、魔道人形に片づけを任せ、場所を移して食後のお茶を飲むことにした。
グーリシェダの砂漠のゲルだ。
厚手のラグを敷いて、床のクッションに身を預けながらパウパウは膝の上のハヤツを撫でまくり中だ。
周りの幼獣が順番待ちのように、膝に前足を乗せてきている。
「おぉ、そうじゃ。これを探して食事に遅れたのだが、パウ坊、見るかえ?」
グーリシェダが収納から一冊の本を取り出した。
「なあに?」
「古い絵本じゃな」
パウパウは膝のハヤツを見て、どうしよう?と思ったらマールジェドが
「ハヤツ~、触らせてぇ」
マールが来た途端に、他の幼獣はパっと逃げ、逃げ遅れたハヤツは両脇に手を入れられて連れて行かれた。
(マールちゃん、あんなにイヤがられて、仔ネコになにをしたんだろう…)
何故かハヤツは、どんよりした目でダラーンと体を伸ばしている。
(どなどなど~な~ど~な~)
訳の分からないメロディがパウパウの頭に流れた。
「叔父上、あまり五月蠅くすると嫌われますからね」
「なによぅ、それ」
子供のように口を尖らせるマールジェドを見ていたパウパウにグーリシェダが声を掛けた。
「ほらパウパウ。絵本を読むぞ、おいで」
ハヤツの事はミッちゃんに任せて、パウパウはグーリシェダの足の間に座る。
「あれ?グー姉様、マアガは?」
「遊びに行っているようだな。なに、すぐに戻ってくる」
そう言いながら、グーリシェダは見事な装丁の本をパウパウの腿の上に置いた。
奇麗な色のついた革表紙に金と銀の装飾と、小さな玉が飾られている。
「これは、ハイエルフの絵本での。子供たちは皆これを読んでおる。読めるかの?」
「んと……【月に上った始まりの二人】?」
グーリシェダが息を吞んだことに気が付かず、パウパウは目を見開いた。
(……これ知ってる、これ……、ニホンゴだ)
見守り役は魔道人形さんだ。
念のためにとナイナイ袋を斜め掛けしているのは、この袋に防御魔法がかけられているからだ。
持ち主の事も守ってくれるのだと言う。
これで幼獣の爪が当たっても平気だとウルジェドから聞いている。
パウパウはウキウキで毬を転がす。
「ミギャっ」
マアガがトトトトと、走って毬を追う。
幼獣の速さは、ちてちてちて、なので全然追いつけない。
「マアガ~、みんなが遊べないよぅ」
一匹で毬を転がし、追いかけ、ゲルの中を走り回るマアガに言うが、聞く気はないようだ。
「もぉ~」
「パウパウ様。こちら、エ・イ・ローシャでございます。」
「なあに?」
魔道人形さんの手を覗き込むと、1本の草があった。
尻尾の様にフサフサの赤い先っぽがついている。
(赤いエノコログサ?)
「ネコが喜んで遊ぶエ・イ・ローシャと言う砂漠に生える草です」
「ありがと!」
受け取って、さっそく幼獣の前でユラユラと動かすと、ピクリと反応する。
シャシャシャと早く左右に動かすと、伏せて、目で追い、体をウズウズさせる。
「ニャ゛ッ」
飛びついてくるのを躱して上にあげると、もう一匹が飛びつこうとする。
ハヤツもお尻をフリフリしながら、草のフサフサを見つめる。
その目は真ん丸で、やる気に満ちている。
「あはは!」
どの仔も可愛い。
ハヤツも小さいなりに動けて、遊んでいる。
「ミッ!」
床の近くでシャカシャカ揺らすと、今度は違う仔が滑るように駆け寄って来る。
「ニ゛ギャッ」
「あ、マアガ!」
折角、4匹の幼獣と遊んでいたのに、マアガがやって来て、フサフサの草をバクンと齧ってしまったところで砂漠オオネコとの遊びは終了となった。
「マアガってば、エ・イ・ローシャ食べちゃったんだよ!」
パウパウが口を尖らせて魔道人形さんに言う。
「エ・イ・ローシャはネコ科の生き物が好む香が出ているのです」
(マタタビ?キャットニップ?)
