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〃
悔しいのは、榛名を心底馬鹿にしているような霧咲の態度では、なく。
「おねがい……ここで、」
こんな酷いことをされても一ミリも嫌いになれない上に、霧咲の行動や言動をすべて余すことなく、愛しいと感じている自分に対して、だ。
「ここでください……っ」
榛名は霧咲の足によじ登るような体勢で、コートを脱いだ霧咲の服の上からでも分かる性器の形に盛り上がった部分を、はむっと咥えこんだ。
「っ……」
余裕ぶっていた霧咲の顔に、少しの変化が現れる。
それを潤んだ目で見つめながら、榛名は服の上から霧咲の性器を口だけで刺激した。
「ね……? 霧咲さん。おれもう、がまんできないんです……っお願い、これ、ここでください」
榛名はそう言うと、目の前のチャックを器用に口で下ろして、トランクスをかき分ける。
するとすぐに霧咲の肉棒が勢いよく外に飛び出してきた。
榛名は一瞬のためらいもなく、勢いよくそれにむしゃぶりつく。
「んちゅ…ッジュブ、グチュ! ジュプジュプッ」
むわっとした雄の匂いも気にせず逆に興奮して、口内で舌でべろべろに舐め回し、唇で強く刺激するがそれでも全然舐め足りない。
「はぁッ……んぐっ、グチュッ、はぁはぁ」
いつの間にか霧咲の手が、自分の後頭部を優しく撫でている。
その手が嬉しくて、もっと気持ちよくさせたくて、大きく口を開けて喉まで霧咲のものを迎え入れた。
苦しくて思わず噎せそうになるが、霧咲の腰に手を回して抱きつき、もっともっとと深く口内に咥えこんだ。
(欲しい、欲しい! 霧咲さんが欲しい!)
「暁哉……君、反省はしてるの?」
霧咲のその声に反応して、榛名は喉の奥に加えていた霧咲のものをズルリと吐き出す。
飲みきれない唾液と霧咲の先走りで、榛名の胸元はびしょびしょに濡れていた。
無意識に涙も零していたらしく、顔もびしょ濡れだった。
榛名は霧咲の尖端にキスをしながら答えた。
「反省してます……」
「本当?」
猫のような仕草で頬に霧咲自身を擦りつけて、『早くコレが欲しい』と態度で示す。
霧咲の喉はさっきから上下に動きっぱなしだ。
早く榛名を食いたい、と息も上がって瞳もギラついている。
「してますし……自覚もした、けど」
「けど?」
霧咲は榛名の顔に手をやり、やはり猫を撫でるような仕草で可愛がった。
榛名は目を閉じて、自らその手に頬を擦り付ける。
「でも、俺が欲しいものは変わらないんだ」
「ん?」
「俺が欲しいのは、霧咲さんだけだから……」
霧咲の欲しい言葉じゃないかもしれない。
けれど、霧咲が榛名に自覚してもらいたいからと取った行動は無駄にはならなかったらしい。
実際榛名は男に誘われたし、多少自分が男にモテることは渋々ながら自覚した。
しかし、それがなんだと言うのだ。
霧咲以外の男に好かれたって、身体を求められたって、嬉しくともなんともない。
これからは気を付けようという気にもなったが、ただそれだけだ。
こんなことをされて……余計に霧咲が恋しくなっただけだ。
榛名は震える手でびしょびしょになったズボンをゆっくりと膝まで下ろし、足を震わせながら霧咲に背を向けて立ち上がった。
玄関のドアに右手を着き、左手はひくひく収縮している後孔を霧咲に見せつけるように尻たぶをぐっと広げた。
「おねがい……霧咲さん、挿れて! ローションなんかいらないから、ここに今すぐ貴方のをブチ込んでぇ……ッ!」
ローターを抜いてもらうことも、コックリングを外してもらうことも当に頭から抜けていた。
今の榛名はただ、霧咲の肉棒を思い切り突っ込んでもらうことしか頭になかった。
「まったく、本当に君はどうしようもない大人だな」
「うん、俺、どうしようもないんです、ほんとに、どうしようもない! ずっと貴方が欲しくて、欲しくて、たまんないんです……!」
「……しょうがないから、煽られてあげる」
「んひぃ!」
ずっと榛名を気持ちよくさせていた――ある意味苦しめていたローターが引き抜かれた。
「あぁッあ……! きりさきさ……!」
「はっ……! 暁哉、あきちか!」
本当に指で慣らしもせず、せっかく買ってきたローションもコンドームも使わずに、霧咲は榛名のナカに早急に挿入した。
無理矢理押し入ってくる圧迫感に悲鳴を上げたあと、息が詰まる。
けど苦しさよりも痛みよりも、今の榛名が感じているのは、歓喜だった。
ずっと欲しかった霧咲のモノ。
ローターのおかげで既にナカは十分に解れていたし、さっき思い切り霧咲のモノにも唾液を絡ませていたため、比較的スムーズに奥まで入って行った。
そして榛名は、自分自身を戒めている物の存在を思い出した。
「イケなッ……きりさきさ、イケないからコレ外して! はずして!」
「まだダメだよ、俺をいやらしすぎる言葉と態度で煽った罰だ!」
根本までズップリと挿入したあと、霧咲は榛名を思い切り抱きしめて自分が触れられる範囲の至るところにキスの雨を降らせた。
うなじや肩に霧咲の唇の感触を感じて、榛名はそれだけでも射精しそうだった。
このリングさえなければ……。
「もうお仕置きやだぁ! 外して、苦しい! お願い、もう許して……!」
「許してあげるよ……最後のお仕置きをちゃんと聞けたらね」
「え!?」
また無理難題を出されたらどうしよう、と思った。
今の榛名は立っているのが精いっぱいで、一歩も歩ける気がしないのに。
「――今から俺のこと、名前で呼んでくれる?」
今日一番の優しい声でそう言われて、榛名の思考は停止した。
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