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〃
軽く夕食を食べてコーヒーを追加で頼み、なんだかんだと思考して過ごしていたら、時刻はあっという間に19時45分になっていた。
今から出れば20時には十分間に合うだろう、と計算してファミレスを出る。
また心臓がドキドキと激しく鼓動し始めていた。
ドアベルを鳴らしながら、ローズに入店する。
「いらっしゃいませ。──あ、お客様!」
「こ、こんばんは」
榛名にとって、二度目のローズだ。
相変わらず美人なマスターは、榛名がドアを開けたらこちらを向いて以前と同じようににこやかに挨拶をしてくれたが、はっと思い出したような顔をした。
もしかして、一度しか来たことのない自分のことを覚えていてくれたのだろうか?
「お久しぶりですね」
「あ……と、俺のこと、覚えて……?」
「勿論です。あの、霧咲さんって覚えてますか? あの夜貴方と飲んでた素敵な方、あれから毎週日曜の夜、ずっと貴方を待っていたんですよ」
「え?」
霧咲が……ずっと自分を待っていた?
「もう一度会いたいって……それで、自分がいないときに来たら連絡してくれって名刺を渡されてて。あの、霧咲さんに連絡を差し上げてもよろしいですか?」
美人マスター──確かリュートさん、と呼ばれていたが親しくもない自分がなれなれしく名前を呼ぶわけにはいかない──は興奮したようにそう言い、自分のスマホをどこからかさっと取り出していた。
周りで飲んでいた他のお客さんも、なんだなんだとマスターに注目している。
「ちょ、ちょっと待ってください! その、実は今日はその霧咲さんと待ち合わせなんです」
「ええ!? ここ以外で再会したんですか!?」
「あの……はい。まぁ、そんなとこです」
さすがに職場で再会したとはなんだか言いづらい。
それにしても、こんな反応をされるなんて驚きだ。
霧咲はそんなに自分が来るのを待っていたんだろうか。
そしてマスターは、そんな霧咲の姿を見て不憫にでも思っていたのだろうか。
なんだか胸がむずがゆくなった。
「詳細を詳しく聞きたいですけど、霧咲さんが来てからにしますね。何時に待ち合わせなんですか?」
「えっと、20時です」
壁にかかっていたオシャレな時計を二人でちらりと見た。
「じゃあもうすぐですね。先に何か飲んでますか?」
「あ……じゃあこないだと同じカミカゼ……お願いします」
「かしこまりました」
榛名は、霧咲がおすすめしてくれたカミカゼと、霧咲が頼んだナイトアフロディーテしかカクテルの種類を知らない。
ナイトアフロディーテでも良かったのだけれど、あのキラキラした綺麗なカクテルはなんだか特別感のようなものがあり、一人で飲むのはなんだか勿体ないと思ってカミカゼにしたのだった。
今から出れば20時には十分間に合うだろう、と計算してファミレスを出る。
また心臓がドキドキと激しく鼓動し始めていた。
ドアベルを鳴らしながら、ローズに入店する。
「いらっしゃいませ。──あ、お客様!」
「こ、こんばんは」
榛名にとって、二度目のローズだ。
相変わらず美人なマスターは、榛名がドアを開けたらこちらを向いて以前と同じようににこやかに挨拶をしてくれたが、はっと思い出したような顔をした。
もしかして、一度しか来たことのない自分のことを覚えていてくれたのだろうか?
「お久しぶりですね」
「あ……と、俺のこと、覚えて……?」
「勿論です。あの、霧咲さんって覚えてますか? あの夜貴方と飲んでた素敵な方、あれから毎週日曜の夜、ずっと貴方を待っていたんですよ」
「え?」
霧咲が……ずっと自分を待っていた?
「もう一度会いたいって……それで、自分がいないときに来たら連絡してくれって名刺を渡されてて。あの、霧咲さんに連絡を差し上げてもよろしいですか?」
美人マスター──確かリュートさん、と呼ばれていたが親しくもない自分がなれなれしく名前を呼ぶわけにはいかない──は興奮したようにそう言い、自分のスマホをどこからかさっと取り出していた。
周りで飲んでいた他のお客さんも、なんだなんだとマスターに注目している。
「ちょ、ちょっと待ってください! その、実は今日はその霧咲さんと待ち合わせなんです」
「ええ!? ここ以外で再会したんですか!?」
「あの……はい。まぁ、そんなとこです」
さすがに職場で再会したとはなんだか言いづらい。
それにしても、こんな反応をされるなんて驚きだ。
霧咲はそんなに自分が来るのを待っていたんだろうか。
そしてマスターは、そんな霧咲の姿を見て不憫にでも思っていたのだろうか。
なんだか胸がむずがゆくなった。
「詳細を詳しく聞きたいですけど、霧咲さんが来てからにしますね。何時に待ち合わせなんですか?」
「えっと、20時です」
壁にかかっていたオシャレな時計を二人でちらりと見た。
「じゃあもうすぐですね。先に何か飲んでますか?」
「あ……じゃあこないだと同じカミカゼ……お願いします」
「かしこまりました」
榛名は、霧咲がおすすめしてくれたカミカゼと、霧咲が頼んだナイトアフロディーテしかカクテルの種類を知らない。
ナイトアフロディーテでも良かったのだけれど、あのキラキラした綺麗なカクテルはなんだか特別感のようなものがあり、一人で飲むのはなんだか勿体ないと思ってカミカゼにしたのだった。
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