「へぇ、マアガおいしい?」
マアガは草のフサフサをクチャクチャとした後、残った茎を咥えてブンブンと首を振っている。
それを4匹の幼獣が追いかけていた。
「みんな可愛いなぁ……」
溜め息がでるほどに可愛い。
「さあ、お食事の用意が整いましたので、お手を洗ってから参りましょう。パウパウ様」
魔道人形さんと手をつないで、雑貨屋の居間に戻ると、マールジェドが帰ってきていた。
「マールちゃん、お帰りなさい」
「ただいま、パウちゃん」
置かれたパウパウ用の椅子に腰かけると、ミッちゃんが台所から顔を出した。
「ハヤツと遊べたかい?」
「うん!」
「じゃ、食事の前に手を洗いにいきましょうか」
「手、洗ってきた!魔道人形さんが連れてってくれたの」
「あら、そうなの?ありがとう」
マールジェドが魔道人形に言うと、すっと礼をしてゲルの扉の横に立った。
ミッちゃんがテーブルの夫々の前に、細長い皿を置いた。
「お腹、空いただろ。ばぁちゃんが、もう少しで戻って来るから、これ摘まんでいて」
小さく切った薄いパンにクリームチーズと小さなトマトとバシリカムの葉が串に刺してある。
他にも小さなキノコに削ったチーズが掛けられていたり、鳥のグリルを一口大に切ったものと小さなゆで卵が串に刺してある。四角く切った冷やしたオムレツや、ハムと野菜なども並んでいた。
どれも小さくて、可愛らしいピンチョスだ。
「あら、これをツマミに、ウイノスが飲みたくなるわね」
「じゃあ、辛口の白を出そう。今日は肉団子のホワイトソースだ」
そう言いながらミッちゃんは、パウパウ用のグラスにライリの果実水を注いで出した。
「パウパウ、先に食べてていいんだよ」
「うん、ミッちゃんは?」
「あぁ、今、ウイノスを出したら座るね、ちょっと待ってて」
そして、一度台所に行って転移で収納庫へ跳び、酒瓶を掴んで戻る。
「お前も少しは飲めばいいのに」
渡された酒瓶のコルクを、一緒に渡されたスクリューで器用に開けながらマールジェドが言う。
「禁酒中なんですよ、叔父上」
(……ワインオープナー、あるんだ)
パウパウは、頭に湧いた言葉に蓋をして、お皿の小さな串を摘まんだ。
「待たせて、すまなかったな」
ゲルの扉が開いてグーリシェダが入ってきて、上座に座る。
ミッちゃんは、グーリシェダから順に夕食を出していく。
肉団子にホワイトソースを掛けたものと、付け合わせにキタノカムイモの塩ゆで。
ルッコラとフェンネルに、炒ったナッツのグリーンサラダは酸味のあるドレッシングでさっぱりと。
「では、いただこうか」
グーリシェダの音頭で夕食が始まる。
「わ、ウルジェド、この肉団子、美味しい。また腕を上げたんじゃない?」
「そうか?エングラの塩漬けを入れてある。コクが出るんだよ」
「ふむ、ソースも柑橘系の酸味が微かにして美味だの。パウ坊は口に合うかの?」
パウパウは夢中で食べていた。
この肉団子はフワフワの不思議な食感で、嚙めば嚙むほどに肉のうま味が広がる。
そこにホワイトソースの酸味と微かな辛み、一瞬、花のような匂いが鼻の奥を通り過ぎていく気がするのは何故だろう。
なんとも複雑で絶妙な美味しさに、手が止まらない。
「すっごく美味しい。ミッちゃん、凄い!」
「ふふ、ありがとう。お芋とソースを合わせても美味しいからね」
「うん」
「で、今日は結局、動物園には行けなかったのかえ?」
グーリシェダが手酌でウイノスを注ぎながら聞く。
「そうなの。母上、トレントでもないのに、根を使って動く樹木って知っている?」
「ギンちゃんね、友達さがして動いてたの」
「ほぅ、パウ坊は、そのギンちゃんと友達になったのかの?」
オムレツの刺さった串を持ったまま、パウパウは少し考える。
「ん~、分かんない。あ、トヒルは友達」
(あ~、友達認定しちゃったんだぁ……)
ミッちゃんは遠い目をし、マールジェドは虚ろな目をして微笑んだ。
デザートはレモンとホロムベリーの氷菓で、グーリシェダが目を細めた。
