妹バレ→親バレ→精神的DV→家出してダンジョン行ったら大変な事になったんだけど、どうしたらいい?

松川 鷹羽

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あっちの世界

10.唐突な溺愛?2 !!

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 もしも、俺、柏木かしわぎ しぃがクェルクスみたいな体つきだったら、マシな扱いをされていたのだろうか。
 
 俺はアンギィに抱きかかえられて湯に浸かりながら、込み上げてきた嫌な気持ちに溜息を吐く。
「どうした?お前の望みの風呂が気に食わぬのか」

 俺に悪戯を仕掛けながらも、楽しそうに丸っと丸洗いした男が、耳元で囁いてくる。
「……違うよ、お風呂は気持ちいいなぁって溜息」

「…我は契約者と繋がっておるから、嘘はつけんぞ」
 アンギィは、そう言いながら耳たぶに音を立てて口づける。
「うん……俺さ……判っていると思うけど、同性が好きなんだ」

「……好いた男がおったのか」
 なんだかアンギィの声が低くなったのに、首を傾げて俺は話を続けた。

「いいや、誰っていう特定の人が好きだったんじゃなくてね。ただ、女性が無理だった」
 まぁ、母親と猿妹が幼少時から酷かったのが始まりで、幼年、少年、現在と、異性には良い思い出が無い。
 皆無。
 はっはっは。
「だから同性が好きってんじゃなくてさ、ドキドキするのは男の人ばっかりでさ」
 
 俺は腕を前に伸ばして水滴を弾いて光る白い肌を見つめた。

「俺がさぁ、せめてアンギィの半分でも格好良かったら、周りの女性達の態度も変わっていたのかなぁって思うけど…、何だか母親にも妹にも、異常に嫌われてたんだよね~」
 後ろから俺を抱き寄せている男の肩に頭を乗せた。

「アンギィも俺の心、ってか記憶を見たんだろう?俺、ブチャじゃん」
 浴室の壁のタイルを見ながら、思わずハハハって虚ろな笑い声が出た。

 中肉中背で平凡な、人ごみに紛れてしまう高校二年生。
 なんの特技も、技術もない。
 親しい友人らしい者も居なかった。
 学校でプリントが回収されるときに、女子に用紙の端っこを雑巾みたいに摘ままれた男だ。

 積極的に同性愛者にかかわれる機会があるでもなく、ウジウジぐじぐじと悩んだ挙句に、ようやく勇気を出したマッチングアプリがバレての家出アレである。
 もう、運が悪いを通り越して、前世の行いなのか、人徳が無いからなのか、何のせいにすればいいのか分からない位だ。

「まいっちゃうよなぁ~」
 軽く、軽~く、出来るだけ、なんて事もないように、冗談めかして言葉を口から出す。

「……そうか?我は可愛らしいと言ったはずだが?」
 それなのに、真面目な声で、このカナヘビは返して来た。

「へへ……止めろよ、冗談もお世辞もいいよアンギィ」
 ほんとに、止めて。
 泣けてきちゃうから、何だか知らないけどジワって来るから……


「フッ……ほら、泣くな。だろうが」
 気付いたアンギィが体をずらして、俺の眼からこぼれそうになった涙を吸い取るようにキスをした。

 アンギィが言うには、精霊は契約者の魔力によって顕現するんだって。
 で、それは、まぁ、た、体液の摂取でだって。

 それ、何てエロゲ⁈って、聞いた時は叫んだよね。

 なんだか、上機嫌になったアンギィは俺の顔にチュッチュとキスをしながら、器用に胸をまさぐり始めた。
 大きな手のひらで胸筋をすりすりしたり、乳首をコロコロしたり……
「んっ……アンギィ」
「では、私がお前を抱いても良いのだな?」
「いっ……いいよ」
 でも、俺の体液が必要なんじゃないの?
 俺が抱かれるほうなの?

 俺のクェルクスからだの契約者は、何故だかニッコリと笑って
「お前の魔力が残念なのは、魂と体の融合が、まだ弱いからだろう。それなら我の精を注ぐのが一番の早道よ」
「そっ…そうな…あぁっ!」

 アンギィに乳首をひねられて、俺は矯正をあげた。
「ちょっ、アンギィ!」
 思わず文句を言おうと振り向いたら、そのまま噛みつくように口付けられた。

 ねぶられる内側の頬肉が、舌の付け根が、上顎が、ここが性器だって叫んでいる。
 刺激されて溢れる唾液は、生理反応のはずなのに、愛液だってぬめっている。

 やべぇ…俺、このまま熔けそうなんだけど。
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