22歳の赤ん坊

misuzu

文字の大きさ
8 / 8

8

しおりを挟む

「出掛けてくるからゼン、カイル
 リナリーをよろしくね」
「「はーい」」

ティナは刺繍が得意でよく作っては売りに行ってるので今日も依頼主の元へ行くみたい

「ままあーリナリーもいきたいー」
「だーめ、お兄ちゃん達とお留守番よ」
「えーーー」

「いい子だから、ね?リナリー?」
「わかったあ」シュン

パタン

ティナはリナリーの頭を撫でて出掛けていってしまった

今日はついて行くのダメみたい
留守番嫌いじゃないけど最近ずっと留守番。

そろそろ外出かけたい…!!!


「リナリーお兄ちゃん達がいるから
 寂しくないだろ?」
「ちがうちがうぅ!カイルにいーとゼンにいーがいるから寂しくない!」

「…そっか♪」ニコニコ

カイルはリナリーの手を繋ぎながらソファに座っていると一緒にいるのが嫌なのかと思ったのかウルウルした目でリナリーに聞いてくる。でも寂しかった訳ではないと分かったことで一気に笑顔を取り戻した。


ああ、今日も出掛けられなかったなあ~
もうすぐゼンにいーの誕生日なのに…

ままにいえば一緒に買いにいけばいいかな?
サプライズしたいしね♪
念の為カイルにいーにも内緒♪
なぜかって?それはねー前の誕生日の時にサプライズする前に口滑らせたから!!

ちゃんと
サプライズしたかったのにー!!フン


ゼンは15歳になる
リナリーを拾ったのは12歳の頃

カイルは14歳になる
予想通りゼンが長男だったのよね~
たまにカイルが長男に見える時あるけど。


ゼンはクールって感じだから大人っぽいのがいいよね、どんなのにしようかなあ~
ゼンも妹が出来て嬉しいのか以前よりよく笑うようになったみたい。

そんなこと思っていたら
ゼンが何か読んでいたので気になった

「ゼンにいーそれなにー?」
「…ああ、カルリスの物語って本だ」
「へえ~どんなのどんなの?」
「リナリーにはまだ読めないぞ?」
「どれどれ~
 …せいなる~いじゅみの~」
「「?!」」
「あってる…?」

カイルも近くにいたので聞こえたのだろう2人して驚いていた。なぜならまだ文字も教えてない3歳児が読めるなんて予想外だったのだから。

「リナリーじゃあこれは…?」
「えっと…アルロスの…そんじゃいがわがみを…ちゅちゅみこんだ… じゃないの?」

チッまだ3歳児だからかちゃんとよめない

「やっぱり読めるんだなあ」
「ああ、驚いた…」


え?え?
ちゃんと読めてた?
てか読めちゃだめだったの?!
…でも確かに3歳児でそれに習ってないのに読めるだなんて変だ。

どうしよう
変だと思われる!!!


リナリーはやってしまったと思い全身がヒヤッとして2人がどんな反応するのか怖くなった。

「リナリーすごいじゃないか♪
 さすが俺の妹だな♪」
「俺の妹だからだ…
 母さんにでも教えてもらったのか?
 リナリーは凄いなあ」
「でもなんで読めたんだ?」

ゼンとカイルは変には思わなかったようで褒めるように頭を撫でてくる。変にはおもわれてないみたいね、よかった。でもなんて言えばいいの…もう!適当に言っちゃえ!!

「お、おにいーたちの部屋にある本をたまにみてたの!!だからかな…?」
「そうだったのか!確かにあそこには基礎の本もあったからな」

ふぅぅ...

リナリーの言葉にゼンもカイルは
納得したよう。


はああ。
なんとか変に思われずにすんでよかったけどなんで読めたんだろう?
よくある転生したら付いてくるってやつなのかな。

けど全部完璧に読めたらさすがにね…
読めないフリしなきゃね。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?

ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」 バシッ!! わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。 目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの? 最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故? ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない…… 前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた…… 前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。 転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?

5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!

158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・ 2話完結を目指してます!

処理中です...