「おぉ、ホロムベリーか。よう見つけたの」
ミッちゃんは太陽のように金色のベリーは濃厚な甘さを生かしてソルベに、レモンは乳を加えてシャーベットにした。
それぞれ美味しいが一緒に食べると絶妙だ。
「ミッちゃん、この金色の初めて食べた。ちょっとアンズに似ているね」
「ホロムベリーっていうんだ。取れる時期が短くてね、とても体にいいんだよ。美味しいかい?」
「うん、凄い美味しい!」
笑いながら答えるパウパウを見て、大人達は微笑む。
その後は、魔道人形に片づけを任せ、場所を移して食後のお茶を飲むことにした。
グーリシェダの砂漠のゲルだ。
厚手のラグを敷いて、床のクッションに身を預けながらパウパウは膝の上のハヤツを撫でまくり中だ。
周りの幼獣が順番待ちのように、膝に前足を乗せてきている。
「おぉ、そうじゃ。これを探して食事に遅れたのだが、パウ坊、見るかえ?」
グーリシェダが収納から一冊の本を取り出した。
「なあに?」
「古い絵本じゃな」
パウパウは膝のハヤツを見て、どうしよう?と思ったらマールジェドが
「ハヤツ~、触らせてぇ」
マールが来た途端に、他の幼獣はパっと逃げ、逃げ遅れたハヤツは両脇に手を入れられて連れて行かれた。
(マールちゃん、あんなにイヤがられて、仔ネコになにをしたんだろう…)
何故かハヤツは、どんよりした目でダラーンと体を伸ばしている。
(どなどなど~な~ど~な~)
訳の分からないメロディがパウパウの頭に流れた。
「叔父上、あまり五月蠅くすると嫌われますからね」
「なによぅ、それ」
子供のように口を尖らせるマールジェドを見ていたパウパウにグーリシェダが声を掛けた。
「ほらパウパウ。絵本を読むぞ、おいで」
ハヤツの事はミッちゃんに任せて、パウパウはグーリシェダの足の間に座る。
「あれ?グー姉様、マアガは?」
「遊びに行っているようだな。なに、すぐに戻ってくる」
そう言いながら、グーリシェダは見事な装丁の本をパウパウの腿の上に置いた。
奇麗な色のついた革表紙に金と銀の装飾と、小さな玉が飾られている。
「これは、ハイエルフの絵本での。子供たちは皆これを読んでおる。読めるかの?」
「んと……【月に上った始まりの二人】?」
グーリシェダが息を吞んだことに気が付かず、パウパウは目を見開いた。
(……これ知ってる、これ……、ニホンゴだ)
25
あなたにおすすめの小説
始まりの、バレンタイン
茉莉花 香乃
BL
幼馴染の智子に、バレンタインのチョコを渡す時一緒に来てと頼まれた。その相手は俺の好きな人だった。目の前で自分の好きな相手に告白するなんて……
他サイトにも公開しています
拝啓お父様。私は野良魔王を拾いました。ちゃんとお世話するので飼ってよいでしょうか?
ミクリ21
BL
ある日、ルーゼンは野良魔王を拾った。
ルーゼンはある理由から、領地で家族とは離れて暮らしているのだ。
そして、父親に手紙で野良魔王を飼っていいかを伺うのだった。
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
時間を戻した後に~妹に全てを奪われたので諦めて無表情伯爵に嫁ぎました~
なりた
BL
悪女リリア・エルレルトには秘密がある。
一つは男であること。
そして、ある一定の未来を知っていること。
エルレルト家の人形として生きてきたアルバートは義妹リリアの策略によって火炙りの刑に処された。
意識を失い目を開けると自称魔女(男)に膝枕されていて…?
魔女はアルバートに『時間を戻す』提案をし、彼はそれを受け入れるが…。
なんと目覚めたのは断罪される2か月前!?
引くに引けない時期に戻されたことを嘆くも、あの忌まわしきイベントを回避するために奔走する。
でも回避した先は変態おじ伯爵と婚姻⁉
まぁどうせ出ていくからいっか!
北方の堅物伯爵×行動力の塊系主人公(途中まで女性)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる